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Sorry, Japanese only! (1995年8月その3)

56.本揖斐のソバ

説明

1995年の7月~9月はばりばり旅行しました。

特に軸となったのは、雛形あきこちゃんと握手するために行った名古屋の旅行でした。

名古屋駅のそばのテルミナで雛形あきこちゃんと握手するために大混雑の大垣行き夜行に乗り、ついでに名鉄、地下鉄にも乗ってみたのです。

その際、ある所で得た情報によると名鉄はこの9月1日に運賃値上げするという話なので、それならば残った青春18きっぷは名鉄に乗ることにしようと決めました。

それで雛形あきこちゃんなどのアイドルを見に行くのとは別の、純粋に鉄道だけの目的の旅行を8月中に2回することにしました。その際、9月に一般周遊券を使った名鉄旅行をすることにして、そこでまわらない路線を重点的にまわることにしました。

ほぼ名鉄だけの旅行を1回して、さてあと1回、値上げ前の旅行としてはあと1回行うことにしました。これで9月に旅行すれば名鉄は90パーセント以上乗った状態になるので、あとは折りを見て乗ろうと考えました。

こうして8月3回目の旅行の日になり、ぼくは品川駅へと向かったわけです。

東海道本線その1

品川~浜松

先々週、先週に引き続いてきょうも品川駅にやってきた。
残念ながら7月に買った青春18きっぷ7枚のうち3枚は家族に没収されてしまったので、きょうがこの夏の青春18きっぷ最後の旅行である。だいじに旅行しよう。

先々週はものすごい混雑だったが先週はそれほどでもなかった。だからきょうは先週より若干遅い時刻でも混雑しないだろうと思い、ちょっとだけ遅い時刻に品川駅にやってきた。
階段をのぼっておりて臨時ホームに向かう。読み通りたいして混雑していない。このまま臨時大垣行きを待とう。

やがて客が増えてきて、定期の大垣行きが入線し、臨時が入線し、ドアが開く。きょうもすわれた。
きょうはもう先週使えなかった新幹線の割引きっぷが使えるので、先週みたいなおじさんは来ないだろう。事実、客は若い人ばかりだ。男の方が多いようだ。女性客の割合は先々週の方が多かったようだ。そして電車はきょうも大垣に向けて発車する。
予定では岐阜で降りて名鉄で黒野に行き、乗り継いで谷汲(たにくみ)に行き、黒野に戻って本揖斐(ほんいび)に行き、近鉄養老線の揖斐まで歩いて大垣まで行き、そこから尾張一宮(おわりいちのみや)に行って名鉄などに乗る予定だ。

先々週ほど混雑していないとは書いたが、きょうも通路までいっぱいではある。神奈川県内を進むうちに通勤客は降りていくが、あとは少なくとも名古屋近郊までは進む客ばかりとなる。お客も通路でぶったおれて寝る客が多い。車掌も来ないだろう。
きょうはけっこう眠くなってきた。先週と違って話し相手もいないし、もう眠ってしまおう。
多少は眠れたようだ。でもやっぱり目が覚めた。静岡を過ぎていてもうすぐ浜松のようだ。
やがて電車は明るい浜松のホームに入っていく。うつらうつらした頭で窓の外を見てみたが、先に定期の大垣行きが来て停車しており、ホームには客が降りているようだ。電車ですわれないので停車中にホームのいすにすわっておくという客も多いだろう。電車は浜松に停車しようとしていた。


ライター

カチッ。


何の音だ?

ぼくの耳にはライターの音に聞こえる音が聞こえた。この電車は全車禁煙だよなあ?

うしろの方から聞こえたような気がする。ぼくは何も考えないうちに立ち上がってうしろの座席をのぞいていた。

うしろの人は窓を開けていた!そしてたばこを吸っている!はき出すけむりを窓から出して、なるべく車内にけむりが出ないようにしているようだが、それでも持っているたばこから副流煙が上がっているし、あまり意味がないだろう。
ぼくはそれを見て、


「やめてください!」


と言った。ねぼけていたのでどれくらいの声の大きさになったかわからないが、それを聞いてあわててうしろの客はたばこを消していた。
それを見てぼくは安心してまたすわった。

電車は浜松に停車しようとしているのだし、見ればホームで定期の大垣行きに乗っていたやつらが(本当はいけないのだろうが)たばこを吸っているのだし、ほんの数十秒なのにがまんできないのだろうか。

