Sorry, Japanese only! (1995年7月その2)

111.青森・十和田ミニ周遊券旅行

説明

1995年も夏が近づきました。4月に越後湯沢~ガーラ湯沢と岩切~利府に乗ったおかげで、残っているJR東日本の路線は、

・飯山線 越後川口~飯山
・津軽線 中小国~三厩

のみになりました。

どこかの広告を見ていたら、ホンジャマカの2人がきっぷの宣伝をしていました。それによるとJR東日本では夏休みに3日間有効の「東日本サマーきっぷ」というのを出すそうです。
3日間有効で24000円だそうです。すなわちウィークエンドフリーきっぷの効果が3日間続くということです。

おもしろそうだからこれで飯山線と津軽線を乗りに行こうかな、とも思ったのですが、これ以外に南部縦貫鉄道とか、津軽鉄道にも乗りたい、などと考えているうちに、もしかしたら、青森・十和田ミニ周遊券+青春18きっぷの方が安いんじゃないかと思うようになりました。

なにしろ、ミニ周遊券だと急行八甲田に追加料金なしで乗れるのです。

よし、急行八甲田で青森まで往復して、帰りに大宮か小山で降りて青春18きっぷで飯山線に行こうと考えました。
急行とんぼ返りではなくて1泊する必要がありますが、青森~函館、大間~函館のフェリーがあるので、青森~函館~大間と進んで大間からバスで大畑に出れば無駄がないと考えました。

このようにして夏休み前最後の仕事を19時半で終えて、上野駅に向かったのです。

東北本線その1

地上ホーム

山手線は、無事上野駅に到着した。

きょうはなんとか夏休み前の仕事を終わらせ、風呂に入ってきた。そしてなんとか上野駅にやってきたわけである。旅行が終わったらそのまま帰省なので、ちょっと荷物は多めである。手には青森・十和田ミニ周遊券を持っている。

今日乗る列車はおととしの暮れから臨時列車になってしまった「急行八甲田」である。
おととしの時点では金土日の運転だったが、今年はゴールデンウィークや夏休み冬休みしか運転されなくなっているので、もしかしたらいつか予告なしに運転しなくなるかもしれないと思い急いで乗るのである。

今年4月に乗った急行能登と同様の、上野駅の地上ホームである。今日は4月とは違い、山手線を降りるとしのばず口方向に歩き、階段をおりて地上ホーム方向に進む。
八甲田の出るホームは地上ホームの一番高架ホーム寄りで、高架ホームの一番地上ホーム寄りのホームの真下に当たる場所である。だからホームも奥まっていて、すぐそばに壁がある。


発車前

ちょっと来るのが遅かったらしく、もう自由席はいっぱいみたいである。しかたがない。また去年6月に急行津軽に乗った時みたいに立っているか、と思い、デッキに立った。
向こうの方にはオートバイが並んだ車両が見えた。確か「MOTOとレール」という、オートバイを積んで乗れるようなことが時刻表に載っていたけど、なるほど急行八甲田でこうやって積んでいくんだな、と思った。デッキに戻る。

車掌がやってきた。なんとなくぼくはきっぷを見せた方がいいと思い、青森・十和田ミニ周遊券のA券を見せた。
車掌はA券に印をつけた。

「すわった方がいいですよ。」
「でもいっぱいみたいなんですが。」
「ほら、あそこが空いているでしょう。」
「それじゃ、すわります。」

そんなわけで、空いている場所にすわった。となりのやつは道南ワイド周遊券を持っている。
どうやら青森まで行くらしく、ぼくは野辺地(のへじ)で降りるので、寝ているうちに起こされることはないようだ。


就寝前

すわっていると発車時刻になり、急行八甲田は上野駅を発車した。尾久駅を通過し、赤羽駅を通って荒川を渡っていく。

さっきの車掌がやってきた。車内改札をしていくが、ぼくの番になると、「あ、さきほどの方ですね。おやすみなさい。」と言ってそれ以上の確認はせずに通り過ぎていった。

さて、これから3日間の長丁場の旅なので少しでも眠っておかなければならないが、八甲田は2列席なのでそれなりに眠りやすく、やがて黒磯の手前でぼくは眠ってしまった。


起床

目が覚めた。

どうやら盛岡の手前のようだ。それからまもなく盛岡に到着した。お客はほとんど眠っていて、降りる客はほとんどいない。やっぱり新幹線が盛岡まで来ていることもあって、盛岡は新幹線で行く場所のようである。じきに発車だ。

