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Sorry, Japanese only! (1999年9月)

107.しまなみ海道とジャンボフェリー

説明

背景

1999年も夏の青春18きっぷのシーズンがやってきました。

待ちに待った尾道(おのみち)~今治(いまばり)間を結ぶしまなみ海道の開通です。

たぶんこの橋を経由して本州と四国を結ぶバスがたくさん運行されるんだろうと思いました。
ぜひともそのうちの1つに乗ってみたいと思いました。


計画1

時刻表を見てみました。いろいろなバスがあるようです。主なものは福山~今治、尾道~今治のバスでした。

なぜか松山まで行っているバスは少ないようでした。今治~松山の道路が一般道なので時間がかかり、鉄道を使った方が速いので設定されていないんじゃないかと思いました。

とりあえず福山~今治のバスも尾道~今治のバスも本数は1時間半に1本と多いので、バスの都合に合わせてどの電車に乗るかは考えなくても良さそうです。だから電車の都合に合わせることにしました。

まず、いつもの青春18きっぷ旅行のようにムーンライトながらに乗り、そのまま乗り継いで西に行くルートを考えました。福山や尾道に着くのは午後2時ごろになりそうです。

そして、今治行きのバスを待つ待ち時間が短いのは意外にも本数が若干少ない尾道発の方であることがわかりました。これで行くことにしました。今治までの行程は確定しました。


計画2

今治から先ですが、ぼくが当時参加していたとあるメーリングリストにいた人が書いた旅行記で、やたらと神戸から高松までのフェリーに乗っていた人がいたことを思い出しました。

夜行便もあるので宿代わりにもなるらしいです。

ぼくはこのことを思い出し、ぜひとも乗ってみたいと思いました。

今治に着くのは夕方なので、なんとか高松まで行けることがわかりました。神戸行きの夜行便は12時過ぎ発なのでなんとか間に合いそうです。神戸に着いてからはこれまでに何度もやっている通り、普通列車を乗り継いで東京まで帰れるでしょう。

よし、これで行こうと思いました。これで旅行計画は確定しました。


計画3

あとはいつ行くかですが、9月はじめが良さそうな気がしました。それで9月はじめのムーンライトながらを予約することにしました。

たまたまムーンライトながらの指定席券の発売日は実家で過ごしていたので、実家近くの駅のみどりの窓口でなんとか指定席券を手に入れました。

こうして出発を待つばかりとなったわけです。

東海道本線その1

旅行記本文

京浜東北線の電車は、無事横浜駅に到着した。

いつもは東横線で横浜には行くのだが、いつもとても混雑しているので、京浜東北線だとどうなるか試してみたのである。東横線よりすいていたがすわれるほどではなかった。

今日はためしに西口の高速バスのターミナルにでも行ってみることにする。西口の階段を上がり、右に曲がって進んでみる。確かに相鉄らしいバスターミナルはあったが、けっこうこじんまりしたところだったし、まわりにお店もない。
やっぱり西口も東口同様お店は少ないところのようだ。結局横浜からムーンライトながらに乗るときは、横浜の手前で立ち寄ったところで何か買っておくべきなのだろう。

駅に戻り、旅行パンフレットを見ながら午後11時50分を待ち、青春18きっぷの4日目の所にスタンプを押してもらって改札を通り、ホームに上がる。今日もムーンライトながらがやってきた。すわって小田原まで行くとどかどか人がやってきて満員になる。今日はあまり眠れそうにない。
静岡、浜松、豊橋とずっと起きていた。いつものように岡崎で降りる。改札を出てローソンに行こう。

山陽本線

岡崎~姫路

ムーンライトながらを岡崎で降りると、まずはエスカレーターを上がり、青春18きっぷを見せて改札を出て左手にあるローソンに向かうことにした。ムーンライトながらや臨時大垣夜行に乗って米原より遠くに行く時のもはや習慣となってしまっている。

