バブルエステートとは
2018年11月10日
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2007年3月22日
バブルエステートとは(1)
バブルエステートとは、サイコロを振って出た目に従って進み、止まったマス目(建物マス)の建物を購入することにより、財産を10000から1000000へと、100倍にすることを目的としたフリーのパソコンゲームです。
どこで入手するかは後日説明いたしますが、バブルエステートで検索すると見つかると思いますので、まずはどんな特徴があるゲームか説明いたします。
(1) 他人の建物に止まった場合、金を払って自分のものにすることになる
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームはたくさんありますが、それらのゲームと異なるのは(1)の特徴です。
いったん他人の土地になってしまったものを自分の土地にする方法として、ゲームによりいろいろな方法がありますが、バブルエステートに関してはその類の心配をする必要はあまりありません。止まれば自分の土地です。
ただし、いいことばかりではありません。再度他人が止まったら、また他人の土地です。
(2) 通過するだけで給料がもらえるようなマスは存在しない
ゲームにもよりますが、マス目をまわって土地を購入するようなゲームでは、たいてい「通過すると金(に相当するもの)が一定量取得できる」ようなマスがあるものですが、バブルエステートにはそんなマスは存在しません。
「最下位ボーナスマス」というのがあるのですが、ぴったり止まらないと金がもらえませんし、「最下位」とあるように、プレーヤー全員の中で最下位でないともらえません。
ではどうやって財産を殖やしていくのかと言うと、
(3) 自分が購入した建物を他人に買わせることにより財産を殖やしていくゲームである
バブルエステートの建物は、(1)のルールにより止まると所有者が入れ替わるシステムなのですが、所有者が変わると建物の値段が1.5倍になるというルールなのです。
ですから建物を購入すると、値段が上がった分だけ財産が殖え、さらに他人に購入することにより他人が上がった分の現金を土地と引き替えに自分に払う、その繰り返しで財産が殖えていくゲームということです。
ですがこれだけではいつか行き詰まるので、行き詰まりを打開するために(2)の最下位ボーナスマスがあるのです。
(4) 初期状態では土地の価値はすべて同じ
下の図を見てください。
これがバブルエステートのマップです。ほかにもあるのですが、ゲームバランスが最もいいのがこのマップですのでこのサイトではしばらくの間このマップのみの話をすることにします。
図の中に9箇所ある黄色いマスが(2)の「最下位ボーナスマス」で、灰色のマスが建物マスです。
そして、灰色のマスの値段の初期値はすべて500です。そしてプレーヤーが購入すると値段はただちに750になります。
プレーヤーの財産の初期値は現金10000ですので、建物を購入すると現金は9500、そして財産は9500と購入した建物の値段である750を合わせた10250になるというわけです。
(5) プレーヤーが行える行動は、進む方向を選ぶことだけ!
バブルエステートには、一般的な、マス目をまわって土地を購入するようなゲームと違い、「土地を購入するのとは別の手段で、土地の価値を上げる方法」というものが存在しません。
また、止まった建物を購入しないこともできません。金が足りていれば強制的に購入することになります。
従ってプレーヤーに残されたことは、マス目をまわる方向を選ぶことだけです。これがバブルエステートの大きな特徴です。
実は(4)にある図は一方通行で、自由にまわることができません。次回はそのことについて話します。
2007年3月26日
バブルエステートとは(2)
(1) バブルエステートのマップは反時計まわりの組み合わせ
下の図を見てください。
先日書きましたバブルエステートのマップですが、プレーヤーがマップを進む方向は基本的には反時計まわりです。
スタート地点は中央にある最下位ボーナスマスで、プレーヤーがサイコロを振ると、まず上下のうちいずれかの建物マスに進み、そこから反時計まわりに「内周」を進みます。
このままですとずっと内周をまわることになるのですが、最下位ボーナスマスのうち3箇所では内周から外周に移動することができ、別の3箇所では外周から内周に移動することができます。移動しないこともできるわけです。それが上の図の矢印です。
外周も内周と同様に反時計まわりに移動する必要があります。
内周から外周に移動可能な最下位ボーナスマスでは外周から内周に移動することはできず、逆も同様です。
この結果、プレーヤーが何度も通り過ぎるマスとそうでないマスができるわけですが、それはのちほど書くことにします。
中央の最下位ボーナスマスは、内周を反時計まわりにまわっている最中に、任意に立ち寄ることができるのですが、これについては、バブルエステートのバージョンにより進み方に違いがありますので、これについてものちほど書くことにします。
(2) 隣り合った建物マスが同一プレーヤーの所有になると、他プレーヤーは一度に購入しなければならない
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームでは、隣り合ったマスの所有者が同一な場合にさまざまな効果があり、先に購入したプレーヤーが有利になるような仕組みがありますが、バブルエステートにもそのようなシステムはあります。