とにかくここは禁煙車だ。禁煙車なのだからたばこを吸っている人に対してたばこをやめてくださいと言ってもいい車両のはずだ。


浜松~三河三谷

電車は浜松駅に停車した。何人かの客が降りていくが、この臨時大垣行きはそんなに停車時間が長くない。
やがてこの電車の発車時刻になった。時刻表の通り、定期の大垣行きより先にこちらの臨時の電車の方が早く浜松を発車する。
ホームに向こうの客がたくさんいる状態でこちらの電車が発車していく。いつもの通りだ。そしてまた1時間近く過ぎて、豊橋に到着である。大声を出した興奮もあってあまり眠れなかったが、だんだん眠くなってきた。岐阜まではまだまだ遠い。そして豊橋を発車する。

「ケッ・・・『やめてください』だってさ・・・ケッ・・・」

たばこを吸っていたうしろの客ではなく、通路をはさんで向かいの客から声が聞こえる。もう1時間も前のことなのに執念深いやつだなあ。

あいつはぼくのうしろの客が禁煙車なのにたばこを吸っていたことがわかっていないんだろうか?わかっていたのかもしれないなあ。
それでこんなこと言っているのだからこいつもふだんはたばこを吸っているやつなのかもしれないな。

やっぱり電車ってこわいところなんだなあ。旅は修行の場所とはよく言ったもんだ。
ここでこいつをぶんなぐったら電車を降ろされてしまいそうだ。それはお互いに思っているだろう。
岐阜までこいつにぐちゃぐちゃ言われなければならないんだろうか。不快だなあ。途中で降りるわけにもいかないし。
そんなふうにしてしばらく過ごした。


三河三谷~蒲郡

三河三谷(みかわみや)で、ぼくよりちょっと年上そうな女性が乗ってきた。
ん?そう言えばもうすぐ蒲郡(がまごおり)だ。
当初の予定では先に谷汲の方に行くことになっていたけど、このまま蒲郡で降りてしまおうかと思った。そして名鉄蒲郡線と名鉄尾西線に乗ってから岐阜に行って谷汲・本揖斐の方に乗ることに予定を変更しようか、そう思った。

降りるとぼくがいた席に誰かすわることになるが、今まで車内にいる男どもに席なんかゆずりたくない。
でも新しくやってきた女性に席をゆずる分には許せるかなあなどと考えた。
そんなわけで立ち上がり、女性に席をゆずって出口に向かった。

振り向いて車内にある「禁煙」のマークを見た。やっぱりちゃんとこの車両は禁煙だ。ぼくは絶対まちがっていない。
いつかこの世からたばこがなくなるまでこの戦いは続くのかなあと思いながら、通路にぶったおれているやつをまたいで出口に向かう。
ころあいも良く電車は減速し、目的地、蒲郡に到着してドアが開いた。電車を降りる。降りたのはぼくだけだ。改札から遠いところに着いてしまったようだ。

ホームを歩いているうちに電車が発車する。なんとか階段にたどりついて改札に行き、青春18きっぷを見せて通る。

さて、名鉄の始発までどのくらい時間があるのか、名古屋の時刻表、NATTを見て確認することにした。

名鉄蒲郡線

蒲郡駅

品川から乗ってきた電車を蒲郡(がまごおり)で降りて、青春18きっぷを見せて改札を通った。降りたのはぼく1人である。

NATT(名古屋の時刻表)によれば始発の名鉄までしばらく時間があるようなので、駅のまわりを散歩してみることにした。

しかし駅のそばでもコンビニみたいな店は全くない場所であった。まあ、こんなものだろう。

まっくらな中、しばらくうろうろして駅に戻った。

さて、名鉄の入口はどこだろう。

どうやら入口はJRと共通のようだ。そばに名鉄の自動券売機もある。

JRに近そうな、南安城まできっぷを買って改札を通った。

なんだかアップダウンの多い通路を進んでいく。JRのホームに通じる場所を横に見ながらさらに進む。

するとJRよりかなり小さな高架のホームに出た。ここが名鉄のホームのようである。ひとけもなく、電車もまだ来ていない。


蒲郡~南安城

しばらく待っていると夜が明けてきた。電車もやってきた。ドアが開いたので乗る。客はぼくのほかに何人かいたかもしれない。

どこ行きかわからないが、6月に行った吉良吉田(きらよしだ)を通って名古屋本線の方に行くのだろう。まあ、蒲郡から名鉄は1方向にしか出ていないのでこれでいい。1番電車は発車する。

