Sorry, Japanese only! (1999年1月)

129.井原鉄道とくま川鉄道・2日目

山陽本線その2

就寝前

スカイレールを降りて老年の男性と岩国に向かう電車に乗った。もう混雑のピークは過ぎており、なんとかすわれた。広島を過ぎてもそれほど混雑することもなく、宮島口でもあまりお客も乗ってこない。

そして岩国に着いた。老年の男性に、腹が減ったからなんか食おうと言われ、駅の東の方にあるラーメン屋でラーメンを食べた。あとは道に迷ってもう一度電話して道をきいてなんとか岩国ビジネスホテルに着いた。チェックインし、ぼくはあした朝5時半に出るのでここでお別れだと老年の男性に言った。男性と別れて部屋に行き、風呂に入って寝る。


起床

翌朝、無事に目が覚めた。もちろん1月なのでまっくらである。チェックアウトして岩国駅に行き、青春18きっぷに4個目のスタンプを押してもらって改札を通る。ホームに行ってしばらく待つと下関行きがやってきた。さすがにこの時間はお客がほとんどいない。6時を過ぎ、電車は発車する。

しばらくすると明るくなり、海が見えてきた。このあたりを日が出ている時間に通ることはめったになく、おととしの1月に下関から岩国まで乗った時「104.大嶺と仙崎(1997年1月その1)」も、大混雑だったためまるで景色を見ていなかったが、今日はゆっくり見ることにする。海はいいなあ。
そのうち高校生がぞくぞく乗り込んできた。そして小郡で降りていく。あ、そうか、今日はセンター試験1日目だったっけ、と気がついた。山口県は広いから山口駅まで行くのがたいへんそうだ。

あとは約1時間、いなかの景色を見ながら下関まで過ごす。腹が減ったが、予定通り福岡県の行橋駅前のローソンで弁当でも買って食べよう。
3ヶ月前「106.台風の翌日スカイマークに乗る(1998年10月その2)」と違い、遅れることもなく電車は下関に着いた。さあ、九州に向かう電車に乗り換えだ。

日豊本線その1

下関〜行橋

下関で今まで岩国から乗ってきた電車を降り、ホームの向かいの日豊本線の中津駅行きの電車に乗り込むとすぐに電車は発車した。

お客の数はそれほどのこともなく、電車は関門トンネルをくぐり、門司に着いた。さあ、九州だ。もう何度目だろう。

そのまま行橋(ゆくはし)まで乗る。中津でははたして駅の近くにコンビニがあるかわからなかったが、行橋にはローソンがあることがわかっているので行橋で降りるのだ。ただしもう1つ目的がある。
行橋の高架化工事がどこまで進んでいるか調べるためである。予定通りなら既に上り日豊本線ホームも高架化されているはずだ。

電車は行橋駅に入っていった。確かに今電車が停まろうとしているホームは地上だが、上りホームはちょっと離れた高架に、平成筑豊鉄道のホームの隣に移っているようで、地上のホームには下りのレールだけが取り残されていた。

電車を降りて改札に青春18きっぷを見せて駅の外に出た。


行橋駅

ローソンのクーポンを持っていたので、岡崎、阪大病院前に続いてここでもローソンでクーポンをばりばり5枚以上使って寿司や飲み物を買った。これだけ買えば今日泊まる熊本までもつだろう。

改札前に戻って発車時刻を見ると、確かに大部分の小倉方面の列車は高架ホームだが、一部行橋止まりの電車がそのまま小倉に向けて折り返す電車があり、その電車は地上のホームから出るようだ。

青春18きっぷを見せて改札に入り、宇佐(うさ)行きの電車を待った。

ふとホームを見渡すと、壁に柱時計がかかっているのが見えた。
なかなか年季の入った柱時計に見えた。
このホームはもうすぐ取り壊される。そうしたら、まだ動いているこの柱時計は廃棄されてしまうのだろうか。
そんなことをふと考えてみた。そのうち電車がやってきた。


行橋~宇佐

電車は発車した。ローソンで買った寿司を食べた。

宇佐が近づくにつれてお客が少なくなっていく。
車窓はほとんど畑が続く風景である。

そして電車は終着の宇佐に到着した。ここからは普通列車の数が少ないため、杵築(きつき)まできっぷと特急券を買って特急にちりんに乗らなければならない。階段を昇って降りて18きっぷを見せて改札を出た。

