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Sorry, Japanese only! (1994年5月その1)

9.浦賀から橋本へ

説明

1994年は、ぼくがはじめて全国の鉄道に乗ろうとこころざした年でした。
2月の北海道旅行、4月に何回かおこなった首都圏の旅行があまりにも楽しかったので、もっともっと乗っていない場所に行ってみたいと思いました。

でも4月のホリデーパスを使った旅行ばかりじゃおもしろくありません。私鉄にも乗ってみたいです。私鉄に乗るならホリデーパスがいらないところもあるでしょう。

もし私鉄に乗るなら、まだ乗っていないところを、できるだけ環状に乗った方が良さそうです。どこがいいか考えました。

目的地の1つとして考えたのは江ノ島電鉄です。なんとなく海沿いを走りそうだし、景色も良さそうなので乗ってみたいです。

あとは江ノ島電鉄の近くで乗っていない場所を考えました。鎌倉側で乗っていない場所は、京浜急行本線の、堀ノ内から浦賀に行く路線がありました。京浜急行は泉岳寺から三浦海岸までなら何度も乗ったのですが、浦賀の方には行ったことがなかったからです。

それから藤沢側で乗っていない場所は・・・このあたりはだいぶ乗ったので、ちょっと遠いですが小田急の新百合ヶ丘から唐木田までの区間とかです。それからそこに続く京王の橋本から調布までは、京王稲田堤から調布までは乗ったことがありますがあとは行ったことがありません。

よし、どこまで行けるかわからないけど、まずは京浜急行に乗ろうと思い、ゴールデンウィーク明けの土曜日に品川に向かったのです。

京浜急行

京浜急行の思い出

ゴールデンウィーク明けの土曜日の朝、ぼくは京浜急行の品川駅にやってきた。

これから目指すのは浦賀駅である。今勤めている会社に入社して以来、京浜急行には何度か乗ってきた。京急久里浜線には三浦海岸まで行った。

しかし浦賀にはあまり行きたいとも思わなかった。今回首都圏の鉄道にすべて乗ろうと考えたのでまず浦賀に行こうと考えたわけである。三崎口にも行っていないがまたあとにしよう。

いつものように快速特急に乗る。いつも通りロングシートではない2列席の電車である。京浜急行はぼくが小学生の時にはじめて乗った私鉄であり、ぼくが唯一子供料金で乗った私鉄である。その時も快速特急だった。その時も2列席だった。


品川~堀ノ内

電車に乗って窓ぎわにすわる。何度も乗っている電車なので気負うこともない。去年は鮫洲(さめず)で降りて運転免許の書き換えに行ったこともある。

そして発車。電車はいつものように、まずはゆっくりと急なカーブを曲がり、踏切を渡る。

あとはいつもの快速特急である。スピードを上げていき、品川区や大田区のビルの多い都会をぬけていく。そして川を渡ると京急川崎だ。多少客が入れ替わってさらに進む。

そして横浜だ。横浜を過ぎると海は見えなくなる。京急久里浜や三浦海岸に行くときはこのあたりで眠ってしまうことが多いが、きょうは堀ノ内で降りて浦賀に向かわなければならないので起きていた。

以前新逗子に向かうために降りた金沢八景を過ぎてさらに進む。きょうも新逗子には行くが先に浦賀に行っておきたい。快速特急は進む。


堀ノ内~浦賀

そして乗換駅、堀ノ内に着いた。電車を降りる。快速特急が京急久里浜に向けて去っていく。

堀ノ内は乗換駅にしてはあまり客が多くなさそうな駅だった。こういう乗換駅は多いのだろうか。

浦賀行きの普通列車はもうホームにいたので乗り込む。普通列車はすいている。電車は堀ノ内を発車し、京急久里浜に向かうレールが分岐していく。

そこから先も緑の多い景色が続き、各駅に停車するがたいして客の乗り降りもない。そしてしばらくすると目的地、浦賀に到着である。電車を降りて改札を通る。


散歩

とりあえず歩いてみよう。ぼくは浦賀駅から海の方向に向かった。

どうやら浦賀駅周辺は湾になっていて、道も左右に分かれているようだ。ぼくは左の方向に歩いていった。

しばらく歩く。やっぱりこういう港町っていいものだなあと思う。

東京湾フェリーの久里浜港も港としてはいいものだったが、浦賀もいかにも漁港って感じだし、湾をはさんで向こう岸が見える景色がいい感じなのだ。

緑も多く、ふだん都会に住んでいるとこういう場所はたまに来たくなる場所だ。

でもそれほどおもしろいものもなさそうだ。きょうは私鉄をぐるっとまわる予定だし、次の場所に行こう。もと来た道を通って浦賀駅に戻ってきた。


浦賀~新逗子

次に乗りに行きたいのは江ノ島電鉄だ。浦賀からだと金沢八景まで戻って、京浜急行で新逗子まで行って逗子まで歩いてJRで鎌倉まで行くのがいいだろう。新逗子まできっぷを買って改札を通る。