具体的に言うと、
・隣り合った建物マスが同一プレーヤーの所有になっている建物マスのうちどこか1箇所に来たプレーヤーは、それらの複数の建物マスをまとめて買い取らなければならない
これが隣接効果です。
先日初期値500のマスを誰かが購入すると750になると言いましたが、次のターンで隣のマスも同様に購入したとします。隣のマスも750になります。
そこに別のプレーヤーが飛び込んできた場合、そのプレーヤーは、2つのマスをまとめて1500払って買い取らなければならないのです。
そのため、より多くの自分が所有する建物マスを隣接できたら、他のプレーヤーを「資金不足」にする可能性が上がるのです。
ただしいいことばかりではありません。購入されるとただちに購入したプレーヤーの、1125のマスが2個並んだ場所になるので、次にあなたが止まったら2250払う必要が出てくるのです。
上の図を見るとわかるとおり、最大で内周全体、すなわち20個の隣接効果が得られます。
次回は「資金不足」になったらどうなるかについて書くことにします。
2007年3月28日
バブルエステートとは(3)
(1) 資金不足時の建物売却は場所を選べない
建物を購入していくと現金が不足することになります。
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームでは資金不足のルールにいろいろありますが、たいていは土地を手放す(もしくは土地を一時的に他のプレーヤーから金を奪えない状態にする)場所は任意に選択可能なゲームがほとんどです。
しかしバブルエステートは違います。ランダムに選択されるのです。ですから高い建物が売却されるかもしれませんし、安い建物が何個も売却されるかもしれません。
売却の手順としては、まず他プレーヤーの建物の購入、そして現金の減少(一時的にマイナスになる)、そして購入時に建物価格が1.5倍になるところまで1ステップで行われます。
その後、ランダムに選択された建物が、誰も所有されていない状態になり、価格が半分になります。そして同じだけの現金がプレーヤーに加算されます。
たとえば750だった建物が選択された場合、建物が売却されると誰も所有していない状態になり、価格は375になります。そして売却したプレーヤーには現金375が加算されるわけです。
これが現金が0もしくはプラスになるまで繰り返されるわけです。
売却された建物を他のプレーヤーが引き取れるルールはありません。またプレーヤーがその場所に行かないと所有できないわけです。なお、建物価格が下落するのはこの資金不足の時のみです。
すべての建物を売り払っても現金がマイナスな場合は破産状態になるわけですが、このことについては、またのちほど書きます。
(2) 最下位ボーナスマスで受け取れる現金も1.5倍されていく
最下位ボーナスマスについて詳しく書いておりませんでしたので書きますと、9つの最下位ボーナスマスにプレーヤーが止まった際に受け取れる現金の初期値は2000です。
そしてプレーヤーの1人がその2000を受け取ると、ただちにそのマスの価格は3000になり、次に止まった最下位のプレーヤーは3000を受け取ることになるわけです。
このため、同じ最下位ボーナスマスで何度も受け取るとどんどん価格が上がっていきます。
そのため、あっと驚く大逆転が最下位ボーナスマスで起きたりするわけです。
プレーヤーが最下位であるかの判定は、「基本的には」建物+現金の総和で行われます。
もし最下位プレーヤーが2人もしくは3人(スタート時など)の時は、その2人もしくは3人に最下位ボーナスを受け取るチャンスがあるわけです。たとえばスタート時にサイコロで5が出た時、左上の最下位ボーナスマスに行けば2000受け取れるわけです。
「基本的でない」場合とはどんな時か、それものちほど書きます。
次回はルール説明を中断して、バブルエステートの入手(ダウンロード先)について書くことにします。
2007年4月3日
バブルエステートとは(4)
(1) プレーヤーは3人
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームのプレーヤー人数はゲームにより様々ですが、4人のものが多く、4人もしくは5人というものもあります。
これはもし3人以下だと、3月26日に書いた「隣接効果」が早々に得られてしまい、つまらなくなることが多いため4人以上が望ましいからです。
しかしバブルエステートは、4人以上だと高い土地ばかり買わされて早々に資金不足になるプレーヤーが出るからか、3人に制限されています。
隣接効果が早々に得られる点については、むしろバブルエステートではその方がおもしろくなることがら3人が望ましいとされています。
逆に2人だと、3月22日・26日のマップの内周と外周をお互いが取り合い、膠着状態になることが予想され、あまりおもしろくなさそうです。ですので3人がベストというわけです。
なお、バブルエステートでは人間プレーヤーは1人で、その他の2人をCPUが担当するのが初期設定ですが、人間プレーヤー3人(もしくは人間2人CPU1人)で遊ぶこともできることはできます。
しかし、パソコンゲームを人間どうしですると疲れます。せっかくCPUが担当しているのだから、ひとりで遊んだ方が精神的にもいいのではないでしょうか?