夜明けの空の下、海が見える。のどかな風景である。こんな景色に出会えるのも、全国に張り巡らされている鉄道のおかげである。電車は各駅に停車するが、こんな朝だから客は乗ってこない。

吉良吉田を過ぎ、内陸に向かっていく。もう海は見えない。ここから先は6月に通った場所である。

この路線はJRと交わる場所に駅がない。おそらく南安城で降りればJRの安城駅が近いのではないかと思い、南安城まできっぷを買ったわけである。

景色はだんだん住宅が多くなってきた。そんな中、目的地の南安城に到着した。ここで降りる。

とりあえず歩こう。安城の市街地のようである。店は少なく、住宅地が広がっている。もう7時を過ぎただろうか。でも土曜なので歩いている人はそんなにいない。かなり歩いた。

歩いて歩いて、ようやくJRの安城駅が見えてきた。ぼくは青春18きっぷを取り出し、改札に向かった。まずはJRで弥富(やとみ)駅に向かうことにしよう。

東海道本線その2

旅行記本文

名鉄の南安城駅から歩いて、なんとかJRの安城駅までやってきた。きょうの日付の入った青春18きっぷを取り出して改札に見せて通る。

名古屋に向かう電車がやってきた。さすがにすいているなあ。

もうちょっと時間がたつと混雑してくるのかもしれないが、今はすいている。
もう大垣行き夜行のお客もいないし、朝の愛知県の客はまだ少ないのだろう。電車に乗ってすわる。発車だ。

名古屋で降りるので眠らずに起きていた。お客は徐々に増えていくもののそれほどのこともなく、見覚えのある名古屋の市街地に入っていき、関西本線の出る名古屋駅に到着した。ここで降りる。

まあなんとかここまで無事やってきた。さあ、弥富に行こうと思い、階段をおりて関西本線のホームをめざした。

関西本線

旅行記本文

安城(あんじょう)から乗ってきた電車を名古屋で降りる。

大垣行き夜行にはあれだけたくさんの客が乗っていたのに、数時間たった今、名古屋駅には全然客が見あたらない。やはり大垣行き夜行の客は名古屋は素通りしてさっさとどこかに行ってしまうのかな?

とりあえず4月に乗った関西本線にまた乗ろう。階段をおりてのぼって関西本線ホームに行く。

関西本線のこじんまりした電車はそれほど客も乗っていない。4ヶ月ぶりの電車は発車する。

それほど景色が違うわけでもない。名古屋を出るとすぐに市街地を離れ、人家の少ない場所を関西本線は進んでいく。

目的もなく、ただただ電車に乗るだけの旅である。ぼーっとしながら、緊張感もないまま進む。

そして4ヶ月ぶりの弥富(やとみ)駅に降りる。

4ヶ月前にも来た駅だと思うと新鮮味がなく思える。しかしこれから乗るのは4ヶ月前に乗った豊明(とよあけ)行きでなく新一宮行きなので、多少は景色が違うかもしれない。

とりあえず名鉄のきっぷを買うため、青春18きっぷを見せていったん改札を出た。

名鉄尾西線

旅行記本文

4月以来4ヶ月ぶりに弥富(やとみ)駅にやってきた。4月に通った道を通ってJRから名鉄の駅に来た。新一宮まできっぷを買おう。

4月には名鉄津島線経由で新岐阜に行ったが、きょうはずっと尾西線経由で新一宮まで行くことにする。電車はもう入線している。新一宮行きだ。

きょうもたいして客は乗っていない。名古屋の鉄道はみんなこんなに客が少ないのだろうか。東京では考えられないことだ。電車は発車する。

しばらくは4月に通ったのと同じ経路を通っているはずである。途中、駅にいくつか停車していくが乗り降りはほどんどなく、のんびりしたまま電車は進んでいく。どこかで津島線と分岐したようだが、相変わらず人家が少なく、空き地ばかりの場所を電車は進んでいく。

やがて市街地が近づいてきて、終点新一宮に到着した。この電車は最後まで全然客がいない電車だった。電車を降りる。2週間ぶりの新一宮駅だ。

むこうの方には2週間前に乗った玉ノ井行きの電車が停車しているがきょうは用がない。新岐阜行きの電車にも4月に乗ったし、青春18きっぷはあるし、JRの尾張一宮駅に行ってJRで岐阜に行くことにしよう。