日豊本線その2

宇佐駅前

時刻表で見た久大本線を通る大分→久留米の客車に乗るためには、ここ、宇佐(うさ)から杵築(きつき)まで特急にちりんに乗る必要がある。いまぼくは青春18きっぷで旅行しているので、自由席特急券と乗車券を買う必要がある。

宇佐駅の自動券売機ではオレンジカードで自由席特急券が買える。杵築までの特急料金は300円だ。そして運賃は450円だ。
オレンジカードを自動券売機に入れ、450のボタンを押して、戻ってきたオレンジカードを抜いてまた入れて、自由席特急券の300のボタンを押して、オレンジカードときっぷと自由席特急券を取った。

時間があるので駅舎の外に出てみた。
コンビニのような店もなく、のどかな雰囲気だ。でも旅行センターはあった。土曜なので休みのようであった。

さあ、にちりんだ。自由席特急券と乗車券にスタンプを押してもらい、またもといたホームに戻った。
そしてこの旅行唯一の特急がやってきた。にちりんはソニックほどカッコつけた特急ではなく、JR東日本の古いタイプの在来線特急とそんなに変わらないような気がした。


宇佐〜杵築

席に座るとたちまち車掌がやってきた。さっき買った自由席特急券と乗車券を見せた。やっぱり普通列車の少ない場所をねらってやってくるのか。まあ、いつもこのくらいすぐに車掌がやってくるとありがたいのだが。

それにしても宇佐までの田園風景に比べると山の中だなあ、と思った。確かにお客が少なそうな場所である。

特急はやっぱり速い。ずっと普通列車ばかりでたまに特急に乗ると本当にそう思う。
これが周遊きっぷやウィークエンドフリーきっぷの旅行で、特急に乗り続けの旅行だと、特急のスピードもあたりまえに感じられる。不思議なものだ。

たちまちにちりんは杵築に着いた。たった10数分だったが、気持ちをリフレッシュして改札に自由席特急券と乗車券を渡した。ここの駅前もコンビニもない所である。

深呼吸してまた18きっぷを持ち、改札をくぐって大分行きの普通列車を待った。しばらくすると中山香(なかやまが)始発の電車がやってきた。さあ、電車に乗ろう。

日豊本線その3

杵築〜別府

杵築(きつき)にやってきた大分行きの普通列車に乗ると、しばらく停車した。

なんでもここで追い越す予定の大分行きソニックが遅れているらしい。

5分くらい遅れてソニックが通り過ぎていった。さあ、こっちの電車も発車だ。

別府まで、宇佐~杵築間と比較すると平坦な土地を電車は通り過ぎていく。

大分に近づくにつれて高校生がたくさん乗ってきた。大学前の駅もあるらしいので大学生も乗っているかもしれない。

乗り降りに時間がかかり、遅れを回復するどころかさらに遅れていく。


別府〜大分

別府を過ぎて海が見えてきた。わいわいがやがやの電車はごとごと進んでいく。
なんとか大分に到着した。

たっぷり10分遅れたが久大本線の客車には間に合うようだ。
豊肥本線のディーゼル車の方もこっちの電車に合わせて発車を遅らせていたようだった。

さあ、階段をおりて昇って客車に行こう。

久大本線

大分駅

大分駅で階段を下りて昇って久大本線のホームにやってきた。

そこにはディーゼル機関車が連結した車両が3両あった。そして一番うしろの車両からはディーゼルエンジンの排煙が上がっていた。どうやらドアの開閉用の電源を内蔵した車両のようだ。
まずはその電源内蔵車に入った。

なぜか、客車というのに、2人がけリクライニングシートがずらっと連なっている。年輩の人がおもに乗っている。
そういえば、快速ムーンライトえちごでは、車両の4人がけ座席を取り外して、かわりに廃車となった新幹線車両の座席を入れているという話を聞いたことがある。
この車両もおそらくそうなんじゃないかと思った。

前の車両に移り、デッキから中をのぞいてみると、こっちは箱型4人席だ。しかもいつものとおり高校生でいっぱいだ。今日は土曜日である。
とりあえずデッキでしばらく立っていたら高校生は降りるだろうと思い、デッキにいることにした。
電源内蔵車はうるさいし。

