Sorry, Japanese only! (1999年3月)

71.えりも岬と札沼線・2日目

札幌市営地下鉄・東西線その1

さっぽろ~大通

岩見沢から乗ってきた電車を札幌駅で降りた。ホームで買った駅弁を持って青春18きっぷを見せて改札を出る。
なんだか妙に工事中っぽい駅であった。おりる階段を見つけておりて進み、地下鉄の駅に出た。さてきっぷを買うわけだが、今回の旅では地下鉄に4回乗るので、そのたびにきっぷを買うのはめんどうくさい。イオカードみたいなカードは札幌の地下鉄にはないのだろうか?

自動券売機を見たらあった。「共通ウィズユーカード」だ。またいつか乗ることもあるかと思い、1000円分買った。
なんと「1100」とか書いてある。札幌のカードは1000円でも1100円分使えるのだ。これはお得である。さらに見ると小さい文字で5000とか10000とか書いてある。

つまりこういうことだろう。自動券売機の中に「共通ウィズユーカードの素(もと)」があり、買う人が1000にするか10000にするか選択することにより、カードに1000円分か10000円分のデータが打ち込まれるわけだ。なるほどこれなら無駄がない。地下鉄だけでなくバスにも乗れるようだ。

本当にイオカードみたいに使えるのかどうか、自動改札に入れてみた。ガチャ。無事通れた。そのまま南北線ホームに向かう。

3連休の初日なので、それなりにホームは混雑していた。無事ゴムタイヤの第三軌条の電車がやってきたので乗る。立ったまま大通に行く。

5年前は行きに使っただけで帰りは歩いたが、けっこうな距離だった。しかし200円で行くにはもったいない距離である。今日はもう1駅、西11丁目に行くからそれほどもったいなくないだろう。


大通~西11丁目

大通で降りて、乗り換え案内に従い歩いてみた。東西線の方が南北線より新しいから深いだろう。

なんとかホームに着いた。さすがにさっぽろ駅を通らない分だけお客は少ないようだ。そしてここは第三軌条でなく、パンタグラフ用の鉄のバーがあった。よくわからないけど方式を変えているのだろう。

琴似方面の電車がやってきた。もちろんパンタグラフがついている。電車に乗って1駅、西11丁目に着いた。改札を出るときも共通ウィズユーカードを通して無事出た。道に上がる。

そこも大通公園の一部だった。大通公園は東西に長いから、1駅進んだくらいでは外には出ないのである。
さて南に進む。かなり細い道である。雪が積もっている。市電のレールをまたいでさらに南に進む。このあたりは大通から1駅しか離れていないわりに車が少ない。中心街ははずれているのだろう。

ようやく予約したホテルが見つかった。近くにコンビニもある。今日は駅弁を買ったがあしたの夕食はどうしようか。食堂もあるからコンビニはお菓子や飲み物だけ買おうか。
割引券を見せ、割引料金を払ってチェックインし、部屋に入る。

さっそく駅弁を食べることにした。SL弁当はSLの形をかたどった駅弁で、車輪のところはのりまきであった。なんだかよくわからない駅弁だったが、まあ珍しいものを食べたと思っておこう。風呂に入って寝た。


西11丁目~さっぽろ

朝が来て目が覚めた。朝食は駅弁にしよう。ぼくはホテルを出て北に歩き、なんとか西11丁目にやってきた。地下におり、共通ウィズユーカードで改札を通る。まるでお客がいない。ホームに行く。しばらく待つ。

お客もいないしさっぱり電車も来ないなあと思って時刻案内を見ると、なんと札幌の地下鉄は朝6時20分ごろまでないのである。JRは朝6時発の電車もあるのに、なんだか不親切だなあと思った。そんなに朝早い客っていないものなのだろうか。

だいぶ待って時刻案内通りに電車がやってきた。乗るがもちろんがらがらである。1駅進んで大通に着いた。きのうと同様に南北線ホームに向かう。
さっぽろ駅方面のホームは、東西線よりそこそこお客が多かった。なんだか安心する。電車がやってきた。乗るとお客はけっこう多い。思ったよりも長く時間がかかってさっぽろ着である。

どうやらこれで予定の千歳線の電車に乗れそうだなあと思いながら、ぼくは改札に共通ウィズユーカードを通して出た。さあ、今夜までこのカードはしまおう。ぼくは青春18きっぷを取り出し、上に進む階段を探した。

