JR以外の路線・し〜そ(西武以外)
信楽高原鐡道
リンク
てびき
「しがらきこうげんてつどう」と読む。
滋賀県にある草津線の貴生川(きぶかわ)駅から西寄りに進み、山のそばの盆地にある信楽(しがらき)駅に至る非電化路線である。
以前は国鉄路線だったので貴生川駅はJRと共用の駅である。
以前はJRから信楽高原鐵道に乗り入れる臨時列車もあったらしいが今はないようである。
第三セクターになっても運行されているのでそれなりに客はいるのだろう。
2013年8月の大雨で路線に被害を受けて運休中であったが、2014年11月に復旧した。
静岡鉄道
リンク
てびき
東海道本線の静岡駅から多少歩いたところにある新静岡駅から、清水駅から同じくらい歩いたところにある新清水駅に至る電化路線である。
JRの静岡-清水間の運賃より静岡鉄道の新静岡-新清水間の運賃の方が高いので、てっきり乗客が少ないのかと思っていたが、たまたま乗ったのが土曜日午前だったせいで、平日は混雑するらしい。
JRが静岡-清水間に東静岡、草薙しか駅がないのに対して、静岡鉄道は駅の数が多いため、JRの駅が遠い客が乗っているようだ。
ぼくが乗った時点でJRの東静岡駅は開業していなかったが、その数年後に開業したため、東静岡近辺の客がJRに移ってしまい、客は減っているのではないかと予想されるが、今まで続いているからなんとかなっているのだろう。
なお、草薙駅はJRと静岡鉄道の駅がもっとも近い。
しなの鉄道
リンク
区間
以下の2区間から構成される鉄道会社である。いずれも電化されている。
(1) 北陸新幹線の軽井沢駅から北西に進み、小諸(こもろ)、上田、2012年3月31日まで長野電鉄が乗り入れていた屋代(やしろ)を経由し、信越本線・篠ノ井線の篠ノ井(しののい)駅に至る区間。
篠ノ井に来る電車はすべて北陸新幹線の長野駅に乗り入れている。
(2) 北陸新幹線の長野駅から北に進み、飯山線の豊野(とよの)を通り、えちごトキめき鉄道の妙高高原(みょうこうこうげん)に至る区間。
事情
これらの区間はもともと信越本線の一部であった。北陸新幹線の開業に伴い、国会で決まった法律により新幹線と並行する在来線は第三セクターが引き受けてもよいこととなり、高崎~直江津間の一部である軽井沢~篠ノ井間、長野~妙高高原間がしなの鉄道となり、妙高高原~直江津間が北陸本線の直江津~市振(いちぶり)間と合わせてえきごトキめき鉄道となったわけである。
あとで第三セクターとなったIGRいわて銀河鉄道や青い森鉄道がJRの運賃の約1.5倍になったのに対して、しなの鉄道はそれよりは安い運賃でなんとかやっていけるようである。だいたい平成筑豊鉄道並みの運賃である。
信越本線は特急が走っていた関係でそれほど普通列車の数は多くなかったが、しなの鉄道は特急がなくなったため、(1)の区間は普通列車は約30分に1本走っている。
長野駅周辺の道路が混雑して渋滞することもある関係で、(1)の区間は学生だけでなくビジネスマンや年輩の客もかなり利用しているが、(2)の区間の客は少なさそうである。
長野県では多少人口の多い場所を通っており、しばらくはやっていけそうな路線である。
補足
なお、しなの鉄道の篠ノ井~小諸間は、
