5.名古屋と京都に停まらないのぞみ
説明
背景
東海道新幹線に新しい列車が走ることになりました。その名は「のぞみ」と言うそうです。
朝早く東京、新横浜を出て新大阪までノンストップで走る列車と、夜遅く新大阪を出て京都、名古屋に停車して東京に行く列車でテスト運行するそうです。
名古屋と京都にノンストップなんてめずらしいなあ、乗ってみたいなあと思いました。
計画1
どうせ乗るなら一般周遊券にして乗りたいなあと思いました。さて、どこを周遊指定地にしたらいいでしょう。
新大阪から行ける場所として吉野、そして吉野の近くにある周遊指定地として高野山に行くことにしました。ここを選んだ理由ですが、桜の咲いている季節で、吉野には桜が咲いているだろうという理由が1つ、そしてもう1つはこの旅行で近鉄南大阪線と南海高野線に効率よく乗れるということがありました。
これら2つの周遊指定地で、以下の一般周遊券を作りました。
新横浜→新大阪→大阪→天王寺(歩)阿部野橋→吉野(ロープウェイ往復)→吉野口→橋本→極楽橋→高野山→極楽橋→新今宮→大阪→新大阪→新横浜→横浜
検証
一般周遊券の条件を検証します。
(1)JRには、新横浜→天王寺、吉野口→橋本、新今宮→横浜と乗っており、新横浜→天王寺だけで201kmを超えています。
(2)経路はすべてまちがいなく連続しています。JR天王寺と近鉄の阿部野橋は駅名が違いますが、すぐそばにあるので連続しているものとみなされます。
(3)新横浜も横浜も横浜市内なので出発地に戻ってきています。
(4)JRの他の区間ですが、阿部野橋→吉野、吉野のロープウェイ、吉野→吉野口、橋本→極楽橋→高野山、高野山→極楽橋→新今宮、これらすべて指定地接続線ですのでこれもOKです。
(5)周遊指定地は吉野と高野山の2か所に確かに行っています。
ですので条件は満たしています。
計画2
1996年春はこの旅行以前にも5回も旅行していましたが、その合間をぬって旅行会社に一般周遊券を受け取りに行きました。
前回、前々回の周遊券と同じく、JRは緑っぽい券、私鉄は白っぽい券に駅名が印刷されたきっぷがホチキスでとめられて渡されました。
気になるのは、吉野山のロープウェイは前々回に買った一般周遊券のうち筑波山や御岳山のケーブルの券と同じく黄色い券にボールペンで駅名が書き込まれていたのに対し、高野山のケーブルカーは、私鉄の券で「橋本→高野山」「高野山→新今宮」という券があるだけで、極楽橋というケーブルカーの発着駅が現れていないことです。はたしてどういうことなのでしょう。
まあいいかと思い、この券で日帰り旅行することにしました。
東海道新幹線その1
新横浜駅
横浜線の電車は、無事新横浜駅に到着した。
新横浜駅から新幹線に乗るのははじめてである。
これから乗る新大阪行きの「のぞみ」という新しい新幹線の発車までそんなに時間がないので、あまり乗り換えに時間がかかるようだとまずい。
多少長い通路を進むとなんとか中間改札に着いた。横浜市内→大阪市内の周遊乗車券とのぞみの特急券を見せて中間改札を通る。
ホームにやってきた。朝早いのでたいしてお客はいない。こだまで通ったときに見た新横浜駅ホームである。
通過線はなく、2面4線ホームである。通過するひかりも多いはずだが、これでいいらしい。
これからのぞみが停車するホームはシャッターが閉まっている。自分の乗る車両の乗り場に来てちょっと待つと、変わった形の新幹線車両がやってきた。
今までのひかりはドアの横の「ひかり」が赤地に白い文字なのに、のぞみは「のぞみ」が黄地に黒っぽい文字だ。
のぞみが停まる寸前にシャッターが開く。他の乗客といっしょにシャッターを通る。
ドアが開いてドアを通り、自分の席にすわる。
新横浜~京都
ここから新大阪までノンストップかと思うと不思議な気持ちだ。のぞみは発車し、すぐにグングン速くなる。あまりよくわからないがひかりより速いのだろう。
たいしてお客はいないようだ。やっぱり特急料金がひかりより高いのでものすごく急ぐ人以外使わないのだろう。
車掌がやってきた。指定席券と周遊乗車券を見せる。朝早かったのですぐ眠ってしまった。
いつのまにかもう名古屋を過ぎている。名古屋に停まらないというのもすごいなあと思う。
名古屋-岐阜羽島間の住宅街を抜けて米原までの山間部に入るとまた眠ってしまった。
次に起きると、どうやら京都駅通過中だ。あれ?こんな通過線あったっけ?
