JR以外の路線・つ〜と(東武以外)
津軽鉄道
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JR五能線の五所川原駅のすぐそばにある津軽五所川原(つがるごしょがわら)駅からほぼまっすぐ北に進んで、金木(かなぎ)を通り、終点津軽中里(つがるなかざと)に至る非電化路線である。
津軽鉄道では観光用に「ストーブ列車」「風鈴列車」「鈴虫列車」などという列車を季節ごとに走らせており、これらの列車は観光客で満員になる。
また、金木駅の近くには津軽三味線を演奏する三味線会館や、太宰治の生家を改築した斜陽館といった観光名所がある。
冬は雪に覆われ、車が不便になる土地柄か、客は通学の学生ばかりでなく、年輩者にもかなり利用されている。
なにしろ、朝夕の時間帯以外は車内で喫煙可能なのだ。
しかし、沿線から青森市方面に行くには、車を使った方が距離が近いこともあり、必ずしも安泰とは言えない路線であろう。
津軽鉄道は、「本州最北の私鉄」と銘打って宣伝していた。実は国鉄大畑線が下北交通として運行されていた頃は下北交通の方が北だったのに、そんなことおかまいなしに宣伝を続けていた。
今は下北交通が廃止され、名実ともに本州最北の私鉄になっている。
筑波観光鉄道
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茨城県つくば市にある筑波山のふもとにある宮脇という場所から、筑波山頂を結ぶケーブルカー路線である。
日本でもっとも路線長の長いケーブルカー路線である。
宮脇はどの鉄道の駅からも離れている。その昔、「筑波鉄道(2013年現在のつくばエクスプレスとは別の鉄道会社)」があったころは、宮脇からそれほど離れていない場所(とは言ってもバスで10分くらいかかる場所)に筑波駅(つくばエクスプレスのつくば駅とは別の場所)があったが、経営難により筑波鉄道が廃線になってしまって以来、一般周遊券があった1998年までは土浦がもより駅だった。それでもバスで相当時間がかかるため、筑波観光鉄道を使う客はほとんど自家用車を使っていた。
一般周遊券と引き替えにつくばエクスプレスが開通したのはいいが、つくばと宮脇の間の距離は土浦と宮脇の間の距離とそれほど変わりはないため、現在もそれほど便利にはなっておらず、相変わらず筑波観光鉄道は自家用車の客が多い。
ただしつくばから筑波神社前まで直通のバスができ(筑波神社前から宮脇までは歩いて行ける)、1時間待ちとかなくなったので多少便利になったかもしれない(土浦から筑波神社前までは相変わらず乗り換えが必要である)。
筑波山頂は、それほど見通しのいい場所ではなく、木々の並ぶ場所である。多少歩くと見晴らしのいい場所に行けるのかもしれない。
また、筑波山にはロープウェイも来ているようだが、ロープウェイの頂上駅もケーブルカーの駅から離れた場所にあるらしく、ざっと見渡した限りでは確認できなかった。
いずれにせよながめのいい場所で、一度は来ても損にはならなそうな場所である。
なお、交通機関インデックスのケーブルカーの項目に「特徴と例外がある」と書いていたが、筑波観光鉄道関連の例外がある。それは、
・特徴:ほとんどのケーブルカー路線では、車両のドア開閉および照明に使われる電力は、レールに沿って引かれた架線から得ている。
・例外:筑波観光鉄道の車両のドア開閉および照明に使われる電力は、車両に積まれたバッテリーから得ている。
ということである。
これは、レールに沿って引かれた架線に流す電力は直流が使われるのが普通だが、筑波観光鉄道の近くに地磁気観測所があり、茨城県の大半の地域で直流電車が走れないのと同じ理由で直流の架線が使えないのが理由である。
鶴舞線
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「つるまいせん」と読む。
名鉄犬山線の上小田井(かみおたい)駅から南東に進み、名城線の上前津(かみまえづ)を通って東寄りに向きを変え、中央本線の鶴舞を通り、名鉄豊田線の赤池に至る名古屋市営地下鉄の路線である。