朝食や飲み物を買って岡崎駅に戻る。18きっぷを見せて改札を通り、ホームに行ってしばらく待つと米原行きの列車がやってくる。いつも通りだ。

列車に乗り、朝食を食べているうちに電車が発車する。食べ終わると眠ってしまう。いつも通りだ。気がつくと関ヶ原のあたりを走っている。

そのまま山の中を抜けて電車は米原に着いた。ここで姫路行き新快速に乗り換えだ。

無事乗り換える。昔はすわれないこともよくあったが、最近は新快速の車両数が増えたこともあって楽にすわれる。すわるとまた眠ってしまった。

気がつくと明石大橋も過ぎ去っており、姫路に近い場所を通っていた。そして姫路に到着。


姫路~尾道

まずは改札を出て、トイレに行っておく。ここしか行ける場所がないのである。

改札をふたたび通り、ホームに来てまずは駅弁を買う。また昼前の11時だが、なにしろここしか昼食を買う場所がないからである。これから乗る電車には尾道まで乗る予定なのだが、尾道に着くころには午後2時近くになってしまうからである。

そして急いでホームに並ぶ。これから来る三原行きには必ず並ぶ必要がある。なぜなら姫路から岡山に向かう普通列車は1時間おきで、いつもひどく混雑することがわかっているからである。昔それを知らずにはじめて乗った時は1時間以上もずっと立っていたことを思い出す。

クロスシートとロングシートの混じった、東京でも東海道線で走っているような電車だったが、迷わずロングシートの方に乗り、駅弁を食べ始めた。そのうち混雑して来て電車が発車する。
そしてぼくは駅弁を食べ終えた。そしてそのまま過ごす。

岡山を過ぎる。今日は尾道で降りる予定になっている。尾道は三原の手前なので注意して起きていることにした。


尾道駅前

西に行くごとに見慣れない風景になっていくが、それでも何回か来たことのある狭い平野の風景を見て進んだ。そして電車は尾道に到着した。ここで降りる。さて、今治行きのバスにはどうやって乗ったらいいだろう。

青春18きっぷを見せて改札を通り、駅前広場に出た。バスターミナルがある。どこかにバスの乗車券売場くらいありそうなものだが、と見渡したら右手にそれらしい場所があった。

ぼくは窓口で、

「今治まで行きたいんですけど。」
と言ってみた。そうすると、
「××円です。あそこの乗り場で待ってください。」

と言われたので金を払ってバス乗車券を受け取り、窓口で指さされた場所を探した。
道路を何回か渡って、なんとかバス乗り場を見つけた。それほど混雑はしていなかった。

しばらくバスを待つ。それほど待つ列は伸びなかった。

やがて今治行きのバスがやってきた。乗り込んで乗車券を渡した。席にすわるとドアが閉まった。
さあ、しまなみ海道だ。どんな景色なんだろうとわくわくしているうちにバスは今治に向けて発車していった。

バス・尾道~今治

助走

尾道駅を出発したバスは、いったん海とは反対方向に進んだ。新幹線の高架が見えてきて、新尾道駅に到着。けっこう乗る人がいる。ぼくは青春18きっぷで来たが、さすがに午後2時だと東京からでも新幹線を使い余裕で尾道に着けるだろう。
新尾道から山沿いをしばらく走り、料金所を通って一気に真新しい橋を渡っていく。

そう言えば去年明石大橋を渡ったときも、いったん内陸沿いに進み、そこから橋の高さまでゆるやかに上って橋を渡ったっけなあと思い出した。今回もそうで、海を渡る橋を渡るときにいったん内陸に進んで「助走」するような感じで橋の高さまで上るのだろう。


利便性

ながめは、そりゃすごいものだった。
左右に瀬戸内海が広がっている。でもこの橋はしまなみ海道ができる前からあったもので、2個か3個先の橋がしまなみ海道として新設されたものだろう。
橋を2つ渡って料金所を通る。そして料金所からかなり進んで停留所に行き、お客が何人か乗ってまた料金所を通ってしまなみ海道に戻る。

これが本州の高速バスだと料金所のそばか、もしくは料金所でもなんでもない所にバス停があって、そこまで車で送り迎えしてもらうものだが、ここは人家の集まる集落に停留所があるのだ。尾道から今治まで乗り通す人より島々の人たちの利便が優先されているのだ。これでいいのだろう。