どうものぞみは、京都駅の一番南の、ホームのない通過線を通っているようだ。京都駅にこんな場所あったんだなあと思った。
京都~新大阪
以前博多-東京をひかりに乗ったときは新大阪から東京寄りがもう暗かったので、明るいうちの京都-新大阪ははじめてである。
高架から京都-新大阪の家並みの少ないところを通っているのが見える。おもしろい景色だなあと思いながらのぞみは進んでいく。
新大阪が終着なのでそれほど急ぐ必要はないのだが、荷物をまとめて新大阪到着を待つ。そして到着。
まだ朝9時にもなっていない。朝新横浜を出て、こんな早い時刻に新大阪に着けるものなんだなあと思いながらのぞみを降りた。
新横浜で新幹線に乗るのがはじめてなら、新大阪で降りるのもはじめてである。
ホームから階段で下におりてから中間改札までがけっこう長い。長い道を通ってようやく中間改札に出た。周遊乗車券を見せ、特急券を渡して通った。
大阪環状線その1
新大阪~大阪
新横浜から乗ってきた新しい列車「のぞみ」を新大阪で降り、中間改札を通った。
なんだかななめな通路で、方向音痴になりそうな場所である。それでもなんとか大阪に進むらしいホームの階段を見つけておりた。
大阪近辺で東海道本線に乗るときはたいてい新快速だが、新大阪から大阪までは各駅停車でもいい。
とりあえずこのホームで待つが、なんと線路をはさんでとなりのホームの方に先に電車が着いてしまった。しかたがない、ここでもう少し待とう。
待つと電車がやってきたので乗る。1駅だけだが、けっこう時間がかかって電車は大阪に着いた。
3年前に大阪パフォーマンスドールを見に来て以来、何回か東海道本線から大阪環状線に乗り換えているが、ここの乗り換え通路はどの駅とも違う独特の雰囲気がある。
階段を上がって大阪環状線のホームに来た。目的地は天王寺だから、京橋まわりか西九条まわりかはどちらでもいいだろう。先に来た方に乗ろう。
すでに今年の1月に京橋から新今宮まで大阪環状線に乗った時点でこの路線も完全乗車しているのだ。
大阪~天王寺
先に来たのは西九条まわりだった。乗ると空席がある。
山手線はほぼ1日中、特に池袋-渋谷-品川なんかはめったにすわれることはないのだ。いい路線だなあと思いながらすわる。電車は発車する。
完全乗車はしているが、大阪-京橋を除いて日が暮れてからしか乗っていない。どんな景色だろう。
高速道路の高架がひしめく大阪駅周辺を過ぎると、意外と商店街でも住宅街でもなさそうな、倉庫みたいな建物が並んでいるのが見えた。
環状線は大阪の中心かと思ったが、なんだか閑散としているなあと思った。西九条を過ぎ、大正のあたりもどことなく大阪の中心って感じではないようだ。
それでも新今宮に来るとまた中心街っぽくなってきた。通天閣が見える。
そして目的地、天王寺に到着した。電車を降りる。
ここはことしの1月に地下鉄谷町線から関西本線に乗り換えたときに改札を通ったが、今日は近鉄に乗り換えだから通路も違うだろう。
近鉄の駅はJRの駅の南だから駅の南に出なくちゃ、と思いながら通路を進んで改札に周遊乗車券を渡して、なんとか駅の南の横断歩道の前に出た。さあ、近鉄に乗ろう。
近鉄南大阪線・吉野線その1
大阪阿部野橋~吉野口
JR天王寺駅を出て横断歩道を渡ると大阪阿部野橋駅だった。まずは一般周遊券の「大阪阿部野橋→吉野」の周遊乗車券を出して有人改札に向かった。改札を通るとホームがずらっとあり、列車が並んでいる。特急があった。えーと、ここは特急料金がいるんだったっけ。それじゃ特急はやめよう。急行に行こう。
吉野行きの急行を見つけたが、もう席は埋まっている。でも次を待つのはめんどうだからこのまま乗ることにした。そして急行は発車する。
次の駅に着いた。お客がどどどっと乗ってくる。さらに次の駅、またどどどっと来る。たちまち東京のラッシュ並みになった。わあ、みんな吉野まで行って花見をする客かあ。
しばらく進むと電車は橿原神宮前(かしはらじんぐうまえ)に着いた。そこにはとんでもなく大量の客が。みんな乗り込んで車内はぎゅうぎゅう詰めになった。そのうち景色は山で囲まれた谷間を通るようになり、JR和歌山線の吉野口に着く。ここではあまり乗っては来ない。