今まで盛岡~青森間は眠っているか夜間に通過したかで昼間に通ったことがないため、景色を見てみた。けっこう山が迫った場所を曲がりくねって進んでいるようだ。

八戸を過ぎると山はそれほどでもなくなったが、相変わらずくねくねと進んでいく。そして目的地、野辺地(のへじ)に着いた。ここで降りる。
ぼくと同じように南部縦貫鉄道に乗るかと思われる鉄道ファンっぽい男たちが何人か降りたがわずかだった。


野辺地駅周辺

南部縦貫鉄道の発車まで時間があるので、改札に青森・十和田ミニ周遊券のA券を渡して通り、散歩してみることにした。
駅から下り坂が続いているのでおりてみる。
でも海が見える場所ではないようだった。進んでみてもそれほど大きな商店があるわけでもない。

ぼくは自動販売機で飲み物を買っただけで駅に戻ることにした。上り坂をなんとかのぼって、野辺地駅に戻ってきた。さあ、南部縦貫鉄道に乗ろう。

南部縦貫鉄道

野辺地駅

散歩から帰り、野辺地駅に戻ってきた。さて南部縦貫鉄道のきっぷはどこで買えばいいのだろう。

どこにもそれらしい窓口も券売機も見あたらない。ためしに改札で「南部縦貫鉄道に乗ります」と言って通ってみたらそのまま通れてしまった。階段をのぼり、南部縦貫鉄道らしきホームに来た。ちょっと小さい建物がある。

しばらく待つとぼく以外のお客がやってきた。そして駅員も来た。1人おじいさんがいたが、それ以外はぼくも含めてみんな鉄道ファンのようである。鉄道ファンはぼくを含めて5人のようだ。そしてきっぷを買い、ディーゼル車に乗った。


野辺地〜七戸

なんとも古いディーゼル車である。運転手がやってきて発車だ。ブロロロと音を鳴らしてゆっくり発車、進んでいく。

しばらく線路は東北本線に沿って進んでいたが、やがて分岐して進んでいく。そのうち人家が少なくなる。
ぼく以外の鉄道ファンたちは、みんな写真をバチバチ撮っている。おじいさんは途中で降りてしまい、鉄道ファンだけになった。

畑や田んぼの広がる景色である。ながめはいいのだが、たまに列車に乗らずに写真を撮っている人が見える。
遠くから撮る分にはいいのだが、たまに駅のホームまでやってきて、停車した列車を撮る人たちもいるのである。

ぼくは列車は乗ってこそ価値がわかるものだと考えているが、乗らずに撮るだけなんて人がいることはどうにも信じられない。
でも向こうからすればぼくだって、せっかく列車に乗っているのにカメラで撮らずに乗っているだけなんて信じられないだろう。まさか写真のせいでなぐられて、以来写真が嫌いになったなんてぼくの事情なんかわかる人は少ないだろう。

そんなふうにして列車に乗っていると、だんだん人家も森も少なくなり、見渡す限り平原、という場所になった。


七戸駅〜バス停留所

そしてようやく終点、七戸(しちのへ)に到着した。ここは4月に行った新潟の蒲原(かんばら)鉄道の村松駅に雰囲気が似ているなあと思った。ディーゼル車を降りて待っていた運転手にきっぷを渡した。

ぼくのほかの客は駅舎をパチパチ、ディーゼル車をパチパチと写真を撮りまくっていたが、ぼくはカメラは持っていないので、早々にバス停に向かうことにした。

たぶんレールが野辺地に延びている方向と90度左に進むと行けると思い、道沿いに進んでみた。
案ずることはなく、数百メートル進むとバスターミナルが見えた。案内を見るとやはり十和田市に行けるバス停のようだ。ぼくはここでバスの到着を待つことにした。

バス・七戸〜十和田市

停留所

南部縦貫鉄道の七戸(しちのへ)駅から数百メートル歩いて、バスターミナルにやってきた。

案内によると十和田市を抜けて八戸に向かうバスが出ていて、30分もしないうちにやってくるようだ。

そのうち野辺地からずっといっしょだった鉄道ファンたちも七戸駅からやってきた。どうやらここから十和田市を通って三沢までずっといっしょになるようだ。

あとになって考えると、もしかしたら彼らはバスの時刻を知っていて、安心して七戸駅周辺をカメラで時間をかけて撮っていたのかもしれないなあと思う。

しばらくしてバスはやってきた。乗ってみたら観光バスっぽいバスで、入口は前にしかないし、横向きのシートもなく座席はずべて前向きだ。客もほとんどなく、ぼくたち鉄道ファンが乗っても10人にも満たない。そのままバスは出発する。


