序盤の戦略
2018年11月10日
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2007年5月10日
序盤の戦略(1)
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームでは、他人から奪うことも大事ですが、序盤はまずは「通過すると金(に相当するもの)が一定量取得できる」マスを数多く通過して財産を増やすことが大事になります。
バブルエステートの場合そのようなマスは存在せず、最下位ボーナスマスがあるだけですが、考え方は同じで、序盤はどのプレーヤーも最下位ボーナスを先に取得することが大事になります。
しかしバブルエステートではサイコロの目は1から6まできっちり6分の1の確率で現れますので、9箇所に点在している最下位ボーナスマスに都合良く飛び込むことはそれほど容易ではありません。
ですがここで朗報があります。それは、
・6つの目があるサイコロの目のうち3種類で最下位ボーナスマスに行けるマスが存在する
ということです。
まずは2007年3月26日の「バブルエステートとは(2)」でも示した下の図を見てください。
このようにバブルエステートではコマの進め方は一方通行で自由が利かず、そんなにいくつものサイコロの目で最下位ボーナスが取得できるなんて信じられないと思うでしょう。
でもあるんです。それが下の3箇所です。
・「A」の箇所は2, 5, 6
・「B」の箇所は1, 4, 5
・「C」の箇所は1, 3, 6
というサイコロの目で最下位ボーナスマスに進むことが可能です。
サイコロの目3種類で最下位ボーナスマスに進めるのは3箇所だけですが、2種類ですとかなり多くなります。下の図をごらんください。
赤丸は2つ上の図のABC、黒丸がサイコロの目2種類で最下位ボーナスマスに進めるマスです。そして中央の最下位ボーナスマスの上下が白丸になっておりますが、これは2007年4月6日「●バブルエステートとは(5)」で説明したとおり、エクセル版では2種類で最下位ボーナスマスに進めますが、非エクセル版の場合、直前のマスによって2種類だったり1種類だったりするので黒丸にしていないわけです。
上の図を見てわかるとおり、初手でサイコロの目が3もしくは4だった場合、左上に進むのが右下に進むより良いということになります。
もちろん5が出たら左上の最下位ボーナスマスに進んでボーナスを受け取るといいでしょう。
1, 2, 6の場合、左上に進んでも右下に進んでも同じように見えますが、次のサイコロの目でたとえ最下位ボーナスマスに進めなくても、赤丸に進む確率の高い左上に進むのが右下より良いと言えるでしょう。まとめると、
・1・・・上
・2・・・左上
・3・・・左上
・4・・・左上
・5・・・左上最下位ボーナスマス
・6・・・左
ということになります。
これらの戦略は、序盤だけでなく中盤でも役に立ちます。自分が最下位ならば、もしくは他の2プレーヤーが指す手によって次に最下位の状態になると予想されるならば、上の図の黒丸や赤丸を目指して方向を決めると良いでしょう。
さて、最下位ボーナスを受け取ると、たいていの場合他2プレーヤーが最下位ボーナスを受け取るまでの間、自分が最下位になることはめったにありません。その場合どんな戦略で進めば良いか、次回はこれについて書くことにします。
2007年5月15日
序盤の戦略(2)
バブルエステートで収入を得る方法は、最下位ボーナスマスも大切ですが、たいていはそれ以外の方法が重要になります。それは、
・他プレーヤーが通りやすい土地を購入しておき、他プレーヤーに購入させること
です。土地を購入すると価格が1.5倍になり、それを他プレーヤーが購入すると手元に1.5倍になった現金が戻ってくるのです。この「現金が戻ってくる」ということが大事で、現金が戻って来なければ次の土地を購入することができず、手詰まりになってしまうのです。
現金が戻ってくるためには、できるだけ購入する土地は他プレーヤーが通りやすい土地である必要があるのです。
でも一見するとそれほど「通りやすさ」に差はないような気がします。でも差はあるんです。
下の図をごらんください。
図の「1」にあるコマは、一方通行で必ず「一」までは方向が変えられません。