吉野口~吉野
電車は川に沿って進んだ。道路が見える、車で大混雑している。電車に乗っていて良かったと思うひとときである。そしてようやく吉野着である。
たくさんのお客に混じって改札に周遊乗車券を渡して出る。アナウンスが聞こえた。「本日の午後の特急券はすべて売り切れております。」と言っている。とりあえずぼくはここの後に高野山に行く必要があり、1時ごろには吉野を離れる必要があるから、そんなに混雑しないうちに帰れそうだが。
歩いていくと行列が並んでいる。ロープウェイの行列のようだ。どうやらロープウェイの頂上には歩いても行けるようだが、なにしろぼくはロープウェイの船車券を持っているので無駄にするのはもったいない。このまま行列に並んで進むのを待つことにした。
吉野ロープウェイ
のぼり
ぎゅうぎゅう詰めの電車を吉野で降りて進む。しかし当然ながらほとんどの人の行き着く先は同じだ。
行列が見える。ロープウェイの行列のようだ。しかしよくよく見ると、ロープウェイののぼった先って、たいして距離が離れていないようで、歩いてもなんとかのぼれそうだ。
でもぼくは指定地接続線としてすでにロープウェイの船車券は買っている。もったいないので乗るしかない。
たぶん行列はきっぷを買う列と乗る人の列に分かれているんだろうと思った。
去年一般周遊券で筑波山のケーブルカーに乗ったときに、周遊船車券を持ってケーブル改札に見せたら、改札員がきっぷ売り場に券を持って行って専用の券に引き替えたりして迷惑をかけてしまったことがあったので、ここも専用の券に取り替えないと乗れないんじゃないかと思ってきっぷの列に並んだ。
数分待って自分の番が来たので周遊船車券を出した。しかし無情にも、
「このままで乗れますよ」
という答えだった!しかたがないのでもう1つの列に並び直す。
並んで待っているうちに、ゴンドラが何台も上がっていく。やはり桜の季節って混雑するんだなあと思う。
ようやく自分の順番が来た。本当に周遊船車券のままで乗れた。
ぎゅうぎゅう詰めのロープウェイがのぼっていく。たいして景色もながめられず、すぐ山の上の駅に着いた。降りて歩き出した。
くだり
桜はちょっとだけ咲いていた。この山は山頂に近い方の桜が先に咲くようだ。
山の上の方は咲いていて、近鉄の吉野駅に近い場所は咲いていない。それでも土曜日なので、まだお昼にもなっていないのにおおぜいの人がシートを敷いて酒盛りをしていた。
みやげもの屋があったのでたこやきを買って食べた。これで昼食になるだろう。
2週間前に樽見鉄道に乗って淡墨桜(うすずみざくら)を見に行ったときは全く桜が咲いていなかったものだった。やっぱり青春18きっぷシーズンには桜は間に合わないものなんだなと思ったものだった。
今こうやってちょっとでも桜が見えるとここに来てよかったなあと思う。そのまま帰るのもなんなのでちょっとだけ散歩しておく。
さて、ぼくはこれから高野山のケーブルカーに乗りに行かなければならない。もう帰ろう。
ロープウェイに戻り、くだりに乗る。
今度は多少お客が少なく、景色がちょっとだけ見えた。でもロープウェイが通る場所には桜は咲いていなかった。まあしょうがないか。
無事おりて近鉄の駅に向かう。みんな午後遅くなってから帰るらしいので、電車にはすわれそうだ。
近鉄吉野線その2
旅行記本文
吉野のロープウェイを降りて、近鉄の駅にやってきた。それほど混雑はしていない。さすがに帰るにはまだ早いのだろう。
「吉野→吉野口」の周遊乗車券を出して改札を通り、阿部野橋行きの電車に向かった。お客も少なく、なんとかすわれた。電車は発車する。
渋滞する道路を見て、谷間を進んだ電車は吉野口に到着した。降りて和歌山線のホームを探すと、どうやら改札を通らずに乗り換えられるようだ。もしも橋本も同じような構造なら、吉野から極楽橋まで楽に進めるな、と思った。
和歌山線
旅行記本文
吉野口で和歌山線の電車を待つ。電車がやってきた。空席はちゃんとある。さすがに近鉄の電車以外はすいている。
観光地に近い交通機関がみんな混雑しているわけではないようだ。ほっとしてすわって休む。