次の橋は、今度こそしまなみ海道完成と同時に開通した橋だ。吊り橋でなく斜張橋である。
吊り橋と斜張橋に、どんな利点欠点があるのかわからないが、建築というのは日々進化していくものなのだろう。今後新しい海を渡る橋ができたら、また違った構造の橋が見えるかもしれない。


未開通

また料金所に来たが、なぜか本線の方が行き止まりで、料金所にしか進めないようだ。
そして料金所を通って停留所で客が降りてからも、もとの料金所に向かわずにずんずん進む。けっこう大きな島のようだ。

どうやら橋の部分は完成しているものの、高速道路としては全通しておらず、島の中で一般道を通らないと尾道から今治には行けないようである。
実際、次の停留所で客が降りると、また別の料金所からしまなみ海道に上がって橋を渡る。今度も真新しい斜張橋だ。

しまなみ海道は明石鳴門ルート、瀬戸大橋に比べて通る島の数が多いのでたいへんで、それで開通に長くかかったのだろう。でも島々の人にとってはありがたいもので、今後しまなみ海道のおかげで命が救われたということがあるような気がする。

残念ながらきのうのムーンライトながらであまり眠れなかったため、ここで眠ってしまった。
次に起きたのはどうやら最後の橋で、渡ると四国に進む橋だった。それほど新しくなさそうな橋だったが左右の瀬戸内海はすばらしい。

また寝てしまい、起きると今治駅前だった。あわててバスを降りる。
途中眠ってしまったが、貴重な体験をした。まだまだ全国に乗っていないバスはたくさんあるので、おりを見ていろいろ乗ってみたいな、と思いながら今治駅に入っていった。

予讃線

今治~伊予西条

尾道から乗ってきたしまなみ海道のバスを今治(いまばり)駅前で降りた。

途中けっこう眠ってしまったが、まずまずのいいバス旅行だったなあと思った。

さて、これから高松まで行き、三宮行きのフェリーに乗らなければならない。高松までは青春18きっぷなのでもちろん普通列車だ。がんばろう。

まずは伊予西条行きの電車に乗る必要があるが、ちょっと時間があったので、オレンジカードでも買っていくことにする。窓口に行き、JRカードを出して3000円のオレンジカードを3枚買った。全部使い切るのはいつになるだろう。

ころあいのいい時刻になったので、青春18きっぷを見せて改札に入った。このあたりは高架になっていてながめが良い。

電車がやってきた。さすがに土曜なので学生が多い。

とは言えすわれないほどでもなく、すわって進む。


伊予西条~高松

途中海が見えてきた。予讃線はけっこう海が見える場所が多そうだ。瀬戸内海のおだやかな海である。すいすい進んで伊予西条に着いた。いつのまにか学生はすっかり少なくなり、夕暮れが近づいていた。

次は観音寺(かんおんじ)行きに乗り換えである。県境を通る電車なのでお客が少ない。

お客が少なく、海もけっこうきれいな中を進んでいく。じきに日が暮れて暗くなった。
このあたりはなんとなくどこの駅もこざっぱりしているような気がする。ひょっとして予讃線の電化に合わせて駅を新しくしたのかな、と思う。

電車は観音寺に着いた。ここで乗り換えである。
最後は高松行きである。夕方の高松行きなのでお客は少なそうだ。

しかし、多度津、丸亀、坂出と停車していくうちに少しずつお客が増えてきた。
それも観音寺より西は学生中心だったのに、けっこう勤め人らしい人も乗ってきている。
客層が高松に近づくにつれて通勤客中心になっていくのだろう。なかなかおもしろいと思った。


JR~琴電

そして電車は終点、高松に着いた。今日の青春18きっぷはここでお役目終了である。

三宮行きのフェリーは5年前に宇野から乗ったフェリーが着く高松駅のそばの港ではなく、ずっと東の高松東港から出港とのことだ。地図で調べた限りでは、高松東港は琴平電鉄の沖松島(おきまつしま)という駅からまっすぐ北に進むとあるらしい。