・篠ノ井までの篠ノ井線
・しなの鉄道の篠ノ井~小諸間
・小諸からの小海線
を直通する場合、「篠ノ井線を含む運賃計算キロ」と「小海線を含む運賃計算キロ」を合算して運賃を計算し、篠ノ井~小諸間の運賃を加算する、といったことはごく短距離の場合に限られ、それ以外はあくまでも、
・篠ノ井までのJR運賃
・小諸からのJR運賃
・篠ノ井~小諸間の運賃
を加算した分運賃が必要になる。篠ノ井までが信越本線の時も同様である。
また、長野~豊野間も、
・長野までの信越本線
・しなの鉄道の長野~豊野間
・豊野からの飯山線
を直通する場合、「信越本線を含む運賃計算キロ」と「飯山線を含む運賃計算キロ」を合算して運賃を計算し、長野~豊野間の運賃を加算する、といったことはごく短距離の場合に限られ、それ以外はあくまでも、
・長野までのJR運賃
・豊野からのJR運賃
・長野~豊野間の運賃
を加算した分運賃が必要になる。
詳細は以下のサイトを参照のこと。
島原鉄道
リンク
てびき
長崎県にあるJR長崎本線の諫早(いさはや)駅から有明海の海岸線に沿って東へ、そして南に向きを変えて進んで島原駅を経由し、島原港に至る非電化路線である。
以前は島原外港(島原港の2008年当時の駅名)からさらに海岸線沿いを西に方向を変えて加津佐(かづさ)駅まで営業していたが、2008年3月31日をもって島原外港から先の営業を休止してしまった。
以前から私鉄であったため、1998年以前の九州ワイド周遊券、九州北ワイド周遊券、長崎・佐世保ミニ周遊券の自由周遊区間、そして1998年から2013年まで15年続いていた周遊きっぷの長崎・佐賀ゾーンにも含まれていなかった。
以前は博多や北九州発のフリーきっぷに「長崎・島原半島フリーきっぷ」があり、これを使うと島原鉄道は乗り放題であったのだが、もうなくなったようである。
近くに火山があり、溶岩が流れてきて、長い間一部区間が不通であった。
休止になったのはその一部区間を含む区間であり、主な乗客が高校生のみではやはり経営がきびしいのであろう。残った区間だけでもなんとか存続してほしいものである。
なお上記の通り、島原港は1998年の時点では島原外港(しまばらがいこう)という駅名だったので、旅行記でも島原外港と記述している。
△下北交通
リンク
てびき
青森県の大湊線の終点1つ手前、下北(しもきた)駅から北に進み、大畑(おおはた)駅に至る非電化路線であった。本州最北端の私鉄であったわけである。
国鉄時代はこの路線は国鉄大畑線であったが、廃止時に第三セクターとはならず、近隣のバス会社である下北交通に移管された。
それなりにお客はあったのではないかと思われるが、下北交通としてはこの区間はバスとして運営したかったのであろう、結局廃止されてしまった。下北交通は再びバスのみの会社に戻ったわけである。
なお、同じ青森県には津軽鉄道という私鉄があるが、以前から「本州最北端の私鉄」という看板が掲げられていた。
しかも大畑線が下北交通となってからも掲げられ続けてきた。下北交通の廃止により再び本州最北端の私鉄になったが、津軽鉄道も赤字であることに変わりはないわけで、今後廃止されるかもしれない。さて、本州最北端の鉄道は今後どこになっていくのだろうか?