「2」→「二」、「3」→「三」も同様です。
また、これらの線は途中からコマが合流してくるため、合流地点から先は相対的にコマの流れが多くなります。したがって、コマの流れが「薄い」場所と「厚い」場所が現れます。
それを表したのが下の図です。
右上、左上、下辺などの厚い場所はコマが数多く流れる場所で、どのコマも数多く通りやすい場所です。反対に右下、左下、上辺はあまりコマがやってこない場所です。
コマが数多く通る場所は、土地を買っておけばその土地が他プレーヤーに購入される確率が高く、上に書いたとおり、「現金が戻ってくる」確率も高くなる、戦略上有益な場所ということになります。
さらに、厚い場所を結ぶと、下の図のようなループになります。
なおかつ、このループを2007年5月10日の「序盤の戦略(1)」の一番下の図に重ねると下の図のようになります。
ごらんのように、ほとんどの黒丸は、ループが通る場所にあります。したがって、このループは最下位ボーナスを受け取る際にも使えるルートということになります。
結論として、
・このマップでは、この「最下位ボーナスマス7つを通るループ」を主体として土地を購入すべきである
ということになります。
「主体」というからには「例外」もあるわけで、どんなときにループをめぐるべきか、どんなときにループをはずれるべきか、とても難しいです。ですのでこのループについては今後それほどこだわらず、どんな時に思い出すべきかを適宜説明していこうと思います。
とりあえす、このループはこのマップ攻略に必須ですのでぜひ覚えてください。
次回は序盤の戦略はお休みして、残っていたルールについて書くことにします。
2007年5月21日
序盤の戦略(3)
総資産がトップ、2番目のプレーヤーが資産を増やしていく戦略としては、2007年5月15日の序盤の戦略(2)で示した3番目、4番目の図のループも大事ですが、それと合わせて大事なことがあります。それは、
・隣接効果を得ること
です。すなわち、機会があれば自分の土地に隣接した土地を積極的に購入し、自分の土地を2個、3個と連続した状態にすることが大事になってきます。例外的な状況を除き、自分の土地をばらばらな状態から連続した状態にすることでたいへん有利にすることができるのです。
2個、3個と土地を連続させることによる効果はいろいろあります。まずはこれです。
・他プレーヤーが自分の土地を購入する確率が上がる
孤立した土地は、たいてい1種類のサイコロの目でしか到達できません。
しかし、2個連続した土地は、いずれに止まっても2個同時に買い上げるルールなのです。ですからそこに止まるサイコロの目は単純に2倍になります。さらに、
・連続させることによりまとまった土地の価格が上がるので、他プレーヤーを資金不足にできやすくなる
・土地の価格が上がるので、他プレーヤーを迂回させやすくなる
序盤の戦略(2)で示した3番目、4番目の図のループは、もしも一部のルートの土地の価格が上がったとしても、迂回ルートが存在します。
しかし4番目の図でも示した通り、このループは最下位ボーナスマスを7個も通っているのでたいていの場合、迂回すると最下位ボーナスが受け取りにくくなります。無理に受け取ると資金不足におちいることも多そうです。
また、こんな効果もあります。
・高くなった土地を購入させると、もしそのプレーヤーが最下位プレーヤーだった場合、購入することにより順位が2番目に上がり、自分が最下位になって最下位ボーナスを受け取る権利が生まれる
バブルエステートの総資産は土地を購入することにより上がりますので、土地購入で最下位から2番目に上がることがあります。ですがたいていの場合、土地購入で2番目になるのは不利になることが多いのです。
なぜならば、最下位ボーナスマスで現金を受け取る場合、他2プレーヤーへの影響は、2番目プレーヤーが最下位になって最下位ボーナスを受け取る権利が生まれることくらいですが、土地購入の場合、購入されたプレーヤーは、土地に費やしていた資産が現金として戻ることにより、別の土地を購入する余裕が生じるのです。
そんなこともあって、最下位プレーヤーはなるべく土地購入ではなく最下位ボーナスで2番目、もしくはトップに浮上すべきなのです。これをはばむという点で土地を連続させるのは有効です。