発車時刻が来て、土曜の午後の久留米行きロングラン客車は大分駅を発車した。


大分〜豊後森

市街地を離れ、すぐに内陸の山間部に入った。駅ごとに高校生が降りていく。

由布院が近づくとお客も減ってきたようなので、エンジンの音がうるさいリクライニングシートではなく、静かな箱型4人席にすわった。久留米までずっと1人で過ごせそうだ。

しばらくまどろみ、数十分して窓の外を見た。

ありゃ、雪だ。

景色を見るとかなり標高の高い所を通っているらしく、山の中、といった雰囲気の場所である。
そして雪が積もっているだけでなく、現実に降っているのである。

九州も冬になると雪が降るという話を聞いている。しかも東京が晴れている時にである。
本当にそのようである。すなわち、沖縄や小笠原を除く日本の冬は、「寒い」、と「とても寒い」しか存在しないということが良くわかった。


豊後森駅前

しばらく雪と山と森の景色を見た後、客車は下り坂に入っていき、雪もやんだ。そしてまた田園風景の中を進んでいき、しばらくして豊後森に着いた。ダイヤではここで数十分停車するので、駅の外に出ることにした。

山間の中規模の町である。

車がたくさん走っており、駅前にはあまり大きな店はない。大きな店があるような場所は離れたところにあるようだ。
こんなもんでいいだろうと思い、また客車の同じ座席に戻った。


豊後森〜久留米

またしばらくして客車は発車した。

川で刻まれた谷間を進んでいく。

日田に着くころにはすっかり暗くなってしまった。そして2年前に訪れた光岡(てるおか)を過ぎるとまっくらになった。

そしてお客は全く増えず、5時間かけて客車は久留米駅にすべりこんだ。今日の旅もあとちょっとだ。

なお、2000年現在、もう久大本線に客車は走っていない。

鹿児島本線その1

久留米~大牟田

疲れた身体を引きずって階段を昇っておりて、ぼくは久留米駅の大牟田方面のホームに進んだ。

快速がやってきた。

ぼくはロングシートが好きなのだが、この列車は2列席の列車である。まあ、すいているし、座れるし、シートのいごこちがいいから悪くない列車である。真夜中に畑の中の風景を突っ走っていく。

快速は終点大牟田(おおむた)に着いた。

なんとなく腹が減ってしまった。熊本でコンビニを探してもいいのだが、ここ大牟田で駅弁はないだろうか。


駅弁

なぜか営業している売店がある。駅弁も売っているかもしれない。店に行ってきいてみた。

「まだ駅弁はありますか」
「幕の内弁当ならありますよ」
「ありがとうございます」

3ヶ月前「106.台風の翌日スカイマークに乗る(1998年10月その2)」にたいらぎ寿司を買った売店で駅弁を買い、階段を昇っておりて熊本行きの電車の出るホームに行った。


大牟田〜熊本

しばらく待つと博多の方向から電車がやってきた。今度乗る普通列車は大牟田の北、銀水(ぎんすい)始発である。
電車が着いてドアが開き、乗り込む。こんな時刻だからすいている。でも1両に10人くらいは客がいる。

今度はボックスシートとロングシートのある多少古い列車だ。もちろんぼくはロングシートに座った。

大牟田で買った駅弁を食べた。お客はどうせみんなボックスシートの方に乗っているので目の前に他のお客はいない。

ふと車両を見回すと、壁にリベットが打ち込まれているのが見えた。

どうやらこの車両は以前は端から端までボックスシートだったけど、朝晩客が増えるので、端をロングシートに改造した列車のようだ。けっこう鉄道会社は車両の改造っていうことをよくやるようだ。それだけ鉄道の車両にかかる費用に比べて、改造にかかる費用は小さいということなのだろう。


就寝前

駅弁も食べ終わり、ぼ~っとしているうちに電車は熊本に着いた。今日の旅行も終わりだ。青春18きっぷを見せて改札を出た。

駅前の案内図に今日泊まるホテル対雲(たいうん)が載っていないので、公衆電話から電話してきいてみた。

多少離れた所にあるようだ。でもそれほどのこともなく、田崎橋方向にちょっとだけ歩いて脇道に入るとホテル対雲は見つかった。

チェックインして、風呂に入った。もう遅いし、あしたはきょうほどではないがやっぱり7時前にはチェックアウトする必要があるので、早めに眠った。

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