100.東京ミニ周遊券旅行その1
説明
1995年9月は中旬に一般周遊券の旅行を計画していましたが、一般周遊券の有効開始日は8月31日にしていました。一般周遊券の有効期間は1ヶ月あるのでこれでも良かったわけです。
さて、計画していた日の1週間前に、ふと朝早く目が覚めました。そして、なんとなく電車に乗ってどこかに行きたくなりました。そのとき一般周遊券のことを思い出したのです。
そう言えば、東京ミニ周遊券っていうのがあったなあ、一般周遊券で静岡まで行って、静岡で東京ミニ周遊券を買って、東京に戻っていろいろまわって、来週大垣行き夜行に乗れば、とっても効率がいいなあと思ったのです。
そんなわけで、ぼくは荷物をまとめて電車に飛び乗り、東京駅に向かいました。静岡まで新幹線に乗って、東京ミニ周遊券を買って都内に戻っていろいろまわることにしましたが、どこをまわるかはこの時点では決めていませんでした。このようにしてあてもない旅行が始まったのです。
東海道新幹線
特急券
朝起きて、なんとなく電車に乗りたくなったぼくは、東京駅へと向かった。
東京駅に向かう電車に乗っていると、車内改札がやってきた。ただし用がある人だけ呼び止めればいいタイプの巡回であった。
あ、そう言えば、これからぼくは静岡まで新幹線に乗ろうと思っていたんだった、まだ自由席特急券を買っていないし、もしかしたら売ってくれるかもしれないなと思い、呼び止めて静岡まで自由席特急券を売ってくれないかとたのんでみた。
なんと売ってくれると言う。
ぼくは一般周遊券を見せて、間違いなく静岡まで乗車券があることを確認した上でハンディプリンタから感熱紙の自由席特急券を打ち出してもらった。これで東京駅での手間が省けるな、と思っているうちに電車は東京駅に着いた。まずは降りて新幹線のりばに行こう。
東京~静岡
一般周遊券と感熱紙を中間改札に見せると、ちゃんと通れた。さあ、ホームに行こう。次に出る静岡に停まる新幹線は・・・あれ、去年の5月に酒井美紀ちゃんの静岡の握手会に行った時に乗った8時3分のこだまだ。
縁があるなあと思いながらエスカレーターを上がり、自由席車両に乗った。がらがらな車内に入り、適当にすわる。まもなくこだまは発車した。
あとは去年の5月と同じである。多摩川を渡り、小田原や三島で長いこと停車してひかりに追い抜かれた。海は小田原と熱海の間で見えたけど、三島を過ぎてからもところどころで見えたりした。やっぱり海が見えるのはいい。思い立ったが吉日とは良く言ったもんだなあと思った。
ミニ周遊券
そして10時前にこだまは無事、静岡駅に到着した。ここで降りる。さあ、東京ミニ周遊券を買わなければならない。一般周遊券を見せて途中下車印を押してもらい、感熱紙の自由席特急券を渡して改札を通った。
みどりの窓口を見てみたが、混雑しているなあ。ここで買ったら時間がかかりそうだ。
と、ふとすぐ近くを見てみた。JR東海ツアーズの窓口だ。ちょうど10時になったのでオープンするようだ。客はいない。東京ミニ周遊券ってここでも買えるんじゃなかったっけ?
ためしにJR東海ツアーズに行って、「東京ミニ周遊券ください」と言ってみた。無事買えた。よし、これで東京都内は乗り放題だ、さてどこに行こうかと思いながら、在来線の改札に向かった。
東海道本線その1
計画
静岡駅のJR東海ツアーズで東京ミニ周遊券を買うとぼくはさっそくA券を見せて改札を通った。さてどうしよう。新幹線で東京に行こうとはまったく考えなかった。
まずぼくが思い出したのは、旅の雑誌に載っていた「ふじむすめ」という駅弁のことだった。なんでも富士駅で売っているらしい。
今から乗れる沼津方面の普通列車に乗って富士に行くことにしよう。
そしてふじむすめを買って富士からの接続は、ちょうど急行東海に乗れる時刻である。東京ミニ周遊券なら急行券なしで東海に乗れるだろう。
確か去年熱海から十国峠のケーブルカーに乗ったし、その前に箱根登山鉄道の強羅から早雲山まで出ているケーブルカーにも乗ったが、まだ駒ヶ岳のケーブルカーに乗っていなかったので乗りたい。そのためには急行東海を小田原で降りてバスに乗れば良さそうだ。なんとか駒ヶ岳に行くバスに乗れるようだ。
静岡~富士
そう決めて電車に乗った。電車は発車する。青春18きっぷが使えない期間の静岡の電車は、使える期間の半分もお客はいないようだ。
多少いた客は清水で降りてしまい、あとは景色のいい場所を通っていくだけである。そして目的地、富士に着いた。ここで降りる。
さてふじむすめはどこで売っているのだろう?