赤池からはほとんどの列車が名鉄豊田駅に乗り入れている。また、上小田井駅からは一部の列車が犬山方面に乗り入れている。名鉄から名鉄に直通運転しているというわけである。
名古屋駅を通らないのでそれほど客は多くない。名古屋から豊田に行くにはずっと名鉄を使うより鶴舞線を使う方が距離が短いので、それなりに使う人はいるようだが、なにしろ愛知は車社会なのでそれほどでもないと思われる。
天竜浜名湖鉄道
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東海道本線の掛川から北西に向かい、天竜二俣(てんりゅうふたまた)、西鹿島を通って西へ、さらに南西に向かい、東海道本線の新所原(しんじょはら)に向かう非電化路線である。
以前は二俣線(ふたまたせん)という国鉄の路線であったが、客が少なかったため国鉄から第三セクターとなった路線である。もともとは東海道本線のバイパス線のようなものとして建設されたという、山陽本線に対する赤穂線・呉線のような扱いであったものと思われる。昔は鉄道が戦艦から射撃されるため、できるだけ鉄道を内陸に造ろうとしていたのかもしれない。
列車は30分から1時間に1本あり、運賃もJRの地方交通線並みで第三セクターの中では安い方である。
お客は高校生が中心と思われる。西鹿島では新浜松から来る遠州鉄道と接続しており、ホームも隣で乗り換えやすい。
東海交通事業
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東海道本線の枇杷島(びわじま)駅から東に進み、中央本線の勝川(かちがわ)駅に至る非電化路線である。
名古屋に非常に近いところを走っていて、ほとんどの路線が高架であるのになぜか非電化で、しかも1時間に1本しか列車がないという不思議な路線である。
運賃もJRの名古屋経由の方が安いため、枇杷島から勝川まで行く人が利用するとも思えない。
したがって、利用するのは途中駅の客と思われる。
レールが勝川でいきどまりになっているので、貨物列車が走るとも思えず、なんのために開業したのか不思議な路線である。
△桃花台新交通
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「とうかだいしんこうつう」と読む。
名鉄小牧線の小牧駅の地下から北東に進み、桃花台東(とうかだいひがし)に至る新交通システムであった。
途中の桃花台センター付近に住宅地を造り、その住宅地の客に乗ってもらおうという公算だったのかもしれないが、もともと愛知県は車社会であり、付近の住民は桃花台新交通をあまり使わなかったようである。
まして当初の名鉄小牧線が、南は上飯田止まりで、そこからバスに乗らないと名古屋方面に行けなかったという事情もあって、なおさら使われなかったようである。(上飯田に地下鉄が到達したのは2003年である。)
そんなこともあって今後客を増やすことは不可能と判断したらしく、2006年に廃止されてしまった。
東京モノレール
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東海道本線の浜松町駅から南に進み、東京臨海高速鉄道の天王洲アイル(てんのうずあいる)、京急空港線の天空橋(てんくうばし)を通り、羽田空港第3ビル、羽田空港第1ビルを通って終点の羽田空港第2ビルに至る跨座式モノレール路線である。
開業から数十年の間各駅停車のみ運行されていたが、最近になって快速が運行され、浜松町と空港関連施設の駅以外停車しない列車が増えている。
おもに羽田空港を利用する客が使う関係で、大きな荷物を置くスペースなども車内にある。
この路線は1964年の東京オリンピックに向けて羽田空港とのバス以外の交通機関として建設されたもので、当初は浜松町と羽田空港以外駅はなかったが、そのうち沿線に駅が追加された路線である。
羽田空港が沖合に移転するとモノレールの駅も空港に合わせて移設されていき、空港ターミナルに合わせて国内線の駅が2つになったり、国際線の駅や軌道が移設されたり、ターミナルの利用状況に合わせて駅名から国際線という名称が廃止されたりしている。