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームには、いわゆる「交渉」を伴うものがあります。
そんなゲームの場合、CPUどうしが交渉し合ってCPUが有利になってしまうことがあり、ストレスですが、バブルエステートには交渉がないのでサイコロの目・資金不足時のランダム売却以外の不公平はありません。
どんなゲームかはあえて申し上げませんが、ルールが難しいため人間どうしでしかできないが交渉のあるゲームで、交渉ベタで交渉しなかったプレーヤーから非難を受けて強いストレスを感じたような人にとって、バブルエステートはまさにうってつけのゲームだと思います。
(2) 「チャンスカード」のようなものは存在しない
マス目をまわって土地を購入し、あとでその土地に来た他のプレーヤーから金(に相当するもの)を奪うゲームには、いわゆる「チャンスカード」マスがあるゲームがあります。
チャンスカードによって有利だった人がいきなり不利になったり、不利だった人が逆転したりする、それがおもしろいという人もいるでしょう。
しかしあえてバブルエステートの、余計なマスをあえて作らないシンプルな設計をすばらしいと思いませんか?
いっさいの余計な手段なしに、サイコロ運と土地・最下位ボーナスマスだけで財産を殖やしていく、そんな設計は非常にすぐれていると思います。
もちろん、自分の建物が一時的に他のプレーヤーから金を奪えない状態になるようなマスもありません。
とにかくサイコロ運・売却運のほかは経路選択しかバブルエステートにはありません。感服したいと思います。
次回はいよいよ、「エクセル版」「非エクセル版」の細かいルールの違いについて書くことにします。
2007年4月6日
バブルエステートとは(5)
それではバブルエステートのエクセル版と非エクセル版の違いについて順に説明します。
下の図をごらんください。
●のついている3箇所、すなわち中央の最下位ボーナスマスおよびその上下はエクセル版と非エクセル版で、移動できる方向が異なるのです。
具体的に言いますと、非エクセル版では、スタート時には中央の最下位ボーナスマスから上下いずれの方向にも進めます。もちろん1マス進んだ後は反時計方向に進む必要があります。
しかしスタート時以外は、進んできた方向と反対方向に進む必要があるのです。
下の図をごらんください。
赤い矢印が、直前に進んできた動かし方で、黒い矢印が、これから進める動かし方です。
図のように、直前が上から動かした場合、下にしか進めず、直前が下からなら、上へしか進めません。
これに対してエクセル版の場合、ぴったり中央の最下位ボーナスマスに止まれば、たとえスタート時でなくても上下いずれの方向にも進めます。これがエクセル版と非エクセル版の大きな違いです。
さらに、中央の最下位ボーナスマスの上下のマスですが、非エクセル版の場合、直前に中央の最下位ボーナスマスを通ってきて止まった場合、次には中央の最下位ボーナスマスを通らずに反時計回りに進まなければなりません。
下の図をごらんください。
赤い矢印が、直前に進んできた動かし方で、黒い矢印が、これから進める動かし方です。
図のように、直前に中央の最下位ボーナスマスを通ってきた場合、その次に進むときは中央の最下位ボーナスマスを通らずに進む必要があるのです。
同じ中央の最下位ボーナスマスの上下のマスでも、直前に中央の最下位ボーナスマスを通らずに止まった場合は、次の番で中央の最下位ボーナスマスを通ることも、通らないこともできます。
またエクセル版の場合、この制限はありません。たとえ中央の最下位ボーナスマスを直前に通った場合でも、中央の最下位ボーナスマスの上下のマスに止まった場合、次の番で再び中央の最下位ボーナスマスを通ることができます(すなわち「引き返せる」ということです)。
非エクセル版の方がエクセル版より動かし方に制限があるため、他プレーヤーの価格の高いマスに止まりやすいです。
しかし実際には、他人が資金不足になって価格の高いマスをランダム売却してしまうと自分は価格の高いマスに止まらずにすむということもあり、エクセル版も非エクセル版もそれほど資金不足のなりやすさは変わらないようです。