千歳線その2

旅行記本文

地下鉄さっぽろ駅からJR札幌駅までやってきた。改札で青春18きっぷに日付を押してもらって通る。
目的地は苫小牧だが、新千歳空港行きの快速に乗ると千歳で苫小牧行きの普通列車に追いつくのでまずは快速の出るホームに向かった。

ホームでは駅弁が売っていた。当初の予定通り、朝食は駅弁にしよう。札幌駅は駅弁の種類が豊富なので、きのうと違う駅弁もたくさんある。とりあえず幕の内っぽい駅弁を買う。たぶん快速はすわれないからここで食べてしまおうと思い、いすにすわって駅弁を食べた。

食べ終わると自由席車両の乗り場に行って快速を待つ。快速がやってきた。札幌で降りる人が降りてから乗るが、すわれなさそうなのでデッキでとどまることにする。電車は発車した。

快速は札幌市街をかけぬけ、住宅地を進む。そして千歳に着いた。ホームの向かいには苫小牧行きが停車している。快速を降りて苫小牧行きに乗った。すいており、楽にすわれた。快速を見送る。

苫小牧行きが発車する。千歳を過ぎると家並みが少なくなる。南千歳からはきのうも通った区間である。多少見慣れてきた北海道の平原を見て、電車は終点苫小牧駅に到着した。ここで降りる。どうやら無事様似行きの日高本線の列車に間に合うようだ。

日高本線その1

旅行記本文

千歳から乗ってきた千歳線の電車を降りて、日高本線のディーゼル車に向かう。さすがに本数が少ないのでけっこう混雑している。そのうちディーゼル車は苫小牧駅を発車した。
じきに海が見えるようになってきた。このあたりは北海道でも温暖な場所のようだ。右に海、左に丘を見ながら進んでいく。

ところどころ集落を通る。あれは自衛隊だろうか。自衛隊基地ってけっこういろいろなところにある。警察より人数は多いようだ。あれは牛だ。やっぱり北海道と言えば牛だろう。

静内でしばらく停車する。トイレに行っておく。そしてまたディーゼル車に乗る。よく晴れた日である。なんだかぼーっとした。歌のメロディでも考えてみる。そんなふうにして進む。

ようやく終点、様似に到着した。ここには駅舎がある。ぼくはえりも岬に行くバスはどこだろうと思い、駅を出て探してみることにした。

バス・様似~えりも岬

様似~えりも岬

様似駅を出ると、駅前広場の向かいにバスが停車していた。えりも岬を経由して広尾に向かうバスらしい。運賃はバス内で払うようである。バスに乗ってみたがお客は少ない。
3連休のなかびとは言え、こんな3月にえりも岬に行く人もあまりいないのだろう。

バスは発車する。しばらく様似の集落を進んだ後で海岸沿いに出る。海に山がせまっている。そして、なぜか海の中に橋のように道路が渡され、その上をバスが走る区間に出た。海と反対側を見ると、こわれた道路がある。
どうも土砂崩れで道路がこわれ、応急処置として海に道路をつくっているようだ。このあたりは災害が多いのだろう。

また普通の道路に出る。トンネルもいくつかくぐるとようやく左から山が消え、えりも岬が近づいたようだ。そこには大きな風車がいくつもあった。風が強いのであろう。
風車を見ながらバスは進み、何かの施設っぽい場所に到着した。えりも岬である。ここで降りた。


石碑

音楽が聞こえる。森進一の襟裳岬のようだ。なんだか大きな建物で、5年前に行った宗谷岬にあったこじんまりした建物よりも、ずっとしっかりした建物である。
みやげもの屋もたくさんある。とは言ってもこの季節はほとんどお客がいない。
まあ、みやげもの屋で売るものも、札幌でも売っているようなもののような気がする。

そのうち森進一でない歌になった。島倉千代子の歌だということだ。
島倉千代子も襟裳岬という題名の別の歌を歌っていたらしい。そんなわけでここでは森進一の歌と島倉千代子の歌が交互に流れているのだ。

別の場所に行くと、入館料を取って入るらしい場所があった。
何が中にあるのかわからないが、えりも岬の魅力はこの海なのだから、別に入ることもないだろうと思い、入らなかった。