そんなわけで大きな地震でもない限り存続しそうな路線である。航空機を使わなくても、ながめを見るだけの理由で乗ってみるのもよい。
なお、天空橋駅は1997年の時点では「羽田」という駅名であり、現在の羽田空港第1ビルが単に羽田空港という駅名だった。だから上記の旅行記では羽田、羽田空港と記述している。
土佐くろしお鉄道
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以下の2つの路線を持つ鉄道会社である。いずれも高知県内を走る非電化路線である。
(1) 土讃線の終点の窪川(くぼかわ)駅を出て南西に進み、中村駅を経て西に向きを変え、宿毛(すくも)駅に至る路線。
(2) 土讃線の高知の東にある御免(ごめん)駅を出て南東に進み、安芸(あき)駅を経てさらに進み、奈半利(なはり)駅に至る路線。
沿線は大きな道路があるというわけでもないので、中村や宿毛、安芸から高知をめざすお客がけっこういる。
また、四国でも著名な観光地である足摺岬(あしずりみさき)には(1)の路線の中村駅からバスに乗って行けるし、室戸岬(むろとみさき)にも(2)の路線の奈半利駅からバスに乗って行けることもあり、休日には観光客が見込める路線である。
残念ながらJRではなく第三セクターであるため青春18きっぷ、秋の乗り放題パスでは乗れない。
1998年から2013年まで15年続いた「周遊きっぷ」という、2013年3月31日をもって廃止となってしまった制度では、「四国ゾーン」で(1)(2)の双方に、「四万十(しまんと)・宇和海(うわかい)ゾーン」で(1)の方に乗ることができていた。
周遊きっぷの制度が廃止になった2013年4月1日以降も、四国4県のJRに乗れるついでに土佐くろしお鉄道に乗れるきっぷはいくつかあるのだが、(1)(2)の路線全線に乗り放題のものと、窪川~若井のみのものがあるので時刻表で確認してほしい。
四国4県に乗れるわけではないが(1)の路線に乗り放題のきっぷとしては、周遊きっぷみたいにゆき券、かえり券を必要とせず、航空機で高知空港まで往復する人でも使える、足摺岬をはじめとする観光地をめぐるならおすすめの「四万十・宇和海フリーきっぷ」という予土線と土佐くろしお鉄道の(1)の路線に乗り放題のきっぷが残っている。路線内をあちこち動き回る人におすすめである。
その他、宿毛から宇和島まで路線バスが通っている(このバスには四万十・宇和海フリーきっぷでは乗れるがその他の四国4県乗り放題のきっぷでは乗れない)。
高松から特急しまんと、高知から特急あしずりがJRから(1)の路線に乗り入れてはいるが、ある日特急の運転手が宿毛で衝突事故を起こして死亡して以来、特急の宿毛乗り入れは減り、一往復半のみになった。
2020年2月まで中村駅に乗り入れていた特急南風(なんぷう)は、3月をもって土讃線の高知止まりになり、土佐くろしお鉄道には乗り入れなくなった。
(2)の路線にも高知からJR列車が乗り入れているが普通列車・快速列車のみである。
補足
上記「116.高千穂鉄道と南阿蘇鉄道」では、宿毛駅からなんとか歩いて行ける距離にある宿毛港から大分県の佐伯(さいき)港まで運航されていたフェリーに乗っているが、このフェリーは一時期休止していて、のちに復活していた。しかし2018年になって再度休止してしまった。燃料代高騰のためとのことである。このフェリーは深夜にも運航されていて宿代わりにもなっていたのに残念なことである。
土佐電鉄
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土佐電鉄は高知県高知市を中心として市電の路線を延ばす鉄道会社である。
以下の2系統がある。
(1) JRの高知駅前から南に進んではりまや橋を経由し、桟橋通五丁目に至る路線。
(2) JRの御免駅の南の方にある御免町(ごめんまち)駅から大通り沿いに西に進み、高知市街に入ってはりまや橋を通ってさらに進み、JRの伊野駅のそばにある伊野駅に至る路線。