電車に乗る。客の数はたいして変わりない。電車は発車し、もと来た道を堀ノ内まで戻っていく。堀ノ内に着いていったん電車を降りる。

金沢八景に行くには乗り換えた方が早い。なにしろ快速特急は20分おきだが、合間合間に特急があって快速特急と特急を合わせると10分おきなのだ。電車は発車し、森の中の線路を快適に進んで金沢八景に着いた。電車を降りる。

そして新逗子行きに乗り換えだ。電車に乗ると金沢八景を発車し、林の中に入っていく。数回通った場所なのでなじみがある。

人家の少ない場所を通り過ぎ、ようやく終点の新逗子の手前になって逗子のまちなかに入っていく。

そして住宅街をぬけてようやく新逗子に到着である。ひさしぶりの場所だ。電車を降り、浦賀で買ったきっぷで改札を通る。


かわいいこの思い出

むかし新逗子に来た時のことを思い出す。ぼくが初めて新逗子にやってきたとき、なんと駅のベンチにかわいいねこがいた。

ためしにそーっと近づいてなでてみた。ちゃんとなでさせてくれた。しかもとなりにすわったら起きあがって、ひざの上に乗ってくれた。とてもいいこだ。

以前いた寮にも近所のねこがやってきて、みんなになでられていたからこのねこも似たようなねこのようだ。その次に来たときもこのねこがいたし、たぶん新逗子駅の近所の飼われているねこだろう。


かわいいこがいた

改札を出てねこを探す。さすがに何年もたっているからいないよな。でも駅の近くにいたりしないかな。

ぼくは駅舎を出て近くを見渡してみた。

あ!へいの上にねこがいる!

ねこ

そーっと近づいてみた。眠っているようだ。でもどことなくくたびれているようだ。

年取っているのかもしれない。となるとこのねこを見るのもきょうが最後になるかもしれない。

でもまあねこは寿命が短いからしかたがないか。むりやりなでたりしてストレスになるのもからだに悪いだろう。ぼくはねこを目の前にして、次の目的地江ノ島電鉄に向かうためJRの逗子駅に向かうことにした。

横須賀線

旅行記本文

なごりおしい気持ちで塀の上のねこと別れ、JRの逗子(ずし)駅に向かった。

新逗子から逗子までの道は市街地だ。商店街って言うほど店が密集しているわけでもないが、それなりに家並みが続く場所だ。バスも通る。

そのうち数年ぶりに外から見るJRの逗子駅が見えてきた。なにしろ逗子止まりの横須賀線電車があるくらいだからホームの多い大きな駅だ。駅に入る。

鎌倉まできっぷを買って改札を通る。そして電車に乗る。やがて発車。

わずか1駅だが、歩くと1時間以上かかることは数年前に歩いてわかっているのでちゃんと電車に乗るのだ。そのうちトンネルを通る。

トンネルを出ると大通りとの立体交差を通ってすぐに鎌倉駅に到着する。おばちゃんたちには北鎌倉の方が人気のようだが、鎌倉で降りる客も多いようで、混雑した駅で電車を降りる。

さあ、5年前に来て以来何度も来た駅だ。しかしきょうも乗り換えるだけだ。江ノ島電鉄ってどう乗り換えるんだろう。ぼくは案内を探した。

江ノ島電鉄

鎌倉駅

逗子(ずし)から乗ってきた電車を鎌倉で降りると、江ノ島電鉄の案内を探した。無事見つかり、案内の方向に歩く。

そこには小さな改札と自動券売機があった。藤沢まできっぷを買って改札を通る。電車に乗ろう。まあ、たくさんつながっていた横須賀線より車両数は少ないようだ。でも客は多い。観光路線なんだろうなあ。

電車は発車する。しばらくは住宅地っぽいところを進むが、じきに海が見えてきた。初めて鎌倉に来たのは5年前だが、あのときも海まで来た。いい海だった。その海にまた来ている。

きょうはさっき浦賀で港を見たばかりだけど、もちろん鎌倉の海もいい。道路が見えて、けっこう車通りが多い。

江ノ島電鉄は駅と駅の間が短く、すぐに次の駅に着く。そして駅ごとにかなり乗り降りがある。いい路線である。海を見ながら進んでいく。たまにトンネルを通ったり、反対方向の電車と行き違ったりする。


江ノ島駅

そのうち左手に小さな島が見えてきた。あれ?もしかしてあれが江の島なのかな?