駅弁売りでもいて、歩いているのかと思ったがそんな人は見かけない。
駅弁
とりあえずキヨスクにでも行ってきいてみようかと思ったら、ちゃんとキヨスクの目につく場所に置いてあった。
なんだかこじんまりした、小さい駅弁であった。「ちまき」に近いもので、米に味がついているだけのもののようだ。量は2口か3口くらいで食べ切れそうな量である。まあ、駅弁なのだからこんなものでいいのかもしれない。
いくつか味に種類があるようだ。どの味もよくわからない説明なので、とりあえず適当な味のふじむすめを買うことにした。
とりあえず目的のものは見つかったので、ぼくはふじむすめをカバンにしまい、急行東海に乗ろうと富士駅のホームで待つことにした。
東海道本線その2
富士駅
富士駅で駅弁の「ふじむすめ」を買い、ぼくは東京行きの急行東海を待った。
ミニ周遊券は自由周遊区間との往復で急行の自由席が使える。2ヶ月前にぼくは青森・十和田ミニ周遊券で急行八甲田に乗ったばかりである。
残念ながら東海道本線で自由席のついた急行は限られていて、急行東海は数少ない自由席のついた急行である。こんな機会に乗っておこう。
富士~小田原
急行東海がやってきた。乗ってみた。
それは大垣行き夜行みたいなボックス席だけの車両だった。さすがに八甲田みたいな2人がけシートではない。
お客は少なく、一両に数人しかいない。ぼくは自由席に楽にすわった。東海は発車する。
やっぱり急行は普通列車より客が少なく、のんびりしていていいなあと思った。そのうち車掌がやってきたので東京ミニ周遊券を見せる。もちろん急行券を買ってくださいなどとは言われない。
駅弁
さて、富士駅で買ったふじむすめを食べてみよう。駅弁にしてはコンパクトで量が物足りないような気もするが、米もいい米で、味も良く満足な駅弁であった。これで夕方まで食事しなくていいだろう。
丹那トンネルを抜け、熱海から小田原までの海を見る。相変わらずボックス席にはぼくだけであり、ずっと急行東海はこのくらいしか客が来ないようである。
そして無事小田原駅に到着した。電車を降りる。
これから乗るバスまではちょっと時間があるので、ゆっくりとバス乗り場に向かうことにした。
伊豆箱根鉄道・駒ヶ岳登り口~駒ヶ岳山上
小田原~登り口
富士から乗ってきた急行東海を小田原で降り、ケーブルカーの駒ヶ岳登り口に向かうバスターミナルに向かった。バスの発車時刻まで待つ。
やってきた。お客は20人くらいである。さすがに土日は人が多い。そして発車する。
しばらく進むと箱根登山鉄道のレールが見えてきた。しばらくの間、バスは箱根登山鉄道沿いの道を進んでいく。
富士駅で買った「ふじむすめ」の駅弁がおなかに入っているのでそれほど腹が減ることもなく、快適にバスは山を登っていく。
そのうち箱根登山鉄道から離れ、山道に入った。
なにしろ箱根はケーブルカーが点在していて宿も高く、いっぺんに乗ろうとすると忙しすぎる。だから強羅~早雲山のケーブル・十国峠のケーブルは別の日に乗っている。箱根は回数をかけて日帰り旅行を何回か繰り返した方が効率良く旅ができるのである。
そのうちバスは大通りを離れ、傾斜の急な坂を上り始めた。
かなり長いこと坂を上るとケーブルカーの登り口駅っぽい場所に来た。ここが登り口のようだ。
バスを降りる。それほど降りる人はいない。
のぼり
駅に入ってきっぷを往復買う。頂上からはここからのケーブルとは別に芦ノ湖に向けてロープウェイも通っているみたいだが、乗ることもないだろう。
そしてケーブルカーの車両に乗り込んだ。
十国峠の方のケーブルカーは標高差がそれほどなかったが、ここのケーブルカーは標高差がけっこうありそうだ。発車だ。
ケーブルカーはすいすい進んでいく。途中、左手の方に芦ノ湖が見えてきた。
しかしなんということか、霧がかかってきた。まあこんなものなんだろうなあ。
駒ヶ岳
そして芦ノ湖も見えなくなり、霧の中をケーブルカーは駒ヶ岳山上に到着した。まずは降りてみよう。
相変わらずぼんやりとした霧の中である。けっこう広い場所で、みやげもの屋っぽい建物があり、変な形のオブジェもある。