階段をおりて、改札にきっぷを渡して通った。尾張一宮駅の改札は新一宮駅の改札のとなりである。さあ、岐阜に行こう。

東海道本線その3

旅行記本文

弥富(やとみ)から乗ってきた電車を新一宮で降りて、名鉄の改札のとなりのJR尾張一宮駅の改札で青春18きっぷを見せて通った。岐阜行きホームに行く。

もうすぐ10時だし、さすがにこの時間だと電車にすわれないだろうなあと思った。電車が来た。本当にすわれなかった。

とは言っても岐阜にはすぐ着くし、問題はなかった。先週来たばかりの岐阜駅に1週間ぶりにやってきた。電車を降りる。蒲郡(がまごおり)で電車を降りた時はそれほどでもなかったが、10時になってだいぶ暑くなってきた。

先週より3時間ほど遅い時刻に岐阜駅にやってきた。改札で青春18きっぷを見せて通る。さあ、名鉄に乗ろう。

名鉄・岐阜駅前~忠節~黒野

旅行記本文

尾張一宮から乗ってきた電車を岐阜で降りて駅の北に出た。さて名鉄の岐阜駅前はどこにあるだろう。
けっこうJRの駅の近くにあった。停留所っぽい場所である。しばらく待つ。

そう言えばものの本には電車が遅延している場合、岐阜駅前には電車がやってこないことがあると書いてあったなあ、無事来るかなあと祈りながら待つ。外は暑い。

ようやく電車がやってきた。ちょっと古めの赤い電車である。乗ると冷房が効いていて涼しい。まずはすわる。多少お客が多いようである。カーテンで日差しをさえぎるととても涼しくなった。今年の夏は暑いからなあ。
やがて電車は発車した。道路の中央を通る。車がたくさん通る道を北に進んでいく。

各駅に停車し、お客が降りていく。乗る人もいる。左に曲がり、右に曲がって、大きな橋を渡る。
さらに道路を進んでいくが、道路をはずれてホームのある駅に入る。そこが忠節(ちゅうせつ)である。ここからは道路の外の線路を走るのだ。

車掌が乗ってきたので谷汲(たにくみ)まできっぷを買った。さらに電車は進んでいくが、もう市街地は終わりで、畑も見える場所を西に進んでいく。お客が駅ごとに降りていく。

そして多少大きめの、ホームがたくさんあるターミナル駅、黒野に到着した。ここで降りる。
ぼくは谷汲に行く電車がどれか探すことにした。

名鉄・黒野~谷汲

旅行記本文

名鉄の市電区間の岐阜駅前駅から乗ってきた電車を黒野駅で降りると、いくつか電車があっちこっちにあった。これから乗る谷汲(たにくみ)行きを探すとなんとか見つかった。

なにしろ暑い日だったので早く電車の冷房ですずみたい。黒野までの電車にはカーテンもあって、かなりすずむことができた。

谷汲行きの電車に乗った。黒野まで乗ってきた電車と比べるとお客の数は少ないが、路線があるくらいだからまあなんとかもっているのだろう。電車は発車した。

電車は市街地をはずれて、畑の広がる場所に出た。山々もかなり見えてきた。お客がどんどん降りていった。そして進む。

電車が終点の谷汲駅に着くころには、登山の格好をした中年の夫婦が数組、約10人ほどになってしまった。客は車掌にきっぷを渡して降りていった。ぼくも渡して降りた。

夫婦たちはいずこかへと去った。おそらくこのあたりに登山客が訪れる山でもあるのだろう。

特に何もすることがないので、自動販売機でジュースでも買い、帰りのきっぷを買うことにした。
きっぷは駅のそばの商店で買うらしい。「本揖斐(ほんいび)まで」と言ってきっぷを買った。

そしてホームに戻り、そこにあった電車に乗った。さっきよりお客は少なく、5人ほどである。
そのまま電車は発車し、山あいを進んでいく。駅に着いてもお客はあまり乗ってこない。