電車は盆地を走る。3ヶ月前に通った路線だが、もう一度景色を見ておく。4月っていい季節だなあ。
そのうち電車が逆方向に動いたような気がした。あ、そうか。スイッチバックの駅だったっけ。そしてまた谷間を進む。
いつのまにか和歌山県に入ったようで、目的地の橋本駅にはほどなく到着した。電車を降りる。
もしここも吉野口駅のように中間改札なしで南海に乗り換えられたら、近鉄から南海まで改札なしで行けることになるな、と思った。
南海電鉄高野線その1
旅行記本文
JR和歌山線を橋本駅で降りると、どうやら改札を出なくても南海のホームには行けることがわかり、南海ホームに向かった。じきに極楽橋(ごくらくばし)行きの電車がやってきた。
さすがに数時間前に乗った近鉄吉野線とは異なり、お客は少なく楽にすわれた。
なにごともなく電車は発車し、畑ばかりの風景の中を電車は進んでいく。
そのうち近鉄吉野線の吉野駅のそばの景色ほどではないが、多少上り坂になり、両側に森も増えてきた。
ただし吉野線と異なりまわりに大きな道路などはないようである。
そのまま森に向けて電車は進む。
そして電車は極楽橋に到着した。車内にはほとんど人が見えなかったが、それはぼくが乗っていた車両についてであり、この電車は車両数がけっこう多いので、全部の車両を合わせたらそこそこ人が乗っていたようである。ぼくはその人たちに続いて電車を降りて歩き出した。
南海電鉄・極楽橋~高野山
のぼり
極楽橋に到着した南海電車を降りて、はたして高野山行きのケーブルカーはどこから出ているのだろうかと見回した。
見るとぼくと同じように電車を降りた人たちが一方向に歩いていく。
その先にはケーブルカーらしい車体とレールがあった。しかも、南海電車から改札を抜けずに行けるのだ。
なるほど、今持っている一般周遊券の券片が「橋本→高野山」となっていて、極楽橋という表記が現れないのは、乗り換えの時に改札を出ることが不要という意味だったのか、と気が付いた。
とかくケーブルカーってもより電車駅やもよりバス停からとても離れていることが多いから、こういうのはとても便利だなあと思った。
そのまま他のお客につづいて歩き、ケーブルカーに乗った。今まで乗ってきたケーブルカーと同じような車体である。
そして発車時刻が来て発車である。
ずいずい登っていく。
ただし、極楽橋は既にかなり標高の高い場所にあるため、ケーブルカーからうしろを見てもあまりながめが良いわけではない。
せいぜい森が見えるだけである。極楽橋は森の中の駅なのである。
前を見ればぐんぐん高野山駅が近づいていく。そして到着。この駅もあまりながめが良いわけではない。3方向を山に囲まれ、残る一方がさきほど言った森、という駅である。
高野山駅
そして到着。ケーブルカーを降り、「吉野→吉野口」「吉野口→橋本」「橋本→高野山」という周遊乗車券を3枚まとめて改札員に渡し、改札を出た。
時刻表に書いてある通り駅前からバスが出ている。
ケーブルカーの頂上駅からバスが出ていると言うのはあまり好きになれない。
やっぱり駅を降りるとすぐに目的地、という方がなんとなく好きなのである。
さて、すぐに引き返すのもなんなので、散歩でもしてみようと駅前の道を歩き始めた。
しかしそこには「自動車専用なので歩行者は立入禁止です」という看板があった。
どうやらこの奥には高野山のいろいろなお寺があるらしいが、そこにはバスで行くしかないということだ。
どこにも行かずにそのままケーブルカーに乗って戻ることにした。
みやげでも買おうかと思い、駅のそばのみやげもの屋でみやげを買ってケーブルを待った。
くだり
時間が来たので、残り少ない周遊券の「高野山→新今宮」の乗車券を見せてケーブルカーに乗った。お客はさきほど乗った時と同じくらいだ。
発車。同じ景色を戻っていく。
そしてまた極楽橋に戻ってきた。
ケーブルカーを降り、構内を進んで南海電車のホームにやってきた。
さあ、このまま電車を乗り継いで新大阪に行き、帰ろうと思った。
当時は関西までやってきて日帰りなんでもったいないとはちっとも考えていなかったのである。
電車に乗った。今日は阿部野橋から吉野山までの電車で立ちづめだったから、おそらくこの電車ではぐっすり眠ってしまいそうだなあと考えた。