いいふんいきの島だなあと思う。その島が、だんだん近づいてくるようだ。島が近づくと大きな建物が増えてくる。

そしてなぜか、線路が道路の中央を走るようになるのだ。自家用車が線路の手前で電車の通過を待っている。

道路の中央に線路があるというのは、函館の市電くらいしか知らないが、あそこはちゃんと自動車が通る場所と電車が通る場所が分かれていて、自動車が右折するときくらいしか線路に入ることはなかった。

でもここは自動車が通る場所を「つぶして」、電車が走っているような感じだ。こんな場所ってもしかしたらほかにもあるのかもしれないなあと思った。

あとは海を離れて電車は進み、島が見えなくなる。でもなぜか江ノ島駅に到着する。ここからはわからないが、さっき見えた島に歩いて行けるのだろう。今はたくさん電車に乗る予定だから通り過ぎるだけだが、湘南モノレールや小田急の藤沢~片瀬江ノ島には乗らないのでいつかまた来ることもあるだろう。その時に島に行くことにしよう。


藤沢駅

電車からはたくさんの客が降り、乗ってくる。そして発車。もう海は見えないまま、住宅がたくさんあるところを進んでいく。

そして電車は市街地に入っていき、大きなビルに入っていき、いきどまりホームに到着する。終点藤沢だ。終点だから電車を降りなければならない。

藤沢に来たのは確か去年、平塚の七夕祭りで当時テレビで活躍していた電波子(でんぱこ)ちゃんを見に行った時に小田急から東海道線に乗り換えたときだった。

でもJRから小田急は駅を出なくても乗り換えられるから、当然今見ている江ノ電を降りた景色も初めて見る。

だから勝手もわからず同じように改札を出て歩いていく人たちについていくしかない。

でも建物を出ると駅前っぽい広場があり、その向こうに東海道線っぽい駅舎もあった。JRがあるのだから小田急の駅もきっぷ売り場もあるだろうと思い、広場を渡ることにした。

小田急電鉄

藤沢~相模大野

鎌倉から乗ってきた江ノ島電鉄の電車を藤沢で降り、小田急の駅をめざした。

建物を出て広場を渡るとJRの駅に出る。小田急の藤沢に来たのは去年の7月以来10ヶ月ぶりなのであまり入り口を覚えていないがなんとか見つけ、自動券売機も見つけた。

きょうはまだ乗ったことのない、小田急の新百合ヶ丘(しんゆりがおか)から唐木田(からきだ)に向かう路線に乗ることにする。すぐ近くにある京王の路線も京王稲田堤(けいおういなだづつみ)から橋本まで乗っていないのでついでに乗ろう。唐木田まできっぷを買う。

改札を通る。小田急の藤沢駅は行き止まりホームだ。片瀬江ノ島行きも出ている駅なので、電車が相模大野行きであることを確認して乗った。さすがに電車は混雑していてすわれない。そして発車。

東海道線に沿って辻堂の方向に進み、片瀬江ノ島方面のホームが左に分岐していく。こちらの線路は高架を上がって行き、東海道本線をまたぎ越す。

そのまま電車は進んでいく。けっこう住宅の多い場所である。藤沢から都心に向かうのは小田急経由だとややまわり道のような気もするが、運賃はJRより安いから乗る人も多いだろう。藤沢を離れると多少人家も少なくなるが、少なくとも「人里離れた」という感じではない。

そして何度か乗り換えたことのある中央林間に着く。きょうはこのまま相模大野まで行こう。電車はまた発車する。

そのまますいすい進んで終点の相模大野に着いた。電車を降りる。


相模大野の思い出

相模大野は一度降りたことがある。数年前ラジオを聞いていたら、川崎駅前にある「岡田屋モアーズ」が相模大野にもあると言うので行ってみた。

とは言っても岡田屋モアーズにはそんなに用事はない。川崎駅前の店でも本屋とか食堂とかに行ったり、引っ越しに使うふとん袋とかを買ったりするくらいだった。だから相模大野でも何も買わずにとりあえずうどん屋に入った。