だからここで高松築港(たかまつちっこう)に行き、瓦町(かわらまち)で乗り換えて沖松島に行くことにした。

青春18きっぷを見せて改札を出て、高松築港駅に向かう。高松駅は最近西に移動したので、こと琴平電鉄に乗り換えるには不便になっている。とぼとぼと進んで、高松築港に着いた。

琴平電鉄

高松築港~瓦町

7ヶ月ぶりにやってきた高松築港は、相変わらず工事中であった。

工事区域を抜けて自動券売機までやってきた。沖松島までの運賃を見つけてきっぷを買い、見せて改札に入った。今回は瓦町(かわらまち)で乗り換えなので、琴平行きでも長尾行きでも、早いほうに乗ればいい。

停車している電車に乗り、発車を待った。やがて発車。電車はカーブして進み、瓦町に着いた。ここで乗り換えである。

エスカレーターを昇り、7ヶ月前にも通った動く歩道に乗り、階段を下りて志度方面ホームに来た。

志度行きまでは20分くらい時間があったので、ホームをながめてみた。

ホームの一番西から道路が見えた。どうやら瓦町駅の志度方面ホームと琴平・長尾系統のホームの間には道路があって、道路をまたぐようなかっこうで動く歩道が上にあるらしい。


瓦町~沖松島

高松の中心地であるが、もう午後9時近く、市内は静まり返っている。そのまま待つ。

そのうち電車が到着した。お客は多少はいるが満席になるほどでもなく、20人ほどである。
そして発車だ。暗い中を進む。沖松島まで何駅だったかよく覚えていないので、案内に注意していた。そのうち市街地を出て人家が少なくなる。お客はどんどん降りていく。

次が沖松島というところになった。電車は進み、スピードを落としていく。

電車は目的地、沖松島に到着した。ここで降りる。ここは無人駅らしく、運転手がきっぷを回収するらしい。きっぷを渡し、ホームから改札を出た。

この駅は駅前にローソンがあって便利そうである。まだ夕食を食べていないので買うことにした。

やっぱり香川県なのだからうどんがいいだろうと思い、冷やしうどんを買うことにした。若干のお菓子や飲み物も買っていく。


沖松島駅~高松東港

さて、高松東港はまっすぐ北らしいので歩くことにした。

てくてく歩くとなんとなく港っぽい場所にやってきた。道路は広く、トラックがたくさん通りそうな場所である。

さらにずんずん進む。

やっと左の方にフェリーターミナルっぽい建物が見えてきた。建物に近づいていく。

ようやくたどりついた。中に入ってみた。


乗船

そこは閑散とした場所であった。お客が4~5人ほどちりぢりにすわっていて、待合室にあるテレビを見ていた。

2年前の宿毛(すくも)港よりはお客が多かったが、松山観光港よりはずっとお客が少なかった。

とりあえず神戸行きフェリーが出るのは午後12時過ぎなので、適当な席にすわり、ローソンで買ったうどんを食べて出航時刻を待った。あとから数人お客がやって来るが、それでも10人をやっと超えたくらいである。

しばらく待つと窓口が開いて行列ができたので、並んで待った。
そのうち順番が来たので神戸までの乗船券を買った。

また席にすわって待つと乗船時刻になったので、他の人の進む方向に歩き、フェリーにやってきた。

ぼくは徒歩用の乗船口からフェリーの中に入っていった。今日はこれしか客はいないし、ゆっくり眠れるだろうと考えた。

フェリー・高松東港~神戸港

高松東港~神戸港

階段をのぼり、徒歩客用の入り口からジャンボフェリーの中に入る。

どうも徒歩用の入り口は好きになれない。やっぱり乗用車の入り口のわきからひょこひょこ出入りするフェリーの方がフェリーっぽくて好きである。

入り口を通ると目の前の階段を上がる。すると座席が並んでいる場所に出た。そんなに客はいないので、ソファーの2人分の場所に横になった。テレビもあっていごこちがいい。他に1人用の座席もある。