ただし御免町から伊野まで行く電車はなく、御免町を出た電車ははりまや橋の西、高知市街の西の端である鏡川橋が終点で、伊野まで行く電車ははりまや橋の東、御免町との中間地点にある知寄町までしか行かない運行形態になっている。御免町から伊野に行くためには鏡川橋で御免町から鏡川橋までの運賃を払って乗り換え券をもらい、乗り換え券を持って伊野行きに乗り、伊野で乗り換え券と(御免町~伊野の運賃)-(御免町~鏡川橋の運賃)を渡す必要がある。
この路線は高知市民の足とはなるが、観光にはあまり使えない路線である。
しかし高知市内は自家用車が渋滞するほどは走っていないため、市電が渋滞で遅延するということもあまり起こりそうもなく、ずっと続いていきそうな鉄道会社である。
富山市電
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以下の3区間がある、富山地方鉄道が運営する市電である。
(1) 富山地方鉄道の、電鉄富山と岩峅寺(いわくらじ)の間にある南富山駅のそばにある南富山駅前から北に進み、荒町(あらまち)を通り、富山駅に乗り入れた後で方向を変え、いったん南に進み、丸ノ内を通って右に曲がって西に進んで川を渡って富山大学前に至る区間。
(2) (1)の富山駅前から丸ノ内まで進んだ後、(1)から離れて左に曲がり、大手(おおて)モールを通って、(1)の荒町で(1)と再び合流し、富山駅前に戻ってくる環状区間。環状とは言っても都営地下鉄の大江戸線都庁前駅と同様に一周すると方向が逆になる。2009年12月に運行開始した。
(3) (1)の富山駅前からあいの風とやま鉄道の高架下を通って北に進み、競輪場前を通って終点の岩瀬浜に至る区間。現在の運行状況になったのは2020年3月21日である。
南富山駅前近辺、富山駅前近辺および(3)の区間の大部分を除き、全区間道路の中央を通る路線である。市電がなくなってしまった金沢と違い、自家用車・バスの交通量がそれほどでもないので存続しているのだろう。
2020年3月21日以降、上記の3区間は以下のような運行状況になっている。
(a) 昼間の時間帯は、(3)の岩瀬浜から南に進んで富山駅前に進んだ後で(2)の区間に入り、一周して富山駅前に戻った後で再び(3)に入って岩瀬浜に戻る系統が30分に一本走る。
(b) (a)の電車の合間をぬって、岩瀬浜から南に進んで富山駅前に進んだ後で(1)の区間に入り、富山大学前に進む系統。1時間に一本となる。逆に富山大学前から岩瀬浜に進む系統も1時間に一本となる。
(c) 岩瀬浜から南に進んで富山駅前に進んだ後で(1)の区間に入り、南富山駅前に進む系統、南富山駅前から岩瀬浜に進む系統もそれぞれ1時間に一本となる。
(d) (a)の系統が30分に一本ある合間をぬって、(2)の区間のみを通る系統が30分に一本通る。(a)(d)合わせると大手モールには15分に一本電車が通ることになる。
(e) (b)(c)の合間をぬって、(1)の南富山駅前と富山大学前を往復する系統、南富山駅前と富山駅前のみを往復する系統が走る。
朝晩は多少昼間のパターンが崩れるが、お客の利便性を損なわないように各系統が走っている。
上記系統のうち、(a)(b)(c)(d)はすべてLRT車両(低床車両)で運行されることになった。(e)も一部の電車はLRT車両である。
なお、(1)の富山大学前は1996年の時点では大学前という停留所名だったので旅行記では大学前と記述している。
また、(3)の区間の大部分は2020年まで10数年にわたって富山ライトレール、それ以前はJR西日本、国鉄の富山港線として運行されていた区間であるが、さらに昔はなんと富山地方鉄道の一区間として運行されていたという歴史がある。運営会社的に言えば里帰りしたことになる。
長い駅名
富山大学前のとなりの停留所は、2021年1月1日に「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)」という駅名になり、日本一長い駅名になった。
富山地方鉄道
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以下の3路線から構成されている。
(1) JR富山駅の南口からやや東に進んだところにある電鉄富山駅から東に進み、寺田、新魚津、JR黒部宇奈月温泉駅の南約100メートルのところにある新黒部を経由して宇奈月温泉(うなづきおんせん)に至る電化路線。