うどん

けっこうお客のいる店だった。そこでうどんを頼んだのだがいっこうにまわりの客のところには来ているお茶が来ない。そしてお茶が来ないうちにうどんが来た。とりあえず食べるが念のため店員さんにお茶くださいと言ってみた。

すると店員さんは引っ込んでいったが、別の店員が、湯飲みではなくやかんを持ってきた。そしてぼくの席にそもそも湯飲みがないことに気が付いてあわてて戻ってそれからしばらくしてようやく湯飲みに入ったお茶がやってきたものだった。

そんなこんなであれから一度も相模大野には降りていない。乗り換えだけだ。何か行きたくなるような用事でもないと来ない場所だなあと思う。


相模大野~新百合ヶ丘

1994年の話に戻る。ホームでしばらく待つと新宿行きがやってきた。ここまで乗ってきた電車も混雑していたがさらに混雑している。電車は発車する。

そのうち町田に着いて客が入れ替わり、また発車だ。電車は山あいに入っていく。南武線と横浜線の間を進む東急の東横線や田園都市線、小田急線はみんな山あいの景色だ。

山

山あいとは言え、けっこう駅があって住宅もあるので人がたくさん住んでいるのだろう。新宿から小田原まで安く行くのに使える小田急だが、途中駅の客もかなり多い。斜面に家を建てるのはたいへんそうだし斜面に住むのもたいへんそうだがなんとかなっているのかな?

そんな景色を見て、今まで一度も降りたことのない駅、新百合ヶ丘に到着だ。電車を降りる。

新百合ヶ丘は駅のホームからざっと見た感じだと多少は高層住宅が多いみたいだがそれほどでもない。まあこういう場所なのだろう。

この駅は乗換駅だけあってホームが多い。これから行く唐木田にはとなりのホームに行けばいいようだ。まあそれほど乗り換えは不便ではない方だろう。なんとかとなりのホームに行った。そして唐木田行きに乗る。さすがに客は少ないので楽にすわれる。そして発車。


新百合ヶ丘~唐木田

新百合ヶ丘の近くもそれほど家並みが多いわけでもなかったが、唐木田に向かうこの路線はさらに家並みが少なくなった。でも線路をわざわざ通したのだから人家はあるのだろう。

と考えていたら小田急永山が近づくと、小高い山で囲まれた中にいきなりマンションっぽい建物が見えてきた。すごいなあ。

東京は大都市だから、こんなに離れた場所からでも都心に向かう人がたくさんいて、彼らがこのあたりにたくさん住んでいるのだろう。

右からレールがやってきた。しかし合流はせず、寄り添う形でやってくる。そしてかなり人家が多くなったころ、小田急永山に到着である。多少客が降りる。そしてまた発車。

寄り添うレールはずっと寄り添ったままで、そしてさらに高層マンションが見えてきた。そして電車は小田急多摩センターに到着。小田急永山に続いて客が降り、客はほんのわずかになってしまった。

発車すると京王のレールが右に向けて分かれていく。今通っているこのレールはけっこうな上り坂のようだ。それでもそんなに距離はない。上り坂をしばらく進むと終点の唐木田に到着である。電車を降りる。


唐木田駅~京王多摩センター駅

まずは改札を出なければならない。藤沢で買ったきっぷで改札を出る。さすがにここはそれほど住宅が多いわけではない。あくまでも小田急の車庫という扱いのようだ。まあこういう場所があってもいいだろう。

さて、これからきょう最後の目的地、橋本に向かいたい。電車だけで向かうとなると唐木田から1駅戻って小田急多摩センターに進み、京王多摩センターに行って橋本に向かえばいい。

しかしたいした距離でもなさそうなので唐木田から京王多摩センターまで歩くことにした。

駅を出て今まで通ってきた線路の方向を見る。道路が線路沿いに走っているといいのだが。

幸いなことに道路はあった。線路の下り坂に合わせて通っている。車は少ない。

鉄道の便のいいところなので自家用車を持っている住民は意外と少ないのかもしれない。すぐ近くに小高い山が見える。そんな中、線路に沿った道を進んでいく。

無事に傾斜をくだり終えて、さきほど見えた京王線の線路が見えてきた。もうすぐ多摩センターの駅だ。電車から見えたとおり、高層マンションが見えてきた。そして多摩センターの駅に到着。京王の駅と小田急の駅が並んでいる。どちらの電車にも乗れるし、乗り換えにも便利な駅だ。ぼくは京王の駅に入っていった。