みやげもの屋っぽい場所はやっぱりみやげもの屋のようだ。建物の中に入ったが、休日なのにお客は少ない。この時期はお客は少ないのかもしれないな、と思った。
近くに芦ノ湖の方に下りられるロープウェイの駅があるらしいが、別に行くこともないだろう。
くだり
霧は晴れそうにないのでもうケーブルカーで下りることにした。車両に乗ると発車である。
霧なのは山上駅近辺のみらしく、下りだすとすぐに晴れてきた。芦ノ湖も少しだけ見える。
芦ノ湖にはまたあとで行こうかと思った。そして長いことかかって登り口に着いた。まだまだ全国にケーブルカーはたくさんあるので1つずつ乗っていこうと思った。
渋滞
あとはバスで小田原に行くわけである。バスがやってきた。10人以上乗っているがなんとかすわることができた。しばらくはすいすい進んでいた。
しかし途中からすごい渋滞になった。のろのろ運転である。休日の箱根はこんなものなのだろう。
箱根って小田原からバスで行くとこんなに渋滞するんだなあ、小田原からのルートは避けた方がいいのかなと思った。
あとあとの計画
まだ芦ノ湖に行っていないので、あとで行く機会もあるだろう。もし行くことがあったら、小田原からじゃなくて、三島とか、御殿場とかからバスで行った方が渋滞にはまる確率は低いのかなあと思った。次は三島や御殿場のルートで行ってみよう。
このままバスに乗っていても時間がかかるなあ、どうしようかなあと思っていたが、どうやらこのバスは箱根登山鉄道の宮ノ下のそばを通るようである。
ゆっくりゆっくり進み、なんとか宮ノ下まで来たところでぼくはバスを降りた。たぶんこの方が小田原に早く着けるだろう。
道を渡って進み、なんとか宮ノ下駅にやってきた。それほど待たずに小田原行きの電車に乗れるようだ。ひさしぶりの箱根登山鉄道である。
箱根登山鉄道
スイッチバック
箱根の駒ヶ岳のケーブルカーの登り口の駅から小田原行きのバスに乗ったのはいいが、渋滞してバスがどうにも動かなくなってしまったため、箱根登山鉄道の宮ノ下の駅のそばの停留所でバスを降りて、走って駅までやってきた。
小田原まできっぷを買ってホームに行く。もちろん電車はちゃんとやってきた。
道路が渋滞するくらいだから電車も混雑していた。混雑する中電車は進む。
以前強羅(ごうら)に来た時は東京を朝5時ごろ出発してケーブルカーに乗って、お昼になる前に電車に乗って帰ってきたので、それほど混雑していなかったが、きょうの混雑はすごい。やはり箱根は東京に近い大観光地だ。
もちろんちゃんとスイッチバックして電車は進む。電車が信号場に停車するたびに運転手と車掌が入れ替わるのがおもしろい。
虫
それにしてもこの電車、虫が多い。ブンブン飛び回っている。エイ!一匹たたきつぶした。
左右を見れば緑の多いいい景色のはずなのだが、立っていると景色を見る気にはなれない。早く小田原に着かないかなと思いながら電車は進んでいく。
電車は箱根湯本を過ぎた。混雑は相変わらずだが、ここを過ぎるともう電車が左右にゆれることはそんなにない。
そして電車は小田原に着いた。駒ヶ岳から小田原に着くまでだいぶ時間が過ぎてしまったが、バスに乗り続けているよりは早く着けただろう。
小田原駅は箱根登山鉄道からJRへは中間改札で乗り換えられる。中間改札をぬけて東京行きのホームに向かった。
東海道本線その3
計画1
宮ノ下から箱根登山鉄道で、なんとか小田原までやってきた。ふー、疲れた。
さて、ここからまっすぐアパートに帰ってもつまらない。
確か去年乗った千葉都市モノレールが、千葉から千葉みなとまで延伸したそうなので乗っていこうと思った。
小田原からだと最も楽な方法は、戸塚まで東海道本線に乗り、戸塚から千葉方面の電車に乗ることである。千葉に行くのに階段ののぼりおりがいらないのが戸塚だけなのだ。モノレールに乗り終わると夜遅くなりそうだが、なんとか終電には間に合うだろう。
小田原~戸塚
東京行きの電車に乗る。箱根登山鉄道と違って車両数が多いから小田原からならすわれる。そのまま進む。平塚、茅ヶ崎を過ぎてお客が多くなってきた。