七戸〜十和田市

七戸駅の近くを通るが、このあたりにはバス停はないようだ。なんとも不便なものである。

でも道はいい。もともと盛岡と青森を結ぶ国道は十和田市や七戸を通り、三沢は通っていないのである。だから七戸を通る道路ってけっこう良く整備されているのだろう。

客の乗り降りもほとんどなく、鉄道ファンたちの乗ったバスは進んでいく。それにしても、南部縦貫鉄道の本数よりバスの本数の方が多いっていうことは、ふだんこのあたりに住む人たちは野辺地じゃなくて十和田市や八戸の方に買い物に出かけたりしているのかなあと思う。

そして今日のぼくたちのように、七戸から十和田市に抜ける鉄道ファンがけっこうこのバスに乗っているのだろう。

もしかしたら十和田市も七戸のように、バス停から駅まで歩かなければならないのかなあと思っていたら、案ずることはなく、バスは駅前に到着した。

鉄道ファンたちとぼく、そして地元客はバスを降りた。三沢行きの電車は南部縦貫鉄道と違ってけっこうたくさん出ているようなので、なんとかなるだろうと思いながらバスを降りて十和田市駅に入っていった。

十和田観光電鉄

旅行記本文

七戸(しちのへ)のバスターミナルから乗ってきたバスを十和田市で降りた。

野辺地からずっといっしょの鉄道ファンたちも駅に入った。そして三沢まできっぷを買う。

改札を通って電車に乗ると、野辺地から今まで乗ってきたディーゼル車やバスと違って、鉄道ファンでないお客もかなり乗っていた。十和田市と三沢の間は人の行き来が多いのだろう。そして発車。

電車は平野を進んでいく。それほど乗り降りはなく、ほとんどの人は三沢に向かうようだ。のどかな風景の中、電車は定刻通り三沢に着いた。

さあ、まだまだあさってまで旅行は続く。今やっと第一段階が終わったところだ。次は青森を経由して弘前に行って、私鉄に何本か乗らなければならない。

電車を降りて改札にきっぷを渡していったん三沢駅を出た。ここからはまた青森・十和田ミニ周遊券の出番である。

東北本線その2

三沢駅

十和田市から乗ってきた十和田観光電鉄の電車を三沢の駅で降りた。ぼくが乗る予定の青森行き普通列車までは時間があるので適当に食事して、改札の前で列車を待つことにした。

野辺地→七戸→十和田市→三沢と、ずっと同じ列車やバスに乗ってきた鉄道ファンの男たちの姿を見かけないが、たぶんはつかりにでも乗ったのだろう。
ぼくが持っている青森・十和田ミニ周遊券では特急券を買わないとはつかりには乗れないので普通列車を待つのである。

三沢の駅のまわりを見るが、住宅はかなりあるけど大きなスーパーがあるという感じではない。
まあおそらく三沢も全国のJRの駅によくある市街地の中心地をはずれた駅なのだろう。

と、1人の若い女の子に目が留まった。

げっ!あの子ヘソ出してる!

7月とは言え、こんな青森県でヘソを出している女の子がいるとは思わなかった。
さすがに米軍基地の街、三沢だから進んだ女の子が多いのかなあと思う。


三沢〜野辺地

さて、ようやく改札の時刻になり、ぼくはミニ周遊券のB券を見せて三沢の改札を通り、青森行きホームにやってきた。列車がやってくる。電気機関車だ。つまり客車ということだ。停車し、ドアが開く。
乗って驚いた。この列車、冷房がない。

昔から冷房のない列車にはけっこう乗ってはいるのだが、最近あまり乗っていないので、冷房のない列車があることをすっかり忘れていた。
青森とは言え、7月でもう梅雨も明けているのでかなり暑く、みんな窓を開けている。そして客車は発車する。

森の中を列車は抜けていき、数時間前に降りた野辺地を過ぎる。冷房じゃない風ってけっこう気持ちいいなあ。


野辺地〜青森

じきに右手に海が見えてくる。ふーん、このあたりの景色って、こういう感じなんだ。
このあたりは去年6月にも通ったことがあるが、夕方だったので、昼間通るのは初めてである。海が見えていい景色である。

けっこう乗ってくる客がいる。土曜日だからだろう。混雑してきたところで海も見えなくなり、青森が近づいた。去年6月以来の青森だ。今は弘前に行く電車に乗り換えるだけだが、 今夜降りるのでその時に青森の駅のまわりを見てみようと思っているうちに列車は市街地に入っていき、終点青森に到着した。