そのうちなんだか変な「ジャンボフェリーのテーマ」みたいな歌がスピーカーから流れて、いよいよジャンボフェリーは動き出した。すぐに眠ってしまう。どうせ景色は見えないし。

またさっきのジャンボフェリーのテーマが流れた。もう神戸だそうだ。

荷物をまとめて階段をおり、歩行者用の出入り口に行く。出入り口と反対側の窓を見ると、確かに港っぽい場所のそばのようだ。

お客が集まってきた。40人か50人くらいいるようだ。そのうちドアが開いて下船となる。


神戸港~三ノ宮駅

フェリーのそばまで地上を歩き、フェリーのそばのところで階段を上がる必要があった高松東港とは違い、ここはフェリーのそばにすぐ階段があるわけではなく、まず通路があり、まっすぐ進むと神戸の港の建物になる。建物の中にくだり階段があっておりていく。

建物を出ると連絡バスらしいバスがあったが満員のようだ。しかたがない。歩いて駅まで行こう。とぼとぼ歩く。

高速道路みたいな所の歩道橋に出た。渡って進む。ここはどこだろう。

しかし悩むほどのことはなかった。前方に高い建物が見えてきたのである。

おお、あれは3年前の11月に来た神戸市役所ではないか。これでこのまま進めば三ノ宮駅に出ることが保証された。そのまま進む。

ようやく三ノ宮駅が見えてきた。しかしまだ大阪方面の始発電車は動いていない。とりあえず駅に入ろう。

東海道本線その2

三ノ宮~米原

神戸港から歩いて三ノ宮駅に着くと、もう改札は開いていた。青春18きっぷにスタンプを押してもらうわけだが、早朝に押すときは日付がきのうになっていないか間違えないようにしなければならない。駅員がやってきて、なんとか5日目のところに4日目の次の日の日付を押してもらうことができた。

早朝は各駅停車しか運行していない。時刻表では京都行きで大阪まで行くと、快速の長浜行きに乗り換えられることになっているが、どうなるだろう。
ホームに上がり、電車を待つ。午前5時を過ぎ、青いロングシートの各駅停車がやってくる。

乗ってみるとちらほらとお客がいた。日曜の朝である。都会は夜通し人がいて、神戸から大阪へ移動するのである。

大阪でうっかり寝過ごすことのないように注意してすわっている。心配しなくても40分ほどかかる。なんとか大阪で降りられた。さあ、長浜行きに行こう。

階段をおりてのぼって長浜行きのホームだ。けっこうお客がいるなあ。行列のうしろに並ぼう。空車がやってきて、ドアが開く。なんとかすわれた。そのまま眠る。

気がつくとお客が減っており、京都を過ぎていた。そのまま米原に着く。電車を降りる。この時間だと名古屋方面に行くには階段を上がっておりる必要がある。


帰宅

今は朝8時ちょっと前、ということはムーンライトながらが大垣に着いて、乗り換えた米原方面の電車が米原に着く時刻ではないか、と気がついた。
今度の名古屋方面の電車は大垣から来る電車の折り返しのようだ。

電車がやってくる。けっこう長い編成である。階段から遠い方に行った方がすわりやすそうだ。どやどやと客が降りてきた。みんな学生だ。日曜なのにみんな平日と同じ時刻で学生が動いているようだ。いつもムーンライトながらのお客と同じ車両で通学しているかわいそうな滋賀県東部の学生たちである。

しかし、「かわいそう」という思いはいっぺんにぶちこわれた。男子と女子が手をつないでやがる!
電車に入ろうとしたら、つないだ手がゆくてをふさぐかっこうになった。あわてて彼らは手をはずす。そんな風にして電車に乗った。これですわれる。

あとは寄り道せずに東京まで行った。浜松から静岡までは混雑したが、静岡からは長い編成の電車に乗れて、無事熱海まで来られた。

まだお昼なので、熱海から小田原の間でさわやかな海を見ながら東京へと帰っていった。夕方までにはアパートに帰れるだろう。

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