上信電鉄
リンク
区間
上越新幹線・高崎線の高崎駅から南西にしばらく進んだあとで西に向きを変え、上州福島、上州富岡を通り、下仁田(しもにた)に至る電化路線である。
すべて各駅停車で、ほとんどの電車は高崎~下仁田間を走る。1日に数本、高崎~上州富岡間の電車がある。
利便性
この区間には競争相手となる鉄道はなく、競争相手は自家用車しかないが、道路事情は高崎近辺を除いてそれほど悪いわけではなく、むしろ駅から離れた施設が多く、それらの施設に行くには鉄道を使わず自家用車のみで行く方が便利である。
高崎は新幹線で都心に通勤する人が住む場所ではあるが、都心への通勤客が上信電鉄を使うとも思えない。
そんなこともあってほとんどの客が高校生もしくは大学生であり、学生以外の客はあまりいない。
さらに1キロあたりの運賃はとても高い。それほど傾斜が急な場所でもないので、高校生でも数駅程度なら自転車通学する学生も多そうだ。
それでも上信電鉄は廃止されずに今まで続いているし、今後もいつまでも続いてほしい鉄道会社である。
補足
なお、同じ群馬県に上毛電鉄という鉄道会社があり、「じょうでん」と言えば群馬ではこちらの鉄道会社の略称である。
そのため上信電鉄は上毛電鉄と区別する意味でじょうでんとは通常呼ばない。
なので、もしも上信電鉄のことを「じょうでん」と呼んでいる人がいたら、その人に「群馬県ではじょうでんと言えば上毛電鉄のことだから、上信電鉄のことをじょうでんと呼ばない方がいいよ」と言ってさしつかえない。
上毛電鉄
リンク
区間
両毛線の前橋駅から数百メートル北にある中央前橋駅から東北東寄りに進み、大胡(おおご)、粕川(かすかわ)を通って東南東寄りに向きを変え、東武桐生線の赤城駅を通り、両毛線の桐生駅から100メートルほど北にある西桐生駅に至る電化路線である。
全列車が各駅停車で、9割以上の列車が中央前橋発西桐生行き(もしくはその逆)である。大胡発着の電車が若干ある。
利便性
前橋から桐生までは両毛線も走っており上毛電鉄より運賃が安いので、中央前橋から西桐生まで乗る客は両毛線が運休でもしない限りめったにいない。
駅が多いため所要時間も両毛線より余計にかかる。しかし電車の頻度は両毛線と同等かそれ以上で、その点での利便性は高い。
でも自動車交通の便利な場所なので、ほとんどの客が高校生であり、高校生以外の客は駅近所に住んでいる人にほぼ限られる。
また、赤城駅はわたらせ渓谷鐵道の大間々駅から、前橋駅から中央前橋駅までの距離と同じくらいの距離であり、「中央前橋~赤城の運賃」は「前橋~桐生の運賃」+「桐生~大間々の運賃」より安い。だから大間々および赤城近辺に用事のある客には上毛電鉄が利用される可能性がある。
そしてこの鉄道会社は全国でも数少ない、「朝のラッシュ時以外は電車内に自転車を袋に入れずに持ち込める鉄道会社」であるが、大胡から粕川にかけては両毛線より標高の高い場所にあり、駅近辺も坂道の多い場所なので、大胡・粕川近辺の人が自転車で中央前橋・赤城・西桐生に行くことは考えられるが逆はむずかしいだろう。
それでも上毛電鉄は廃止されずに今まで続いているし、今後もいつまでも続いてほしい鉄道会社である。
補足
なお、この鉄道会社の略称は「じょうでん」であり、群馬県には「上信電鉄」という鉄道があるがそちらは上毛電鉄と区別する意味でじょうでんとは通常呼ばない。
なので、もしも上信電鉄のことを「じょうでん」と呼んでいる人がいたら、その人に「群馬県ではじょうでんと言えば上毛電鉄のことだから、上信電鉄のことをじょうでんと呼ばない方がいいよ」と言ってさしつかえない。
上信電鉄は「じょうしん」と略すのであろう。
スカイレール
リンク
てびき
広島市内東部で運行されている懸垂式新交通システムである。
山陽本線の瀬野(せの)駅と同じ建物の中にあるみどり口駅から急な勾配を登り、みどり中央駅に至る路線である。
わずか3駅だけの鉄道会社で、沿線には開発が完了していない住宅地があるだけで、住民くらいしかお客がいない。まさに住民のための路線である。
スカイレールは日本国内のどこの交通機関とも異なる独特の電気で動く車両を使っていて、どちらかと言えば住民のためと言うより、この変わった交通システムの実験のために造られたような路線である。どんなシステムか説明するのは難しいので、どこかの検索システムで「スカイレール」と打って検索してほしい。