さあ、弘前行きに乗り換えだ。けっこう乗り換え時間があるのでそれほどあせらずに列車を降りて、ほかのお客につづいて階段を上がっておりて弘前行きのホームへと進んだ。

奥羽本線その1

旅行記本文

三沢から乗ってきた客車を青森で降りた。もう午後3時近い。
弘前に向かう列車の出るホームに行く。

去年の6月にも乗ったオールロングシートの、ボタンを押してドアを開ける電車である。開いているドアから入る。
お客は多い。青森ではまだ夏休みではないかもしれない。土曜日なので家に帰る客がいるかもしれない。とりあえず席は空いていないようだ。すわれないまま発車である。

なにしろさっきまで乗っていた客車には冷房がなかったのである。だから窓を開けて風を入れて乗っていた。
それに比べると冷房があるのはいい。快適に電車は進んでいく。たぶん弘前までほとんどお客は降りないだろう。

予想通りすわれないまま弘前に着いた。さあ、弘南鉄道の黒石行きの列車に乗り換えだ。
どうやらJRの改札を出ずに、中間改札で乗り換えのようだ。7月なのでまだ日は高い。

弘南鉄道弘南線

旅行記本文

青森から乗ってきた電車を弘前で降り、案内に従って階段を上がると弘南鉄道の中間改札があった。

黒石まできっぷを買って通る。

階段をおりて電車に向かう。多少古めの電車である。高校生がかなり乗っているが、高校生以外の客も何割か乗っているようだ。そして出発。

弘前市街は駅の西側に広がっているので、駅の東側を通るこの路線は、住宅街と畑が広がる中を通っていく。駅ごとに高校生が降りていくが乗ってくる駅もある。

黒石が近づいてもけっこう残っている客がいる。そして終点黒石に到着。まだ残っていた高校生たちが降りていく。ぼくもいったんきっぷを駅員に渡して出ることにする。

黒石駅は町はずれにある駅のようだ。ぼくは川部行きの弘南鉄道黒石線を探すことにした。

弘南鉄道黒石線

旅行記本文

弘前から乗ってきた電車を黒石で降りた時にはすっかり客が減っていた。とりあえずきっぷを渡して改札を出た。

さて、川部(かわべ)に行く列車はどこだろう。

電車の改札のすぐ近くに川部行きの改札があった。川部まできっぷを買う。
そして改札を通ってディーゼル車に乗った。なんとも古いディーゼル車で、お客も少なかった。あたりはだいぶ暗かったがまだ景色は見える。黒石駅の近くは家並みは少なかった。ディーゼル車は発車する。

家並みが少ないままディーゼル車は進んでいく。この時間帯は川部から黒石に向かう客はいても逆の客は少ないのかなと思った。

それほど時間もかからずに、ディーゼル車は終点、川部に到着した。
なんとか津軽鉄道で終点の津軽中里まで往復できるようだ。がんばってもうちょっときょうも列車に乗ろうと思いながら、ホームで五能線のディーゼル車を待った。

五能線その1

旅行記本文

黒石から乗ってきた弘南鉄道のディーゼル車を川部で降りて、五所川原(ごしょがわら)の方に向かう五能線のディーゼル車を待った。7月で日は長いのだが、だんだんと日が暮れてきた。そしてようやくディーゼル車が弘前からやってきた。

けっこう古いディーゼル車である。それほどお客が多いわけではない。列車に乗ると、いったん弘前の方向に発車し、大きく右に曲がっていく。

この路線は去年6月に乗っていて、昼間なので景色も見ている。だから特に景色を気にする必要はないだろう。そのうち景色も見えないほど暗くなった。左右はおそらくずっとりんごの木とかが広がっているんだろう。

そのうちディーゼル車は五所川原に着いた。ここで降りる。このあたりでは弘前に次ぐ都市なのだろうと思ったが、青森・十和田ミニ周遊券を見せて改札を出ると意外と小さな街だった。

さあ、これから津軽鉄道に乗る。時刻表どおりだと、これから乗る列車は終点の津軽中里まで行って五所川原まで今日中に戻れる最後の列車ということになる。まずは津軽鉄道の駅舎を探そうとしたが、けっこうすぐ見つかった。JRの駅のすぐとなりにあった。