(2) (1)の寺田駅から南に分岐し、岩峅寺(いわくらじ)で東に向きを変え、立山ケーブルカーの登り口である立山駅に至る電化路線。
(3) (1)の電鉄富山駅と寺田駅の中間にある稲荷町(いなりまち)から南に向きを変え、市電の終点である南富山駅を経由し、東に向きを変えて(2)の岩峅寺に至る電化路線。
運転系統としては、
(a) (1)の区間のみを走る電車。一部のみ走る電車もある。
(b) (1)の電鉄富山~寺田を走った後で(2)を走り、立山に至る電車。
(c) (1)の電鉄富山~稲荷町を走った後で(3)を走り、岩峅寺に至る電車。
(d) (1)の宇奈月温泉~寺田を走った後で(2)を走り、立山に至る電車。
の4パターンがある。
(a)(b)(c)は1~2時間おきに走っているが、(d)は春から秋にかけて1日数本しか走らない。
JRや市電と比較すると運賃が高めのため、これらと並行する区間では利用客が限定される。だから利用客が見込めるのはライバルのいない宇奈月温泉や立山などになりそうである。
立山の観光シーズンが春から秋に限られるので、この期間に客に乗ってもらいたいところである。
豊橋鉄道
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東海道新幹線・東海道本線の豊橋駅から多少浜松寄りにある新豊橋から西に進み、三河田原まで走る電化路線である。
多少距離はあるものの、道路事情がそれほど悪くなさそうなのでそれほど客はなさそうである。
観光名所は、三河田原からさらに西に進んだところに伊良湖岬(いらごみさき)があるが、豊橋から直接バスに乗って行った方が楽なのであまり電車を使う人はなさそうである。
乗客は高校生が中心であるものと思われる。
以前(1995年頃)はとても古い電車を使用していたが、「昇圧」を行い電車を一新した。
でも昇圧以前も以降も他の私鉄で使われていた電車を持ってきて運行していることに変わりはないため、それほど電車は新しくない。
なお、豊橋鉄道には全区間道路上を走る市電もあるが、これについては下の「豊橋鉄道・市電」を参照のこと。
豊橋鉄道・市電
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以下の2系統がある市電である。全区間道路上を走る。
(1) 東海道新幹線・東海道本線の豊橋駅の駅前ペデストリアンデッキ下にある豊橋駅前から、赤岩口まで走る系統。
(2) 同じく豊橋駅前から、運動公園前まで走る系統。
それほど距離も長くなく、近くに観光名所とかもないため地元民くらいしか使う人はいないようであるが、それなりに客はいるようである。できる限り長く続いてほしいものである。
なお、豊橋鉄道には豊橋駅前(市電の停留所とは多少離れている)から三河田原に向かう路線もあるが、これについては上の「豊橋鉄道」を参照のこと。
△十和田観光電鉄
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青い森鉄道の三沢駅から西に進み、十和田市駅に至る電化路線であった。地元では「じゅうでん」と呼ばれていた。
十和田市は、JRの在来線こそ通っていないものの、盛岡と青森を結ぶ国道が通っており、かなりの規模の市街地である。そのせいか高校生ばかりでなく年輩の客もたくさん乗っており、1時間に1本以上電車が走っていた。
問題は、東北新幹線が青森市の方まで開通して、三沢からの青い森鉄道の運賃が従来のJRの運賃より高くなってしまったことである。
おそらく従来より自家用車を使う客が増え、十和田観光電鉄の客は減ったのではないかと思われていた。
不安は現実となり、東北新幹線八戸~新青森開通の1年3ヶ月後の2012年3月31日に十和田観光電鉄は廃止されてしまった。
どうやら新幹線の七戸十和田駅はそれほど十和田市駅があったところから離れていないことも原因の1つらしい。
ただし乗客は南部縦貫鉄道並みに少なかったわけではないようだ。いろいろ考えて今後あまり得にならないと考えたようである。つらいところである。