先月は大垣行きの夜行に乗って、この東海道本線を何度も通った。でも行きも帰りもこのあたりは夜だった。昼間のこの景色もしっかり見ておこうと思った。工場とかあっていい景色である。大船を過ぎたので荷物をまとめて降りる準備をした。
そして戸塚に着いた。電車を降りる。
計画2
向かいの千葉行きはちょっと待つとやってくるようだ。ぼくは東京ミニ周遊券を見てみた。これで1週間東京近郊は乗り放題だが、会社があるのでそんなに乗るわけにはいかない。でも1日くらい会社が終わったあとでちょっと乗ってみよう。
それから有効期間の最終日に、まだ乗っていない高尾山のケーブルカーにでも乗ってみよう、ちょうど東京ミニ周遊券の自由周遊区間に高尾が入っているし、と思った。
千葉行きはすわれるかなあと思いながら、電車を待った。
総武本線
戸塚~千葉
小田原から乗ってきた電車を戸塚で降りて、千葉行きを待った。
やってきた。席はあいているかなあ。席があったのですわる。そして眠ってしまう。
目が覚めた。
なんと津田沼を過ぎて、稲毛も過ぎていて、もうすぐ千葉のようだ。殺風景な建物が続いている。もう日も暮れている。
なにしろ今日は朝6時過ぎにアパートを出ているので疲れている。箱根登山鉄道でもずっと立っていた。だから戸塚からずっと眠っていたのだろう。そして千葉着。ぼくは電車を降りた。
千葉~都賀
さて、今日の目的は千葉から千葉みなとまで延伸した千葉都市モノレールに乗ることだが、いったん成田方面の電車で都賀(つが)に行って、都賀からモノレールに乗ることにしよう。
千葉はそれほど乗り換えは面倒ではないが、ホームがたくさんあってどこから成田方面が出るのかわからない。それでもなんとか電車を見つけて乗る。さすがに夕方なので混雑していてすわれない。でも寝て起きたばかりなので数駅、なんとか電車に乗って都賀までやってきた。ここで降りる。
いざモノレールに乗ろうと、ぼくは改札に向かった。
千葉都市モノレール
都賀駅
千葉から乗ってきた電車を都賀(つが)で降りた。もうすっかり暗くなっていた。東京ミニ周遊券のA券を改札で渡そうとしたが改札には客がいたので客と駅員の間にA券を置いて改札を出た。
ここで降りるのは1年ぶりである。去年はいすみ鉄道と小湊鉄道に乗ったついでに千葉で降りて千城台(ちしろだい)に行き、都賀まで乗ったわけだ。今回延伸したモノレール区間は千葉~千葉みなとなので本来なら千葉から千葉みなとまでだけ乗ればいいのだが、鉄道の本によると、どうやら去年ぼくが降りたのは千葉の「仮駅」らしいのである。
だから千葉から千葉みなとまでだけだと千葉の仮駅と今の千葉駅の間に乗っていないことになりそうなので、念のため都賀まで行って千葉みなとまで乗るのである。
きっぷを買って改札を通ってモノレールを待った。やってきた。去年と同じくそれほど客は乗っていないようだ。まずはすわろう。発車だ。
都賀~千葉みなと
懸垂式モノレールなので、車両の頭上にはしっかりした施設があるが、床下は何もなく、そんな状態のまま車両は進んでいく。
途中駅でけっこう乗り降りがある。若い男女が多い。モノレールを通して、千葉市のいろいろな施設をめぐっているわけである。だから千葉~都賀間は曲がりくねって進んでいるのだ。なんだか森が多い。
モノレールなのでそれほどスピードも出ないが、それでもようやく千葉市の市街地に入ってきて、千葉駅に到着である。お客はかなり降りてしまった。千葉みなとに行く客は少ないようだ。もうまっくらなので遠くの景色は見えないが、千葉駅前なのでJRの千葉駅は見える。かなり高いところを通っているようだ。千葉駅をまたぎ越してモノレールは進んでいく。
千葉駅前を過ぎると住宅地っぽい場所を通っていく。
そしてようやく終点、千葉みなとに到着した。ここで降りる。
帰宅
京葉線の千葉みなとはどっちの方向か迷ったが、なんとか改札を見つけた。東京ミニ周遊券のB券を見せて改札を通る。