南海電鉄高野線その2
極楽橋~新今宮
極楽橋(ごくらくばし)駅に停車していたなんば行き電車に乗った。じきに電車は発車した。
吉野に行った時にずっと電車でぎゅうぎゅう詰めだったから、おそらくこの電車の中ではぐっすり眠ってしまうにちがいないと思った。
本当にその通りだった。電車が極楽橋を出てからほどなく眠ってしまい、気がつくとすっかり市街地を走っていて、もうすぐ新今宮に着くところであった。
しばらくして電車は新今宮に到着したので、急いで降りた。
もう時刻は4時になっていたので、このまままっすぐ新大阪駅に行き、帰宅することにした。
まずは大阪環状線に乗って大阪駅に行かなければならない。
南海~JR
改札に行き、「高野山→新今宮」の周遊乗車券を渡して改札の外に出た。
10メートルほど先にJRの改札がある。新今宮は南海の改札とJRの改札が至近距離にあるのでとても便利なようだ。
ふとこの風景を以前にも見たような気がした。
それもそのはず、3ヶ月前に新今宮駅で同じように南海からJRに乗り換えていたのである。
なるほど、こうやって行ったところってどんどん覚えていくとあとでもう1度同じ場所に来た時に役に立つんだなあ、と考えた。
もう1回、この風景を良く覚えておいてJRの改札に「大阪市内→横浜市内」の周遊乗車券を見せ、大阪環状線に向かうことにした。
大阪環状線その2
旅行記本文
新今宮で極楽橋から乗ってきた電車を降り南海の改札を出ると、すぐ目の前にJRの改札があった。今回の一般周遊券の最後の券となった「大阪市内→横浜市内」の周遊乗車券を見せて改札を通る。階段をおりて大阪環状線のホームに行く。
さすがに夕方なので午前中に乗ったときよりお客は多かったが、それでもすわれた。そのまま夕日の中を電車は進んでいく。
また大阪駅近くの高速道路が見えてきて、大阪駅に着いた。
いつのまにかお客は多くなっていて、乗り換え階段をおりるときも混雑していた。そして新大阪駅に行くホームに上がっても混雑している。
やっぱり東海道本線は混雑している。新大阪の方向の電車がやってきた。乗って進む。淀川を渡る。
そして新大阪に着いたので降りる。降りる人はけっこう多く、長距離移動用の大きな荷物を持った人たちが続々と階段を上がっていく。ぼくも上がる。
午前中に通っているにもかかわらず、中間改札がどっちだったかよくわからない。それでも他の人が新幹線めざして進むわけだから、ついていけばよい。
ぼくは新幹線の自由席特急券を取り出した。帰りは自由席にしているのだ。そして周遊乗車券といっしょに中間改札に見せて通った。
東海道新幹線その2
旅行記本文
大阪駅から乗った電車を新大阪駅で降り、中間改札を通った。
新大阪駅は新幹線ホームが多い。ぼくが乗らなければならないのは「新大阪駅が始発で、新横浜駅に停車するひかり」である。該当するひかりはなんとか見つかった。
そのひかりの出るホームに行く。中間改札からエスカレーターまで距離があってたいへんだった。
自由席は端にあるのでさらに歩く。中間改札は東京寄りだが自由席は博多寄りだ。なんとかやってきた。意外とお客は少ない。
ひかりが入線してきた。ドアが開く。お客は少なく、楽に乗り込んだ。
発車まで時間があり、徐々にお客が増えていく。
ビジネスマンっぽい人たちばかりである。夕方なので旅行に出発する人は少なく、帰る人ばかりだが、土曜の夕方に旅行から帰る人も少ないのだろう。
多少お客がそろったところでひかりは出発する。車内改札が来る前に眠ってしまうと起こされるので、起きていた方がいいだろう。
じきに車内改札がやってきた。周遊乗車券と自由席特急券を見せてチェックを受ける。そして眠る。
気が付くと静岡県に入っているようだった。今日は電車で立っていることが多く疲れたが、悪い旅行ではなかったな、と思っているうちに新横浜駅に着いたのでひかりを降りる。
アパートまでの途中の駅で降りてラーメンでも食べようと思いながら、ぼくは横浜線に乗り換えた。
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