このように、2個、3個と土地を連続させることはたいていの場合有利になりますので、総資産がトップ、2番目のプレーヤーは土地の連続をめざすのが望ましいのです。
最下位プレーヤーは、序盤では土地の連続よりも最下位ボーナスを受け取りやすいポジション取りをめざした方がいいでしょう。
もう少し序盤の戦略を続けます。
2007年5月24日
序盤の戦略(4)
2007年5月21日の序盤の戦略(3)で説明したとおり、自分の土地を2個、3個と連続させることはたいへん重要な戦略なのですが、これだけでは不十分です。連続させない方が戦略的にまさる場合があるからです。
ここで、バブルエステートの序盤から終盤までを通じて重要な「原則」を申し上げます。それは、
・土地を購入し、資金不足にならなかった場合、その購入により得をするのは購入したプレーヤー・購入されたプレーヤーの双方である
ということです。なぜならば、購入したプレーヤーは、土地価格が1.5倍になるため資産額上昇が見込めるし、購入されたプレーヤーは、資産が現金として戻ることにより、さらなる資産購入が可能になるからです。
したがってプレーヤーは3人ですから、購入もしなかったし購入もされなかったプレーヤーが一方的に損するというわけです。
土地を連続させるには、まだどのプレーヤーの土地でもない土地(readme.txtでは「クロマス」と表記されています)を購入する場合と、他2プレーヤーのいずれかの土地を購入する場合があります。
クロマス購入で得をするのは購入したプレーヤーのみですが、他2プレーヤーから購入する場合、双方が得をするということです。
もしも序盤で、3プレーヤーの総資産にそれほど差がない状態なら、資金不足にならないように注意して他プレーヤーの土地の購入に向かうのはそれほど悪くありません。
しかし、誰か1プレーヤーが資金不足におちいって土地を売却し、他2プレーヤーと差がつく場合があります。なおかつ、1番目のプレーヤーと2番目のプレーヤーの間にも差がつく場合があります。
この場合、下記のことに気を付けなければなりません。
・総資産1番目のプレーヤーと2番目のプレーヤーは、なるべく最下位のプレーヤーの資産を購入するようにして、当面のライバルが得をしないようにする必要がある
・最下位プレーヤーは、もちろん最下位ボーナスをねらうのが第一目標であるが、もし他プレーヤーの土地を購入するのなら、なるべく2番目プレーヤーの土地を購入するように気を付けなければならない
とりあえずこの原則を、土地の連続より最優先で守る必要があるのです。
次に何を書くかは現在検討中です。多少時間がかかると思いますがしばらくお待ちください。
2007年5月31日
序盤の戦略(5)
自分の土地を連続した状態にする方法は、たとえば2個連続した状態にする場合だと以下の3種類の方法があります。
上の図の(まる1)のように、連続していない1個の自分の土地のとなりの誰のものでもない土地を購入して2個の土地にする場合、
(まる2)のように、連続していない1個の自分の土地のとなりの他プレーヤーの土地を購入して2個の土地にする場合、
そして(まる3)のように、すでに連続している他プレーヤーの土地を購入する場合です。
問題は、プレーヤーのコマが分岐の直前にいて、(まる1)(まる2)(まる3)が選択可能な場合です。もし条件が似通っているなら、いずれを選択するのが有利でしょうか?
まず、あまり有利ではないのが(まる3)です。
と言うのも、(まる3)は、(まる1)(まる2)に比べると自分の現金の減少が大きく、購入された他プレーヤーの現金の増加も大きいという特徴があります。
序盤は他プレーヤーの現金の増加はそれほど気にする必要はないのかもしれませんが、もしも(まる1)(まる2)とどちらかを選ぶと言われたら(まる3)は選びたくないと思います。
それから、仮に別の場所に(まる1)(まる2)みたいな場所があるとすると、単独の自分の土地が他プレーヤーに購入される確率はかなり低いです。
そしてとなりの土地を購入して2個の連続した土地にすれば、それだけで購入される確率は2倍になるのです。ですから、もしも(まる1)(まる2)みたいな箇所が残っているのなら、(まる3)を優先すべきではないのです。
それでは、(まる1)と(まる2)ではいずれを優先すべきなのでしょうか?