次回もエクセル版と非エクセル版のルールの違いについて説明します。
2007年4月11日
バブルエステートとは(6)
今回はバブルエステートとは(3)の(1)で申し上げた「破産状態」について説明します。
破産状態の扱いがエクセル版と非エクセル版で違うのです。
非エクセル版の場合、1プレーヤーが破産状態になったらゲームは終了です。残った2プレーヤーのうち総資産の多い方が1位、少ない方が2位、破産したプレーヤーが3位です。
エクセル版の場合、破産状態になると「公的資金」が100000投入され、ゲームは継続します。すなわち、いずれのプレーヤーの総資産が1000000になるまで絶対にゲームが継続するということです。このルールがエクセル版を非常におもしろくさせています。
どのタイミングで公的資金が投入されるかは、最新版ではどうなるか検討中ですが、書籍版では破産状態になると同時に投入されています。
また、公的資金投入後の、「ゲーム勝利条件としての総資産」をどうするかはエクセル版でも書籍版と最新版で異なっており、書籍版では見かけの総資産に公的資金分を差し引いた分がゲーム勝利条件としての総資産となっているため、たとえば公的資金を100000投入されているプレーヤーは見かけの総資産を1100000にしないと優勝出来ません(もっともまだそういう場面に出くわしたことはありません。誰かチャレンジしてみてください)。
今のところ最新版では公的資金投入後はそのまま見かけの総資産がゲーム勝利条件としての総資産となり、公的資金投入後も1000000で優勝するように仕様が改められました。
次回は非エクセル版の欠点について書くことにします。
2007年4月13日
バブルエステートとは(7)
非エクセル版の欠点について説明します。
非エクセル版はもともとWindows 3.1用ですので、WindowsMe以降のOSですと「やたら動作スピードが速すぎる」のです。
このためCPUの動作は何が起こっているのか全くわからないままに進みます。ランダム売却もすごい勢いで進みます。
人間プレーヤーの動作も、コマの移動はとても素早いので見えません。
もう1つは、「マップがコマが中心になるように動く」ということです。
ちょうどRPGなどで、主人公の先頭プレーヤーが中心になるようにマップが動くのと同様な動作をするわけです。
もともと非エクセル版は初期設定はウィンドウを最大化しない状態ですので、マップ全体が見えません。そのためコマが中心になるようにして、コマをウィンドウからはみ出ないようにしたかったのでしょう。
しかし、たとえウィンドウを最大化して、マップ全体が見渡せるようにしても同様にマップが動くので、マップが見づらいことこの上ないです。
エクセル版はなだらかに動作し、マップも止まったままコマだけが動くため見やすいです。
ですのでExcel2000/2002/2003を持っている場合、エクセル版で遊んだ方がいいと思いますが、非エクセル版独自のマップもありますので、それらのマップで遊ぶ時のみ非エクセル版を使うようにすればいいと思います。
次回はエクセル版の、まだ仕様が厳密には決定していないことについて申し上げます。
2007年5月17日
バブルエステートとは(8)
最下位ボーナスマスに入る際に最下位ボーナスを受け取る際の「最下位の条件」について説明いたします。
非エクセル版では、総資産が最下位なら最下位ボーナスが受け取れていたのですが、エクセル版では、「公的資金」の関係で、総資産が最下位でも必ずしも最下位ボーナスが受け取り可能とは限りません。
エクセル版では、「総資産+公的資金」の最下位のプレーヤーに最下位ボーナスを受け取る権利があります。したがって、公的資金を受け取れば受け取るほど最下位ボーナスが受け取りにくくなるわけです。
逆に言うと、このルールが破産状態になって公的資金を受け取るプレーヤーにとっての「足かせ」になっています。
だいたいこれくらいがルールです。次回からはまた序盤の戦略を続けることにします。