そのまま黒野駅へと戻ってきた。電車を降りて本揖斐行きの電車を探した。

名鉄・黒野~本揖斐

黒野~本揖斐

谷汲(たにくみ)から乗ってきた電車を降りて黒野駅のホームに出た。

黒野の駅は3方向から電車が集まる駅ということもあり、電車から電車へ乗り換えやすくなっている。

本揖斐(ほんいび)行きの電車もなんとか見つけることができた。乗ってみると谷汲行きよりお客がかなり多いようだ。それも子供が多い。

電車は発車し、進んでいった。谷汲行きよりも若干山が少ない場所を通るが、すぐ北は山だし、けっこういい景色であった。

今度はあまりお客も減らずに電車は本揖斐駅に到着した。

駅を降りて改札に近づくと、子供たちが何かスタンプのようなもののまわりに集まり、順番にスタンプを押している。

どうやら夏休みの名鉄のスタンプラリーらしい。

ぼくも翌年東京近郊でスタンプラリーをすることになるのだが、この時はなかなかがんばっているなあと思いながらきっぷを渡して改札を出た。


徒歩

さてここから近鉄養老線の揖斐駅まで歩かなければならない。

2~3年後だとこういう場合に2万5千分の1の地図とかを買っていくことが多かったが、このころはそんなことはなかった。

全国版の、縮尺の小さい地図を見ても、ここは単純に西北西に歩き、適当な所で南に曲がってまっすぐ進めばよさそうな感じである。すぐにぼくは西北西に延びている道を見つけ、進んでみた。

夏なのでけっこう暑い。そして疲れも速い。

それっぽい交差点に着いた。確かに道は南へ続いている。ぼくは南に曲がることにした。

そこからが長い。

集落らしく、住宅はけっこうとびとびにあるが、川があり、川を1本渡って進むとまた川がある。

あとで同じ地図を見て確認したら3本川を渡ることがわかった。


昼食

そのうち腹が減ってきた。どこか食堂でもあれば寄ってみたいところだ。

と、左手にそば屋を見つけた。
入ってそばを注文する。

いや、そばが食べられるのもいいが、すわってすずしいところで休めるのがありがたい。

そばがやってきた。とてもうまいそばだった。

ひと息ついたところでそば屋を出てまた南に進むことにした。

近鉄養老線

旅行記本文

満腹になってそば屋を出たぼくは、さらに南に向かった。そば屋で休んでいるので大垣行き夜行の疲れは多少回復している。ほどなく左手に近鉄の揖斐駅が見えた。

時刻案内を見ると、それほど待たずに大垣行きが来るようだ。大垣まできっぷを買う。やがて電車がやってきたので乗った。今日はもう歩かなくてすむようだ。もうまっすぐ東京に帰ろう。多少お客を乗せて電車は発車する。
さすがに岐阜市内みたいな混雑はなく、家並みが少ない場所を通っていく。
そのうち東海道本線が見えてきて市街地に入り、電車は左に曲がっていく。そして終点大垣駅に到着である。電車を降りた。

ホームを進むと左手にJRとの乗り換え改札があった。ぼくは青春18きっぷを持っているので見せれば通れるなと思った。揖斐からのきっぷを渡して18きっぷを見せてJRのホームに出た。

いろいろなことがあった1995年夏の青春18きっぷの旅だったが、これで終わりだ。あとは東京に帰るだけだ。
今度の冬はどこに行こうか。まだまだ乗るところはたくさんある。さてどうしよう。
そんなことを考えながら、ぼくは豊橋方面の電車がどこのホームから出るのか調べることにした。

東海道本線その4

旅行記本文

揖斐(いび)駅から乗ってきた電車を大垣で降りて、青春18きっぷを見せて中間改札を通り、JRのホームに来た。

大垣だと大垣始発の豊橋行き新快速に乗れるのですわることができる。ぼくは新快速の座席にすわるとたちまち眠ってしまった。

気がつくともう名古屋は過ぎていた。山並みを見ながら豊橋に着いた。

ここ3週間、豊橋から昼間の電車を乗り継いで東京へと帰っている。きょうは先週や先々週より若干早い時刻に豊橋に着いている。どこかでゆっくりしてもよかったが、やはりまっすぐ帰ることにする。浜松、静岡で乗り換えて東に進む。

沼津の手前で日が暮れた。そして沼津から東京行きに乗る。熱海での乗り換えはめんどうだが、沼津だと熱海より乗り換えが楽である。東京が近づくと混雑してくるだろうが、それまではすいた車内だ。

3週間連続で土曜日に18きっぷ旅行をしていたので、今度の週末は土日アパートでごろごろしていよう。

そんなことを考えながら、ぼくは東京に帰っていった。9月は一般周遊券の旅行が待っている。また名古屋だ。

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