建物から離れてまわりを歩いてみる。何かの海草らしきものが地面に並べられている。こんぶだろう。
道を進むと石碑があった。「殉難者追悼碑」とある。なんでもえりも岬のそばで船が難破し、亡くなった人たちをいたむ石碑だとのことだ。とりあえずおいのりする。


えりも岬~様似

あとは食堂でちょっとだけ食事して帰りのバスを待つ。様似行きのバスがやってきた。今度もお客は少ない。
また海の中の橋を通り、様似駅に到着した。さあ、札幌へ帰ろう。

日高本線その2

旅行記本文

えりも岬から乗ってきたバスを降り、様似駅に入ってみた。
なんとバスの割引券が売っていた!青春18きっぷを見せるとえりも岬までの往復バス券が1100円も安く買えることがわかった。ひゃあ、損したなあ。

どうしようもない。次にこういうことがないように、安売りきっぷが現地でないかどうか、窓口の案内はバスに乗る前にちゃんと見ようと思った。

さて、苫小牧行きのディーゼル車に乗る。様似行きの列車よりすいている。列車は発車した。午後のひざしの中、行きと同様に左手に海、右手に丘を見ながら進んでいく。

えりも岬はいいところだったなあ。こんな季節だからお客も少ないけど、なかなかおもしろいところだったなあと思いながら、太陽が沈んでいくのを見ていた。

日が暮れてしばらくして苫小牧に到着である。様似行きに比べてお客は少なかった。さて、札幌行きに乗り換えよう。ぼくはディーゼル車を降りた。

千歳線その3

苫小牧駅

様似から乗ってきたディーゼル車を苫小牧で降りたら、アナウンスが聞こえた。札幌近辺で事故があり、そのせいで千歳線の電車のダイヤが乱れているそうだ。

なんでも事故とは、トラックが荷物を高く積んでいて踏切を通ったため、架線を切断してしまったとのことである。しかもぼくがけさ電車で苫小牧に着いた直後に起きた事故らしい。

えりも岬ではバス代を1000円も損してしまったなあと思ったが、事故がもっと早ければえりも岬に行けなかったかもしれないと思うと運が良かったのかもしれないなあと思った。

まあしかたないかと思い、改札を出てみることにした。苫小牧駅は駅ビルが併設しているようだ。駅ビルをあちこちうろついてみる。
うろうろするうちに100円ショップを見つけた。たいしたものは置いていないが、カンジュースでも買っていこう。

お、あれは?あれはいろいろな本で話題になっている、北海道でしか買えないという「リボンナポリン」ではないか!さっそく買っていこう。去年は快速ミッドナイトや七重浜のセブンイレブンで「サッポロクラシックビール」を飲んだし、いい店を見つけたなあと思った。まずは買おう。ほかにもいろいろ買って改札に戻った。


苫小牧~新札幌

どうやら札幌方面の電車が来るようだ。改札を通って電車に乗る。お客が乗りきったところで発車である。もう暗いので景色は見えない。
向かいの女性の脚、きれいだなと思った。でもじーっと見たらヘンタイだと思われてしまう。

ぼくは本を取り出し、本で顔を隠した。そしてそーっと本を上げ、ちらっと脚を見た。きれいだなあ。魅力的だなあ。
こうやって脚を見るのに都合が良いのがロングシートのいいところである。4人がけボックスシートではたとえ向かいの客がミニスカートでもこうはいかないだろう。その後も何度か女性の脚を見た。

リボンナポリンでも飲もう。飲んでみた。なんだか甘ったるい味である。甘いものは大好きなので苦にはならないが、まあ全国発売はしなくてもいいだろうなと思える味である。あした東京に帰った後も何度か北海道に来るだろうから、また来たときに飲んでみよう。

さて、このまま札幌まで乗り続けていいものか考えた。と言うのも、以前とある駅で、ホームがいっぱいなのでホームが空くまでお待ちくださいと言われて手前で待たされたことがあったからである。市電ではよくあるが国鉄の話である。その時もダイヤが乱れていた。

ここは新札幌で降りて、新さっぽろから地下鉄に乗った方がいいかと考えた。もしかしたら札幌駅手前で待たされる可能性があると思ったからである。電車は新札幌に着いた。ここで降りる。長い1日ももうすぐ終わりだ。

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