かなり古い建物で、「津軽五所川原」というおごそかな文字が書いてある。ぼくは駅舎に入っていった。

津軽鉄道

津軽五所川原駅

川部(かわべ)から乗ってきたディーゼル車を五所川原で降り、津軽五所川原(つがるごしょがわら)という看板のある古い津軽鉄道の駅舎に入った。

中も古いがなんとか津軽中里までのきっぷを買い、ホームに進んだ。

ホームもどことなくJRとは違う。とは言っても今日乗った南部縦貫鉄道ほど古いわけではない。十和田観光電鉄よりは古いようだ。


津軽五所川原〜津軽中里

まだ東京では通勤客が多そうな時刻であるにもかかわらず、津軽五所川原の客は少なかった。ディーゼル車も古い。もちろんボックス席がたくさんあるディーゼル車である。客が少ないので適当なところにすわると発車である。

とは言っても、もう暗いので景色は見えない。

津軽五所川原を出ると、ディーゼル車はまっくらな中を進んでいく。めったに人家のあかりが見えてくることもない。

そうやってディーゼル車は進んでいく。途中客がどんどん降りていき、とうとう数えるほどしかいなくなってしまった。そして終点津軽中里に到着である。


津軽中里駅

小さな駅舎はあるがそれくらいの駅で、今年4月に行った山形鉄道の荒砥(あらと)駅に雰囲気が似ているなあと思った。

時刻表ではトイレに行く時間はあるようなのでトイレに行く。そして津軽五所川原まできっぷを買おうとしたが窓口もなければ自動券売機もないようだ。

「乗るのかい?」

と言われたので乗りますとこたえた。どうやら運賃は車内で払うようだ。これが津軽五所川原行きの最終なので乗務員も気をつけているのだろう。


津軽中里〜津軽五所川原

ディーゼル車に乗る。お客はぼくだけだ。発車。

同じ景色を戻っていく。

今日はこんな暗い中を戻っていくが、たぶん途中の金木(かなぎ)駅には観光名所があるはずだから、今度は昼間来て、金木に降りてみたいなあと思いながらその金木を過ぎていく。相変わらず客はぼくだけだ。去年2月の深名線(しんめいせん)みたいな感じだ。

ようやくディーゼル車は定刻通りに終点、津軽五所川原に到着した。運賃を払ってディーゼル車を降りた。無事五能線に乗れるな、と思いながら、津軽五所川原駅を出た。

五能線その2

旅行記本文

最終の津軽五所川原行き津軽鉄道のディーゼル車を降りて駅を出た。こんな時間でもまだ乗り継いで青森には行ける。

青森・十和田ミニ周遊券のB券を取り出してJR五所川原駅に入り、改札を通ってホームに入る。ちゃんと弘前行きはやってきた。さすがにお客は少ない。

真っ暗な中をディーゼル車は進む。都会ではまだまだ混雑した電車がたくさん通る時間だが、五能線ではこんなものなのである。

そのうちディーゼル車は大きく左にカーブして、川部に到着した。ここで降りる。お客は少なかったがけっこうこの駅で降りる人はいるようだ。

ここまで来たので無事に青森には行けそうだな、と思いながら青森行きの電車を待った。

奥羽本線その2

川部〜青森

五所川原から乗ってきたディーゼル車を川部(かわべ)で降りて、ホームで青森行きを待つ。

やってきた。数時間前に青森から弘前まで乗ったのと同じタイプのオールロングシートの電車である。ボタンを押してドアを開けて入る。

なんだか車両数が多い、こんな夜中の最終列車なのに、4両も連結しているのである。
お客が混雑する時間帯に2両で、閑散とした時間帯に4両なのである。よくわからないがそういうものなのかもしれない。

ともかくすわって進む。お客は4両合わせても30人くらいだろう。電車は暗い中を進んでいく。
それほど時間もかからず電車は青森に着いた。さあ、フェリーターミナルまで歩こう。


青森駅〜青森港

青春18きっぷの本に、フェリーに乗るには西口で降りるといいと書いてあったことを思い出す。西口ってどっちだろう。
去年2月に降りた出口と反対側に進んでみると見つかった。ミニ周遊券のB券を見せて改札を通る。

階段を下りると、そこは住宅街だった。細い道が続いているので進んでみる。
海岸の方向に進むと、なんだか広い道に出た。青森駅から離れる方向に進んでみる。

青春18きっぷの本には何キロか歩くと書いてあったので覚悟してずんずん進んでみる。
するとコンビニが見つかった。ヤマザキデイリーストアだ。
そう言えば今日は全然食事していなかったことを思い出した。食べ物とか飲み物とか買っていこう。

いろいろ買ってひといきついた。さあ、同じ方向にまた歩きだそう。

関連リンク