なお、検索するとわかるが、オーストラリアにもスカイレールと呼ばれる交通機関があるらしい。
オーストラリアに行く機会があったらオーストラリアのスカイレールにも乗ってみると良いだろう。
青函トンネル記念館
リンク
てびき
青森県にあるJR津軽線の三厩(みんまや)駅からバスに乗っていったところにある青函トンネル記念館にある、地上と地下を結ぶケーブルカー路線である。
以前はJR北海道が発売している「竜飛海底駅見学整理券」を購入し、津軽海峡線の竜飛海底駅からケーブル地下駅まで歩き、地下から地上に往復することができた。
しかしJR北海道は竜飛海底駅を廃止したため、このコースは2013年11月10日を最後に利用不可能になった。
2014年度は2014年4月25日から運行を開始したが、地上から地下に往復する方法しかできなくなっている。三厩駅からバスに乗るのは不便なので、レンタカーでも使った方が良いかもしれない。
もともとこのケーブルカーは青函トンネル建設および青函トンネルの維持管理のためのものを一般に開放しているだけというのが現状なので、今後ケーブルカーの一般開放が廃止になる可能性がある。
仙台市営地下鉄
リンク
てびき
以下の2区間から構成される地下鉄路線である。
(1) 仙台駅の北の方にある泉中央駅から南に進み、北仙台、勾当台公園(こうとうだいこうえん)を通って仙台駅前に進み、なおも南に進んで長町に至り、そこから向きを西に変えて長町南を通り、終点富沢に至る区間。南北線と呼ばれる。
建設当初は泉中央の1つ南の八乙女(やおとめ)~富沢間で開業し、1990年代前半に泉中央まで延伸した。
(2) 仙台駅の西の方、山の上にある八木山動物公園(やぎやまどうぶつこうえん)からいったん北西に進み、東北大学の工学部と理学部の中間地点にある青葉山を通って東に向きを変え、東北大学の教養部の北にある川内(かわうち)を通り、(1)の仙台駅を通ってやや南東に向かい、荒井(あらい)に至る区間。東西線と呼ばれる。2015年に開業した。
(2)の区間が開業してから運賃が変わり、仙台駅から南北および東西に3駅以内の駅相互間はすべて200円となった。
仙台市内はいつも車が多くて渋滞しているため、急ぐ人が地下鉄を利用する。そのためそれなりのお客はいる。
富沢駅の近くは体育館があり、地下鉄ができる前から成人式、学校の卒業式などいろいろな行事がそこで行われるようになった。
また、(2)の区間は大学のほかにもいろいろな施設の近くを通るためお客が見込めるが、残念なのは青葉城址入口(バス停名は仙台城跡南)を通らない点である。
現在バス路線が青葉山駅付近から仙台城跡南を経由して八木山動物公園付近まで通っていて、もちろん観光客に使われているが、(2)区間が開業しても青葉城址には相変わらずバスで行く必要があるということである。
今後どのくらい路線が増えるか見守りたい地下鉄である。
千日前線
リンク
てびき
Osaka Metroの一路線で、大阪府西部、阪神本線の野田駅のすぐそばの野田阪神駅から南東に進み、南海の汐見橋駅の近くの桜川駅で方向を東に変え、なんば、日本橋(にっぽんばし)、そして鶴橋を通り、方向を南に変えて南巽(みなみたつみ)駅に至る路線である。
ミナミの拠点であるなんばと日本橋を通るわりにはお客はそれほど多くない。
とりあえず沿線の住民の足にはなっているようであるが、なんば~鶴橋間が近鉄と並行しており、近鉄の方が運賃が安いのでその点で不利な路線である。
泉北高速鉄道
リンク
てびき
大阪府中部、南海電鉄高野線の中百舌鳥(なかもず)から南方向に分岐し、泉ヶ丘駅を経由して和泉中央(いずみちゅうおう)駅に至る路線である。
大阪に近いため大阪のベッドタウンになっている。沿線には大型スーパーが多い。
この路線には南海のなんば駅から岸里玉出(きしのさとたまで)、中百舌鳥経由で南海の電車が和泉中央まで乗り入れており、とても便利である。
運賃も南海並みでそれほど高くなく、便利な路線である。
長い間この区間には特急料金不要の電車しか走っていなかったが、2015年になって、南海なんばから和泉中央まで特急料金が必要な電車が走り始めた。どうしてもすわりたい客が乗る電車になっているのであろう。