京王電鉄

京王多摩センター~橋本

唐木田(からきだ)から歩いて、無事京王多摩センターの駅にやってきた。小田急多摩センターの駅はとなりにある。変なつくりかもしれないが、選択肢があるのはいいことだし、行き先によって路線は選べばいいだろう。なにしろ人口が多そうな場所だし、どちらの電車も満員になりそうだ。

さあ、京王線に全部乗るにはまず橋本まで行かなければならない。自動券売機で橋本まできっぷを買う。改札を通り、ホームに行く。高架の線路だ。

電車がやってくる。かなり降りたので楽にすわれる。やっぱりニュータウンっていうくらいだから電車の客は多いだろうなあ。

電車が発車する。小田急の方は左に進んで唐木田に行くのぼり坂をのぼっていくが、京王の方はまっすぐ進む。じきに家並みの少ない場所になる。

なにしろ地図を見るとわかるが、多摩センターは東京都多摩市にあり、橋本は神奈川県相模原市だが、その間、南大沢のあたりはなんと東京都八王子市の一部なのである。同じ八王子市でもここに八王子駅から鉄道で行くには橋本か稲田堤を通らなければならないからある意味飛び地だ。そんな東京都の飛び地っぽい場所を進んでいく。左右に小高い山が見える場所だ。だいじな路線なんだろうなあ。

そして電車は山で囲まれた地形をぬけ、市街地に入っていった。けっこう大きい市街地だ。高いビルもある。橋本のようだ。

橋本なら120円おおまわり旅行で相模線や横浜線を通ったときにも通っているはずだが、改札を出たことがないのでどのくらいの場所かわからなかった。京王から見ると高い位置だから市街地の規模がわかりやすいんだなあ。

そんなことを考えているうちに電車は終点、橋本に到着した。電車を降りる。


橋本~調布

帰りのきっぷを買うために改札は出る。寮の近くには橋本みたいに大きな店はないので何か買っても良かったが、もう日が暮れそうだし、特に急いで買うものもない。このまま帰ろうか。

ぼくは新宿まできっぷを買い、また改札を通って電車に乗った。そして発車。

橋本の市街地を離れ、京王多摩センターまではさきほど通った線路を走る。そして高層マンションがある場所を通る。小田急と合流し、そのまま京王永山までは小田急のとなりを走る。そしてさきほど通った小田急が新百合ヶ丘に向けて右手に去っていく。

以前京王稲田堤から調布までは通ったことがあるので、ここから京王稲田堤までがまだ通ったことのない区間だ。京王永山までのニュータウンから離れ、また家並みの少ない場所を通っていく。

そして稲城だ。稲城とつくくらいだからJR南武線の稲城長沼の近くなのかもしれないが、稲城長沼の方がずっと家並みが多いような感じだ。けっこう高い山が見える。

しかし京王稲田堤が近づくと山もうしろに去っていき、多摩川沿いの平坦な地形になる。そして高架の駅、京王稲田堤に到着だ。

ここから先は1回通った場所だ。多摩川を鉄橋で渡ると左手に京王閣競輪が見えてくる。そこを過ぎるとレールは右に曲がっていき、府中の方から来る線路と合流していく。そして調布に到着する。


帰宅

調布から先も何度か通った場所だ。家並みの多い中を電車は進んでいく。けっこう起伏があるみたいだ。そのまま明大前まで進む。

明大前でけっこう客が降りる。いつも通りだ。そして電車は笹塚を過ぎると地下にもぐっていき、スピードを落としながら進み、何度か見たことのある終点の新宿駅に到着した。

きょうは京急の浦賀でゆっくりし過ぎてあまりまわれなかった。新逗子のかわいいねこは塀の上にいてなでられなかった。もしかしたらもう寿命かもしれない。たぶん会うのは最後だろう。

会社のおととしまでいた寮にも近所のねこが入り込んで、みんなになでられていたものだった。あのねこは元気かなあ。

そんなことを考えながら京王の改札を通ることにした。まだ日が暮れていないし、疲れすぎてもいない。あしたも私鉄の旅をしよう。

そう思い、電車を乗り継いで帰ることにした。あしたもいい景色が見られたらいいなあ。

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