午前8時3分東京発のこだまから始まり、長かった1日だったがあとはアパートに帰れば旅は終わりだ。でもせっかく東京ミニ周遊券の有効期間が7日あるから、とりあえず最後の日には高尾に行き、京王線で高尾山口に行ってケーブルカーに乗るが、それまでの間に会社帰りにどこか行ってみようと思った。
そして京葉線に乗り、アパートへと帰っていった。
高尾登山電鉄
高尾~高尾山口
千葉都市モノレールに乗ってからアパートに帰り、仕事をして次の休日を待った。途中、東京ミニ周遊券を生かしてアパートもより駅から10駅ほど離れた駅に行き、ラーメン屋でラーメンを食べたりした。
休日の朝、中央本線で高尾までやってきた。高尾にはJRの改札はあるが京王には乗り換えられない北口と、京王に乗り換えられる南口がある。ぼくはいったん東京ミニ周遊券を見せて南口の改札を通り、京王の高尾山口までのきっぷを買ってふたたび改札を通った。
そして京王のホームに行く。去年にも高尾山口まで来たことはあるが、ケーブルカーの駅に行く途中にある食堂で食事して帰ってきた。観光地の食堂はうまいのである。
電車がやってきたので乗る。発車。高尾山口には新宿から直通の電車が来ているのに、それほど客はいない。やっぱりちょっと天気が悪いからかな。
電車は山の間に分け入って行き、終点高尾山口に到着した。ここで降りる。
ふもと
3月には筑波山と御岳山のケーブルカーに乗っていて、けっこうながめが良かった。その後熱海からバスに乗って十国峠のケーブルカーにも乗り、そして先週小田原からバスに乗って駒ヶ岳のケーブルカーに乗った。
しかし駒ヶ岳だけはものすごい霧で、頂上では全然景色が見えなかった。今日の高尾山ははたしてどっちだろうか。
高尾山口の駅を出ると、けっこう長いみやげもの屋街を通る。ケーブルカーの駅のそばはこういうふうになっている場所がけっこうあるようだ。
上り坂を歩いて歩いて、なんとかケーブルカーの駅が見えてきた。往復きっぷを買い、ケーブルカーを待つ。いよいよ改札だ。それほど客が多いわけではない。
ここのケーブルカーは、なぜか座席が傾いていた。山に登る側に傾いているのだ。どういうことなのだろう。ケーブルカーにもいろいろあるようだ。
のぼり
時間が来て、発車した。ぐんぐんのぼっていく。
うしろを見ると、八王子の市街地が見えてきた。ケーブルカーはとにかくながめがいい。このながめだけでもケーブルカーに乗った価値はある。
そして傾いていたはずの座席がだんだん水平になってくるのがわかった。なるほど、ここのケーブルカーは傾きが一定でなく、頂上に近づくほど傾きがきつくなるようで、それで傾きのゆるいふもとの近くでは座席が傾いているようだ。
過去のケーブルカーで経験した通り、中間地点で下りのケーブルカーとすれちがう。
するとだんだん曇ってきた。どうやら駒ヶ岳と同様に、きょうは頂上では曇ってしまうようだ。
そしてケーブルカーは頂上に到着した。だめだ、濃い霧がたちこめている。先週の駒ヶ岳と同じだ。
もしかしたら待っていれば霧が晴れるかもしれないなあと思いながらケーブルカーを降りる。
くだり
駅の近くにはそれほど見晴らしのいい場所はない。どうやらあくまでケーブルカーは拠点で、ケーブルカーの駅から多少歩いた場所が目的地らしい。宗教的な施設でもあるのだろう。
ぼくはめんどうなので駅の近くの森の中で霧が晴れるかどうか待ってみたが、晴れそうにない。こりゃ帰った方が良さそうだな。
どうせ今夜は名古屋に向けて大垣行き夜行に乗らなければならないので、ながめのいい景色が見られないのならアパートに帰って大垣行きが出るまで休むことにした。下りケーブルカーに乗ると発車である。今度もすわれた。
くだっていくと晴れてきて、多少八王子の市街地が見えた。しかしすぐにふもとにおりてしまい、終点の駅に到着である。ケーブルカーを降りる。
帰宅
まあ今回は景色もろくに見られなかったが、全国にはまだまだケーブルカーがあり、今後も頂上付近が曇ることがあるかもしれない。
今後ケーブルカーに乗る時は覚悟して乗ろうと思った。そしてまた歩いて高尾山口の駅までやってきた。高尾まで京王のきっぷを買う。あしたは名古屋で電車に乗ることだし、早めにアパートに帰って休むことにした。
関連リンク