ここでは「例外的な状況」を除き、(まる2)が有利であると思われます。例外的な状況とは、
・購入される他プレーヤーの現金が少なく、もう少しで資金不足になりそうなのに、購入すると現金が増加して資金不足から遠くなりそうな場合
・2007年5月24日の序盤の戦略(4)で説明したとおり、購入される他プレーヤーがトップ(自分がトップの場合は2位)で、最下位とかなり離れており、有利な状況の場合
こんな場合です。
ですから序盤でそれほど土地がない場合なら(まる2)、かなり進んだ場合なら(まる1)を選ぶと良いと思えば良いでしょう。
次回は3個以上の場合について説明いたします。
2007年6月6日
序盤の戦略(6)
自分の土地を3個連続した状態にする方法として、以下の4種類をあげてみましょう。
上の図の(まる4)のように、すでに2個連続している自分の土地に1個自分の土地を追加する場合と、
(まる5)のように1個間があいている自分の土地に、そのあいている土地を購入して連続させる場合を比較することにいたします。
この場合、価値の高いのは(まる5)の方です。チャンスがあったら(まる5)のような土地の購入はのがさずしておきたいものです。
一方(まる4)は、序盤の戦略(5)の(まる1)と同程度の価値しかないと思われます。状況によっては(まる1)の方を優先させてもいいくらいです。次に、
上の図の(まる6)みたいに、すでに2個連続している他プレーヤーの土地を購入して、となりの自分の土地と合わせて連続させる場合と、
(まる7)のように、(まる5)の中央の土地が他プレーヤーだった場合を比較することにいたします。
いろいろ条件はありますが、(まる6)が有利です。こういう購入ものがさずしておきたいものです。
あらかじめ(まる6)の購入前の状態になるように、2個連続している他プレーヤーの土地のとなりを購入するのも価値が高いです。状況によっては序盤の戦略(5)の(まる1)(まる2)(まる3)より優先させてもいいくらいです。
一方(まる7)は、(まる5)よりは価値が高いですが、よほど中央の土地の価格が高くない限りそれほど価値があるわけではありません。それでも(まる6)の次には価値が高いですので周囲の状況をよく考えて購入すべきでしょう。
(まる5)(まる7)のように、2箇所以上の自分の土地のブロックを連続させていくことはとても重要で、1個と1個だけでなく2個以上と2個以上の場合ならさらに価値が高いです。
場合によっては最下位ボーナスを受け取るより価値が高いこともあります。
サイコロの目があいにく土地が連続できるように購入できない場合でも、(まる5)(まる7)の購入前のように、次回以降に土地が3連続できるように購入することもかなり重要ですのでねらってみたいものです。
次回は序盤の戦略(5)、(6)で説明していない「条件」について説明しようと思います。
2007年6月11日
訂正
2007年5月10日の序盤の戦略(1)の3番目の図は最近までこんな図でした。
ですが、よくよく考えたら中央下の最下位ボーナスマスの左にも2箇所サイコロの目2種類で最下位ボーナス取得可能なマスがあることに気がつきました。
正しくはこんな図です。
以上、訂正しておきました。
2007年5月15日の序盤の戦略(2)の4番目の図も同様に訂正しておきました。
では、次回からもう少し序盤の戦略を記述することにいたします。
2007年6月16日
序盤の戦略(7)
2007年5月31日の序盤の戦略(5)、2007年6月6日の序盤の戦略(6)の2回にわたって、土地を連続した状態にすることについて説明してきました。
しかし、実は、
・土地が連続した状態になるか
よりもむしろ、
・土地が購入されやすい場所にあるか
の方が重要なのです。
下に示す図の「D」「E」は、序盤の戦略(2)で示したループからはずれた場所です。
このうち、「E」に属する場所は、
・仮に分岐で進む方向が選べるとして、たとえ土地が連続した状態になるマスが選べたとしても、そのマスが「E」のマスで、他のマスが「E」でないマスならば、「E」でないマスを選んだ方が有利である
という場所なのです。
その理由は、
・「E」の領域に連続した、価格の高いブロックができたとしても、他のプレーヤーは容易にそのブロックを避けて、なおかつ最下位プレーヤーは最下位ボーナスを得ることも可能である
という理由からです。
これが序盤の戦略(2)で示したループの中のマスならば、もし避けて通ると最下位者は最下位ボーナスを得ることが困難になります。そんな差があるので「E」の領域は敬遠すべき場所なのです。ただし、
・「E」でない方向に進むと土地が購入できない
という場合に限り、「E」に進めばよい、そのくらいの場所です。
それから、「D」の場所ですが、ここはループと同じく重要な場所ですので連続するなら購入してもいい場所です。そのわけですが、下の図をごらんください。
これは内周の左もしくは右をぐるぐる回る状態です。当然ながら「D」のマスを通っています。
実は中盤の後半になると、外周のブロック価格が高額になった場合、内周の上の図のようにまわってチャンスを待つのがとても大事な戦略になることがあるのです。そんなわけで「D」のマスはループ内のマスと同様の価値があるため、連続するなら積極的に購入してよい場所です。
さて、今まで序盤の話をしてきましたが、序盤から中盤への移行、それはどこにあるでしょうか。
おそらく、
・資金不足におちいる可能性の発生
ではないかと思います。
次回から中盤に入ります。まずは資金不足の可能性を見つけるところから入りたいと思います。